カテゴリー: ダンジョンクロウル

  • 『Don’t Starve』のKleiが仕掛ける新境地! 『Rotwood』はローグライトとベルトスクロールが見事に融合したハクスラアクションだ

    『Don’t Starve』のKleiが仕掛ける新境地! 『Rotwood』はローグライトとベルトスクロールが見事に融合したハクスラアクションだ

    「Kleiの新作って、いつもジャンルがバラバラじゃない?」サバイバルホラーの『Don’t Starve』、ステルスアクションの『Mark of the Ninja』、そしてカードRPGの『Griftlands』……確かに統一感はないけど、そのどれもがインディーズゲーム界に強烈な爪痕を残してきた名作ばかり。そんなKlei Entertainmentが満を持して送り出したのが、2026年3月3日に正式リリースされた『Rotwood』だ。

    Castle Crashersの正統進化系!? だけど、それ以上のものがある

    本作を初めて見たとき、多くの人が「あれ? Castle Crashersっぽくない?」と思ったはず。実際、筆者もそう感じた。横スクロールのベルトアクション、最大4人協力プレイ、カラフルなビジュアル……確かに表面的には似ている。でも、プレイしてみると驚くほど違う。

    『Rotwood』が他のベルトスクロールアクションと一線を画しているのは、ローグライトとハック&スラッシュの要素を完璧に融合させている点だ。Castle Crashersでは各キャラクターの技がほぼ同じで、長時間プレイするとどうしてもマンネリ化してしまった。しかし『Rotwood』は違う。ハンマー、スピア、キャノン、ボールという4種類の武器はそれぞれまったく異なる戦闘スタイルを提供し、さらにスキルやパワーアップの組み合わせで、毎回新鮮な体験が味わえる。

    特に注目すべきはキャノンだ。通常の回避ボタンがリロードに置き換わり、強攻撃で後方に吹っ飛びながら敵を攻撃する。つまり、移動手段そのものが戦闘アクションになっているのだ。弾数管理、ポジショニング、タイミング……この武器ひとつで、ゲーム全体の戦い方が劇的に変わる。こんな大胆な武器設計、なかなかお目にかかれない。

    スキルこそがすべて! 運より実力が勝敗を分ける設計

    ローグライト系のゲームでよくある不満が「運ゲーすぎる」という点だ。たまたま強力なアイテムを引けたから勝てた、逆に引けなかったから負けた……そんな展開にウンザリした経験がある人も多いだろう。

    しかし『Rotwood』は違う。公式が明言している通り、「真の達成感はスキル、適応力、正確な実行から生まれる」という哲学が貫かれている。確かにパワーアップはランダムで出現するが、それはあくまでスパイスに過ぎない。各武器の攻撃パターンを習得し、敵の行動を理解し、回避のタイミングを完璧に掴む……そうしたプレイヤー自身の成長こそが、攻略の鍵なのだ。

    実際、ハンマーを使えば特定の攻撃中にジャンプしてダメージを回避できるし、スピアは多段ヒットで手数勝負が可能。ボールは投げて跳ね返ってきたところを再度打ち返す、まるでテニスのような戦い方ができる。こうした武器ごとの個性を理解し、使いこなせるようになった瞬間、本作の本当の面白さが開花する。

    ボス戦の緊張感が尋常じゃない

    各エリアの最後には強力なボスが待ち構えている。こいつらがまた、手強い。攻撃パターンが複雑で、弱点を見極めて武器を使い分けないと突破できない。しかも、リスポーンは拠点に戻されるだけで、装備やスキルはそのまま持ち越せるとはいえ、一度死ぬと再びボスまで辿り着くのが面倒だ。

    でも、だからこそ勝てたときの達成感が凄まじい。ボスを倒すと、次のエリアに進むために必要なユニークな素材が手に入る。この「倒さなければ先に進めない」という明確なゴール設定が、緊張感とモチベーションを高めてくれる。

    そして何より、協力プレイでのボス戦がめちゃくちゃ楽しい。4人で役割分担しながら、「お前は遠距離で削ってくれ! 俺が前衛でヘイトを稼ぐ!」なんてやり取りをしながら巨大なボスに立ち向かう興奮は、ソロでは絶対に味わえない。

    拠点建設で冒険を支える温かみ

    戦闘だけでなく、拠点建設要素も本作の大きな魅力だ。ダンジョンで集めた素材を使って、果樹園や農場、工房を建設し、仲間を雇って拡張していく。これが単なるおまけではなく、しっかりとゲームプレイに組み込まれている。

    拠点で作った装備やアイテムは次の冒険に持っていけるし、素材を効率よく集めるために何度も同じダンジョンに潜る……というメタプログレッションのサイクルが心地よい。戦闘で疲れたら拠点に戻って建設を楽しみ、またダンジョンへ……この緩急のバランスが絶妙だ。

    Klei特有のアートスタイルが光る

    Kleiといえば、独特のコミック調アートスタイルだ。『Rotwood』でもその伝統はしっかり受け継がれており、ケモノキャラクターたちが暴れまわる様子は見ているだけで楽しい。

    特に敵デザインが秀逸で、堕落したRotと呼ばれるクリーチャーたちは、可愛さと不気味さが同居している。一見ポップなのに、どこか邪悪な雰囲気が漂う……この絶妙なバランスがKleiらしい。

    早期アクセスから2年、ついに完成した傑作

    本作は2024年4月にSteam早期アクセスとして登場し、約2年の開発期間を経て2026年3月3日に正式リリースされた。その間、Kleiは丁寧にアップデートを重ね、プレイヤーのフィードバックを反映してきた。

    正式リリース版では、新たなエンディング、最終ボス、そして「Super Frenzy」と呼ばれるエンドゲームコンテンツが追加されている。つまり、クリア後もやり込める要素がたっぷり用意されているのだ。

    Steamでの評価は?

    現在のSteam評価は全体で91%が好評(2,069件のレビュー)、直近30日では63%(57件)とやや下がっているが、これは正式リリース直後の混乱期によくある現象だろう。長期的にはポジティブな評価が安定すると予想される。

    ソロでも楽しい、でも協力プレイが真骨頂

    『Rotwood』はソロでも十分楽しめるが、やはり最大4人協力プレイこそが真骨頂だ。ローカル協力プレイとオンライン協力プレイの両方に対応しており、友達と一緒にワイワイ遊ぶも良し、野良マッチで見知らぬプレイヤーと共闘するも良し。

    特に、難易度が4段階用意されており、上位難易度では協力が必須になってくる。「簡単すぎてつまらない」なんてことはまず起きないので安心してほしい。

    結論:ハクスラ×ベルトスクロール好きなら絶対買い

    『Rotwood』は、ベルトスクロールアクションの爽快感、ハック&スラッシュの中毒性、ローグライトのリプレイ性、そして拠点建設の温かみを見事に融合させた傑作だ。

    Klei Entertainmentというブランドに恥じない、圧倒的なクオリティと独自性。『Don’t Starve』や『Mark of the Ninja』が好きだった人はもちろん、『Castle Crashers』や『Hades』のようなゲームを楽しんだ人にも全力でオススメしたい。

    唯一の欠点は……中毒性が高すぎて時間が溶けることくらいだろうか。筆者も「あと1回だけ……」が何度「あと10回」になったか分からない。


    基本情報

    開発: Klei Entertainment
    販売: Klei Entertainment
    リリース日: 2026年3月3日(正式版)
    価格: ¥3,400(税込)
    プラットフォーム: PC (Steam), Nintendo Switch 2
    プレイ人数: 1-4人(ローカル協力 / オンライン協力)
    言語: 日本語対応(フルローカライズ)
    ジャンル: ハック&スラッシュ、ローグライト、ベルトスクロールアクション、ダンジョンクローラー
    Steam評価: 非常に好評(91% – 2,069件のレビュー)


    購入リンク

    Steam: https://store.steampowered.com/app/2015270/Rotwood/


    公式リンク

    公式サイト: https://www.klei.com/games/rotwood
    X (Twitter): https://x.com/klei
    Discord: https://discord.gg/klei
    YouTube:https://www.youtube.com/kleient
    Twitch: https://www.twitch.tv/kleientertainment

  • 7年越しの続編が爆誕!『Slay the Spire 2』は「完璧な正統進化」だった

    7年越しの続編が爆誕!『Slay the Spire 2』は「完璧な正統進化」だった

    「デッキ構築型ローグライクの続編なんて、どうせ焼き直しでしょ?」しかし、2026年3月6日にSteamで早期アクセスが開始された『Slay the Spire 2』は違った。リリースからわずか24時間で同時接続プレイヤー数が約40万人を突破し、Steam売上ランキング1位を獲得。前作が2017年に記録した193人という初日同時接続数と比較すると、なんと92,982%増という驚異的な数字を叩き出している。

    開発はシアトルを拠点とするインディースタジオMega Crit。Anthony GiovannettiとCasey Yanoの2人が創業したこのスタジオは、前作『Slay the Spire』で「デッキ構築型ローグライク」というジャンルそのものを確立した伝説的な存在だ。続編の開発は慎重に進められ、2024年4月の発表から約2年を経ての早期アクセスリリースとなった。

    「同じ」ことこそが最大の誠実さ

    本作最大の特徴は、良い意味で「前作とほぼ同じ」であることだ。ユニークなデッキを構築し、奇怪な生物と遭遇し、強力なレリック(遺物)を発見しながらスパイアの頂上を目指す——この核となるゲームループは一切変わっていない。戦闘はターン制で、限られたエネルギーを使ってカードをプレイし、敵の行動パターンを読みながら立ち回る緊張感も健在だ。

    「7年も待たせてこれか?」という声も確かに存在する。Steam レビューには「前作の慎重すぎるコピー」「新鮮味がない」といった指摘も散見される。しかし、筆者はあえて言いたい。ローグライクにおける「同じ」とは、必ずしも悪ではない。むしろ、システムの根幹が揺るがないことは、続編としての「誠実さ」の表れなのだ。

    前作で完成されていたゲームデザインに無理な変革を加えず、プレイヤーが本当に求めていた「もっと遊びたい」という欲求に真正面から応えた——これこそが『Slay the Spire 2』の真価である。

    5体のキャラクター、500枚超のカード、275種類のレリック

    プレイアブルキャラクターは全5体。前作から続投するアイアンクラッド(筋肉ゴリラ系近接戦士)、サイレント(毒とドローに特化した暗殺者)、ディフェクト(電気とオーブを操るロボット)に加え、新キャラとしてリージェント(デバフと弱体化のスペシャリスト)とネクロバインダー(死霊術師)が登場する。

    注目すべきは、前作で人気を博したウォッチャーが今作には登場しないこと。これは早期アクセス段階での判断であり、開発チームは今後のアップデートで追加する可能性を示唆している。実際、Mega Critは「1~2年の早期アクセス期間中にコンテンツを追加・調整していく」と明言しており、ウォッチャーのファンは続報を待つことになる。

    カードは500枚以上、レリックは275種類以上と、組み合わせのバリエーションは膨大だ。前作プレイヤーなら懐かしいカードが多数登場する一方、新カードも約30~40%を占めており、「85%が前作と同じ」というレビューは正確ではない。むしろ、既存カードの効果が微調整されているケースが多く、前作の知識が完全に通用しないバランスになっている点が重要だ。

    エンチャント、年代記、そして卵から孵る相棒

    新要素として最も目を引くのが「エンチャント」システムだ。これは、選択したカードに特定の効果を付与する新機能で、ボス撃破後やイベントで獲得できる。たとえば「種まきエンチャント」をアタックカードに付与すれば、そのカードをプレイするたびに追加効果が発動する仕組みだ。

    「年代記(Timeline)」システムも新登場。これは、スパイアの歴史やNPCの背景ストーリーを断片的に解き明かしていくコレクション要素で、何度も挑戦するうちに世界観の全貌が見えてくる仕掛けになっている。前作ではほとんど語られなかった設定が、今作では「実際にコミュニティが形成されている」という描写に変わっており、ストーリー面での進化を感じさせる。

    そして個人的に最も気に入っているのが、「卵イベント」で孵化させられる相棒キャラクターだ。筆者の初回プレイでは、前作で敵として登場していたビャードという鳥型クリーチャーが味方として参戦。戦闘中に隣で「スウープ(急降下攻撃)」してくれるその姿に、思わず「このコのために死ねる」と感じた。相棒キャラは複数種類存在し、それぞれ異なる支援効果を持つため、どの卵を引けるかも運の要素となっている。

    4人協力プレイという革命

    『Slay the Spire 2』最大の新要素は、間違いなく「4人協力プレイ」だ。前作が完全ソロ専用だったのに対し、本作ではフレンドと最大4人でスパイアに挑戦できる。マルチプレイ専用カードやチームシナジーが用意されており、協力してルートを選択し、報酬を共有しながら進む体験は、ソロプレイとは全く異なる魅力を持つ。

    現時点ではマッチメイキング機能はなく、Steamフレンド招待でのみグループが組める仕様だ。ボイスチャット機能も実装されていないため、DiscordやSteamの通話機能を併用する必要がある。ただし、ピング機能(地点指示)やエモート機能は実装予定とのことで、コミュニケーション手段は今後拡充される見込みだ。

    「マルチプレイがこのゲームのハイライト」というレビューも多く、ソロでは味わえない戦略の深さと、フレンドを「沼に引きずり込む」楽しさが評価されている。実際、筆者も初日にフレンドと2人でプレイしたが、「あと1ターン」が「気づけば明け方」に変わる中毒性は健在だった。

    早期アクセスの現実:バグと未完成要素

    ただし、早期アクセス版であることを忘れてはいけない。リリース初日には、すべてのテキストが「W」の文字で埋め尽くされる通称「WWWWバグ」が発生し、一部言語では進行不能に陥った。マルチプレイ終了後にゲームがソフトロック(進行不能状態)する不具合も報告されており、Mega Critは即日ホットフィックスで対応したものの、完全には解消されていない。

    Steamアチーブメントは現時点で無効化されている。これは、今後追加されるコンテンツ量が確定していないためで、正式リリース時に実装予定だ。真のエンディングもまだ存在せず、現在プレイできるのは3つのアクト(章)までとなっている。

    Steam Deckでの動作は「Unknown(不明)」ステータスだが、ユーザーレビューでは「完璧に動作する」「バッテリー持ちも良好」という報告が多数上がっている。Godotエンジンを採用したことで、前作のUnityエンジンよりも軽量化されており、ネイティブLinux対応も実現している。

    「同じ」だからこそ、また沼に堕ちる

    バグや未完成要素を飲み込んでなお、プレイヤーを徹夜へと誘う「中毒性の原液」がここにはある。前作で400時間以上プレイし、全キャラクターで最高難度アセンション20をクリアした筆者ですら、「早くアンインストールしないと人生が終わる」と感じているのだ。

    Steam評価は「圧倒的に好評」(97%ポジティブ、レビュー数2万件超)を記録しており、初日からこれほど高評価を維持している早期アクセスタイトルは極めて珍しい。「前作と同じだけど、それが最高」「デッキ構築型ローグライクの決定版が帰ってきた」「鳥の相棒が可愛いから10/10」といったレビューが並ぶ。

    基本情報

    開発: Mega Crit Games
    販売: Mega Crit Games
    リリース日: 2026年3月5日
    価格: 2,800円
    プラットフォーム: PC(Steam)、macOS、Linux
    プレイ人数: 1~4人(協力プレイ対応)
    言語: 日本語、英語、韓国語、簡体字中国語、繁体字中国語、ロシア語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、その他全22言語
    ジャンル: ローグライク、デッキ構築、カードゲーム、ターン制戦略
    Steam評価: 圧倒的に好評(97% – 20,534件のレビュー)

    購入リンク

    Steam: https://store.steampowered.com/app/2868840/Slay_the_Spire_2/

    公式リンク

    公式サイト: https://www.megacrit.com/
    X (Twitter): https://x.com/MegaCrit
    Discord: https://discord.gg/slaythespire
    Reddit: https://www.reddit.com/r/slaythespire/
    TikTok: https://www.tiktok.com/@megacritgames

  • 放置ゲームなのに心臓がバクバク!?『Horripilant』で味わう狂気のダンジョン潜行

    放置ゲームなのに心臓がバクバク!?『Horripilant』で味わう狂気のダンジョン潜行

    「放置ゲームって、のんびり遊べるやつでしょ?」

     PC(Steam)向けゲーム『Horripilant』は、確かに放置ゲームだ。クリッカーであり、オートバトラーであり、リソース管理ゲームでもある。しかし、このゲームは「のんびり」とは程遠い。むしろ、プレイ中ずっと胃がキリキリするような、不穏で禍々しい雰囲気に包まれ続けるのだ。

     開発はカナダ・モントリオールのAlexandre Declos氏率いるPas Game Studio、パブリッシングはBlack Lantern Collective。2026年2月20日の配信開始から、Steamでは同時接続プレイヤー数4,219人のピークを記録し、ユーザーレビューは425件中91%が好評という「非常に好評」ステータスを獲得している。

     一体、この不気味な放置ゲームの何がプレイヤーを惹きつけるのか。筆者も実際にプレイして、その魅力と狂気を体験してきた。

    ドット絵が生み出す、名状しがたい恐怖

     ゲームを起動すると、まず目に飛び込んでくるのが独特のビジュアルスタイルだ。『Horripilant』のグラフィックは、ディザリングと呼ばれる手法で描かれた粗いドット絵。これが、レトロなコンピューターを思わせる不気味な雰囲気を醸し出している。

     プレイヤーは記憶を失った老騎士となって、忘れ去られたダンジョンの最深部で目を覚ます。腐敗の臭いが立ち込める暗闇。壁がプレイヤーの名前をささやく。そこにあるのは、一本の奇妙な木の芽だけだ。

     「叩け」と、声が命じる。

     筆者が最も感銘を受けたのは、このゲームの「見せ方」の巧みさだ。静止画のドット絵でありながら、各エリアに登場するクリーチャーたちは異様な存在感を放つ。壁の穴に潜む不気味な笑顔の存在、蠢く触手、歪んだ人型の何か。それぞれが一度見たら忘れられないデザインで、プレイヤーの脳裏に焼き付く。

     サウンドデザインも秀逸だ。ひび割れた合成音声、金属的な音、遠くから聞こえる呻き声。これらが相まって、B級ホラー映画的な、しかし確実に背筋が凍るような体験を生み出している。

    クリックこそがすべて! 資源管理の中毒性

     『Horripilant』のコアループは、極めてシンプルだ。木、石、鉄の3つの資源を集め、それを使って装備を強化し、ダンジョンに潜る。これを繰り返すだけ。

     しかし、この「繰り返すだけ」が、恐ろしいほど中毒性が高い。

     資源収集は最初、手動クリックで行う。木の芽をクリックすれば木材が、岩をクリックすれば石が手に入る。だが、ここで重要なのが「キラキラ」の存在だ。資源ノードに時折現れるキラキラをクリックすると、なんと通常の500倍の資源が手に入る。この瞬間の快感が、筆者の指を止めさせなかった。

     もちろん、ずっとクリックし続けるわけにはいかない。そこで登場するのが「ヘルパー」システムだ。お金を払ってヘルパーを雇えば、自動で資源を生成してくれる。ただし、ここに落とし穴がある。ストレージ容量を上げないと、すぐに資源が上限に達して生成がストップしてしまうのだ。

     筆者も最初のプレイで、この罠にハマった。「オフラインでも進むんでしょ?」と思って一晩放置したら、朝起きたときには数分で上限に達していて、ほとんど進んでいなかった。クリック値、ヘルパー、ストレージ、素材レベル。この4つをバランスよく上げていくことが、効率的な成長の鍵となる。

    オートバトルなのに、目が離せない戦闘システム

     資源を集めて装備を整えたら、いよいよダンジョン探索だ。戦闘はオートバトラー形式で、プレイヤーキャラクターと敵が自動的に攻撃し合う。装備している剣、兜、胸当て、レギンス、ブーツが、ダメージと耐久力を決定する。

     だが、完全放置というわけではない。戦闘中、敵に「ウィークポイント」が出現することがある。これをクリックすると追加攻撃が発動し、大ダメージを与えられる。さらに、敵の体力バーの下にある白いゲージにも注目が必要だ。これが満タンになると敵が攻撃してくるため、タイミングを見計らってウィークポイントを狙う必要がある。

     フロアのボスを倒すと、「ブーン」と呼ばれる一時的なステータスブーストを選択できる。攻撃力アップ、体力増加、クリティカル率上昇など、さまざまなブーンが用意されており、どれを選ぶかで戦略が変わる。ただし、ブーンは現在のランにのみ有効で、リバース(後述)すると消えてしまう点に注意だ。

     また、「ファミリア」と呼ばれる仲間クリーチャーを戦闘に連れて行くこともできる。ファミリアがいると、受けるダメージが自分とファミリアに均等に分散されるため、実質的に耐久力が2倍になる。筆者も、強敵との戦いではファミリアが生命線となった。

    リバースこそが真髄! ヘマライトで永続強化

     『Horripilant』で最も重要なシステムが、「リバース(転生)」だ。

     プレイを進めていくと、必ずどこかで壁にぶつかる。敵が強すぎて、いくら装備を整えても勝てなくなる瞬間が来る。そのとき、リバースの出番だ。

     リバースを実行すると、現在のランの進行状況はリセットされる。装備も、ブーンも、すべて失う。だが、代わりに「ヘマライト」と呼ばれる特殊な通貨を獲得できる。このヘマライトを使って「リバースツリー」のアップグレードを解放することで、次回以降のランが劇的に楽になるのだ。

     ダメージアップ、体力増加、資源生成量アップなど、ヘマライトで得られる永続強化は多岐にわたる。筆者も最初は「せっかく進んだのにリセット?」と躊躇したが、一度リバースを経験すると、その効果に驚愕した。それまで苦戦していた敵が、嘘のようにサクサク倒せるようになったのだ。

     では、いつリバースすべきか。答えは「効率が落ちたとき」だ。1フロアクリアにかかる時間が明らかに長くなり、敵の体力の伸びが自分のダメージ上昇を上回ったと感じたら、それがリバースのタイミング。粘っても得られるヘマライトは増えないため、さっさとリバースして次のランに挑んだほうが効率的なのだ。

    謎解きとストーリー。語られぬ物語の断片

     『Horripilant』には、明確なストーリーラインは存在しない。しかし、ダンジョンの各所に点在する謎めいた存在や、断片的なテキストから、何かしらの物語が見え隠れする。

     壁の穴に潜む不気味な存在に、なぜかカラスの嘴を渡すとリバースができるようになる。モールス信号で書かれたメモを解読すると、ランプの使い道が分かる。天使の像には、特定のアイテムを捧げる必要がある。

     これらの謎解き要素は、ゲーム進行に必須ではないものの、好奇心をくすぐる絶妙な塩梅で配置されている。筆者も、「この紫色の部屋は何だ?」「7つの光を全部点けると何が起こる?」と、次第にゲームの謎に取り憑かれていった。

     Discordコミュニティでは、プレイヤーたちが謎解きのヒントを共有し合っている。開発者のDeclos氏も積極的にコミュニティと交流しており、アップデートで新たな音声効果や調整が加えられている。この「まだ見ぬ何かがある」という感覚が、プレイヤーを飽きさせない要因の一つだろう。

    オートクリッカー禁止令!? 開発者の遊び心

     放置ゲームといえば、オートクリッカーを使いたくなるのが人情だ。しかし、『Horripilant』には面白い仕掛けがある。オートクリッカーを使うと、ジャンプスケアが発動するのだ。

     海外フォーラムで、あるプレイヤーが「デモ版で雰囲気が気に入って、いつものようにオートクリッカーを起動したら、突然のジャンプスケアで心臓が止まりかけた」と報告している。開発者のDeclos氏はこれに対し、にっこりと返信するのみ。

     この遊び心満載の仕掛けも、『Horripilant』の魅力の一つだ。プレイヤーを驚かせ、笑わせ、そして恐怖させる。すべてが計算されたデザインなのだ。

    1000フロア、そしてその先へ

     『Horripilant』のダンジョンは1000フロア以上続く。筆者も現時点で25フロアまで到達したが、まだまだ先は長い。敵の種類は16種類と決して多くないが、フロアが進むにつれて、敵の配色や挙動が変化し、新たな脅威となって立ちはだかる。

     Steam実績は57個用意されており、やり込み要素も充実している。「一度も攻撃を外さずにボスを倒す」「特定のアイテムを集める」など、チャレンジングな実績が多数存在する。

     また、サポーターパック(別売)を購入すると、ディザリングシェーダーをオフにして、本来の高解像度グラフィックを楽しめる機能や、カスタムポートレート機能が解放される。自分だけの騎士で、ダンジョンに挑めるのだ。

    結論:放置ゲームの皮を被った、中毒性MAXのホラー体験

     『Horripilant』は、放置ゲームとしても、クリッカーとしても、ホラーゲームとしても一級品だ。

     シンプルなゲームループながら、資源管理の戦略性、リバースシステムの爽快感、そして何より、この独特の不穏な雰囲気が、プレイヤーを虜にする。筆者も気が付けば5時間以上プレイしており、「もう一回だけリバースしよう」「次のフロアまで進もう」と、辞め時が分からなくなっていた。

     唯一の欠点は、進行速度の遅さだ。特に序盤は1フロアクリアに数分かかることもあり、「もっとサクサク進みたい」と感じる瞬間もあった。また、敵の種類が16種類と少なめで、長時間プレイすると飽きを感じる可能性もある。

     しかし、それを補って余りあるのが、このゲームの独特な魅力だ。ポッドキャストを聞きながら、音楽を流しながら、あるいはSteam Deckで寝転びながら。『Horripilant』は、どんなプレイスタイルにも対応する懐の深さを持っている。

     定価920円(現在10%オフで828円)という価格も魅力的だ。この価格で、何十時間も遊べる中毒性の高いゲーム体験が手に入る。

     「放置ゲームって、のんびり遊べるやつでしょ?」と思っているあなた。『Horripilant』は、その常識を覆すだろう。禍々しいダンジョンで、あなたも狂気の放置体験を味わってみてはいかがだろうか。


    基本情報

    ゲーム名: Horripilant
    開発: Alexandre Declos, Pas Game Studio
    パブリッシャー: Black Lantern Collective
    プラットフォーム: PC (Steam)
    発売日: 2026年2月20日
    価格: 920円(10%オフで828円、3月7日まで)
    日本語対応: あり
    プレイ時間: 10時間以上(1000フロア到達まで)
    難易度: 中程度
    Steam評価: 非常に好評(425件中91%が好評)


    購入リンク

    Steam:
    https://store.steampowered.com/app/3525970/Horripilant/

    サポーターパック(DLC):
    https://store.steampowered.com/app/4326710/Horripilant__Supporter_Pack/


    公式リンク

    公式サイト(itch.io):
    https://pasgame.itch.io/horripilant

    開発者Twitter/X:
    https://x.com/PasGameStudio

  • 人喰いエレベーターに乗って地下へ。最大6人協力プレイの協力型ホラー『人喰ノ檻 ーKLETKA』正式リリース

    人喰いエレベーターに乗って地下へ。最大6人協力プレイの協力型ホラー『人喰ノ檻 ーKLETKA』正式リリース

    Steam で漁っていたら、なんとも不思議なタイトルに出会った。『人喰ノ檻 – KLETKA』。人喰い……エレベーター? その組み合わせだけで十分に好奇心をそそられる。Callback と ln404 が手掛けた本作は、最大6人で協力してギガストラクチャーと呼ばれる巨大建造物を探索する、一風変わった協力型ホラーゲームだ。

    2024年12月13日に早期アクセスが開始され、2026年2月19日に正式版がリリースされた本作は、Steam で「非常に好評」(91%)という高評価を獲得している。ホラーゲームといえば一人でプレイするイメージが強いが、本作は仲間と協力しながら進める点が最大の特徴だ。ただし、その仲間が「良き友」になるか「良き燃料」になるかは……プレイヤー次第である。

    生きたエレベーターに餌を与え続けろ

    プレイヤーは犯罪者として KLETKAに送られ、「ギガストラクチャー」と呼ばれる無限に拡張を続ける建造物の深層へ降りていく刑罰を受ける。移動手段は生きたエレベーター「クレトカ」だけ。このエレベーターは常に空腹で、燃料だろうが肉だろうが、ましてやモンスターだろうが何でも食べる雑食性。

    クレトカに餌を与え続けなければ、今度はプレイヤー自身が食べられてしまう。各フロアを探索して燃料や素材を集め、エレベーターを満たしながら下へ下へと進んでいく。フロアは危険なトラップや異常な通路で構成されており、一歩間違えればそのフロアが最後になる可能性もある緊張感が常につきまとう。

    さらに恐ろしいのが「サモスボル」と呼ばれる謎の異常現象。サイレンが鳴り響いたら、すべてを捨ててエレベーターに駆け込むしかない。この現象から生き延びた者はこれまで一人もおらず、唯一の避難場所が皮肉にも人喰いエレベーターというのが本作の皮肉な設定だ。

    協力と裏切りが隣り合わせ

    本作は最大6人までの協力プレイに対応している。仲間と役割を分担し、資源を集め、互いに支え合いながら進むのが基本戦略だ。しかし、極限状態では仲間同士が「燃料」になる可能性もあるという、緊張感あふれる設計が特徴的。

    ソロプレイも可能だが、難易度はかなり高め。仲間がいれば、トラップの解除、モンスターとの戦闘、資源の収集などを分担できるため、生存率が格段に上がる。ただし、信頼できる仲間と組むか、それとも裏切りのリスクを抱えながら進むかは、プレイヤーの判断に委ねられる。

    公式サイトには「君たちが支え合えば、良き友となるが… 仲間は良い燃料にもなる」という不穏なフレーズが記されており、協力と裏切りが常に隣り合わせであることを示唆している。

    レトロなビジュアルが恐怖を演出

    本作の大きな特徴の一つが、PlayStation 1 を思わせるレトロなドット絵グラフィックスだ。粗いピクセルアートと不気味なサウンドデザインが相まって、独特の雰囲気を醸し出している。

    開発者の Callback と ln404 は、ポストソビエトの廃墟的な世界観を表現するために、あえて低解像度のビジュアルを採用。暗い通路、錆びついた機械、不気味な影が動くフロアなど、レトロなグラフィックスだからこそ生まれる恐怖感が味わえる。

    また、音楽もこだわりのポイント。トレーラーではレイブのような激しい音楽が流れる一方、探索中は Minecraft のようなアンビエント系の BGM が流れ、プレイヤーを不安にさせる。カセットテープを集めることで、様々な音楽を楽しめるコレクション要素も用意されている。

    早期アクセスから好評を獲得

    2024年12月13日に早期アクセスが開始されて以来、本作は継続的にアップデートを重ねてきた。正式版リリースに向けて、新バイオーム「Prison Sector(監獄セクター)」の追加、クイックプレイ機能の改善、ボイスチャット対応、ワードローブ機能、新アチーブメント、新スキンなど、多数のコンテンツが追加されている。

    現在、Steam ユーザーレビューでは約4,500件中91%が好評という「非常に好評」ステータスを獲得。『Lethal Company』に似た感触であるとして定評を得ており、特に人喰いエレベーターを含むコンセプトや世界観が持ち味となっている。

    また、本作はクロスプラットフォームプレイにも対応。Steam、Epic Games Store、Xbox、PlayStation 4/5 間でフレンドと一緒にプレイできる(Nintendo Switch 版は後日配信予定)。PC とコンソール間でプレイする場合は「crossplay-stable」ブランチに切り替える必要があるが、Steam と EGS 間では制限なくプレイ可能だ。

    独自の世界観とゲームプレイ

    本作が他の協力型ホラーと一線を画すのは、そのユニークな設定にある。単なるモンスターからの逃走ではなく、「生きたエレベーター」という存在が常にプレイヤーと共にあり、脅威でもあり保護者でもあるという二面性を持つ。

    ギガストラクチャーは無限に拡張を続ける建造物という設定も興味深い。プレイヤーが降りれば降りるほど、新たな謎と危険が待ち受けている。一体、この建造物の最深部には何があるのか。そして、なぜ生きたエレベーターが必要だったのか。ストーリーを進めることで、徐々に明かされていく世界観も魅力の一つだ。

    『人喰ノ檻 – KLETKA』は、協力型ホラーゲームに新たな風を吹き込む作品として注目に値する。レトロなビジュアル、独特の世界観、そして協力と裏切りが交錯するゲームプレイ。フレンドと一緒にスリリングな体験を求めるなら、ぜひチェックしてほしい一作だ。

    基本情報

    タイトル: 人喰ノ檻 – KLETKA
    開発元: Callback, ln404
    パブリッシャー: Callback, ln404
    早期アクセス開始日: 2024年12月13日
    正式リリース日: 2026年2月19日
    対応プラットフォーム: PC (Steam / Epic Games Store), PS5, PS4, Xbox Series X|S, Xbox One, Nintendo Switch(後日配信)
    価格: Steam 版 1,200円(税込)
    日本語対応: あり
    プレイ人数: 1〜6人(協力プレイ対応)

    購入リンク:

  • ダイスを振って目指せ100万点!シンプルだけど中毒性たっぷりデッキ構築ローグライク

    ダイスを振って目指せ100万点!シンプルだけど中毒性たっぷりデッキ構築ローグライク

    Steamで目にする数字パズルやダイスゲーム。正直、その多くは似たようなコンセプトに見えてしまう。ローグライク×デッキ構築という組み合わせはもはや王道すぎて、新鮮味を感じられない……そんな先入観を持ちながら『Dice A Million』のストアページを開いた筆者。

    しかし、いざプレイしてみると、この先入観は見事に覆された。本作は単なる「ダイスを振るだけのゲーム」ではない。シンプルな見た目の裏に潜む、計算されたシナジーシステムと中毒性の高いゲームループ。これこそが『Dice A Million』の真髄だった。

    数字を極めろ!シンプルだけど奥深いダイスメカニクス

    『Dice A Million』の基本ルールは驚くほどシンプル。プレイヤーはダイスを振り、その出目を使ってスコアを稼ぐ。それだけだ。しかし、このシンプルさが逆に深みを生み出している。

    ゲームの核となるのは「リロール(振り直し)」と「アップグレード」のシステム。最初のロールで満足いく出目が出なければ、何度でも振り直せる。ただし、リロールにはコストがかかる。このコストをどう管理し、どのタイミングで振り直すかが、このゲームの戦略性を生み出している。

    さらに注目すべきは「シナジー構築」の要素。ダイスの出目同士を組み合わせることで、予想外の大きなスコアが生まれる。例えば、同じ数字を揃えれば倍率ボーナス。連続する数字を作れば追加ポイント。こうしたコンボを見つけ出し、最大化していく過程が、本作を単なる運任せゲームではなく、戦略的パズルへと昇華させている。

    筆者が特に感心したのは、このシナジーシステムの絶妙なバランス。強力すぎるコンボは序盤では組みにくく、弱いコンボは簡単に組める。プレイヤーのスキルと運のバランスが絶妙で、「もう一回やれば、もっと高得点を出せるはず」という気持ちにさせられる。

    止まらない!中毒性抜群のゲームループ

    『Dice A Million』の最大の魅力は、その中毒性にある。1プレイは数分で終わるため、「あと一回だけ」が止まらない。この手軽さが、いわゆる「放置ゲーム」や「インクリメンタルゲーム」の要素と見事にマッチしている。

    プレイを重ねるごとに、新しいダイスや特殊能力がアンロックされる。これらのアップグレード要素が、プレイヤーに「次はもっと強くなれる」という希望を与え、プレイを続けるモチベーションを維持させる。

    さらに、本作には「プレステージ(威信)」システムも実装されている。一定のスコアに到達すると、すべてをリセットして再スタート。その代わりに、永続的なボーナスを獲得できる。この「一度リセットして、さらに強くなる」という仕組みは、インクリメンタルゲームの醍醐味そのもの。時間を忘れて没頭してしまう危険性があるので、要注意だ。

    ミニマルだけど癒される!シンプルなビジュアルとUI

    本作のビジュアルは、非常にミニマル。派手なエフェクトや複雑な演出はない。しかし、それが逆に心地よい。ダイスが転がるアニメーション、スコアが加算されるときの「カチカチ」という音。これらの小さな演出が、プレイヤーに心地よい達成感を与えてくれる。

    UIもシンプルで直感的。必要な情報が一目でわかり、操作に迷うことがない。ダイスゲームという性質上、複雑な操作は不要。マウスだけで完結する操作性は、カジュアルに楽しみたいプレイヤーにとって嬉しいポイントだ。

    筆者が特に気に入ったのは、数字が増えていくときの「満足感」。大きなコンボが決まり、スコアが一気に跳ね上がる瞬間は、何度味わっても飽きない。これは数字パズルゲームならではの快感と言えるだろう。

    『Dice A Million』はこんな人にオススメ

    本作は以下のようなプレイヤーに特にオススメしたい。

    • 短時間で楽しめるゲームを探している人:1プレイ数分で完結するため、スキマ時間にも最適。
    • 数字パズルが好きな人:シンプルながら奥深い数字のやりくりが楽しめる。
    • インクリメンタルゲームが好きな人:「もっと強くなりたい」という欲求を満たす成長要素が充実。
    • ローグライクデッキ構築ゲームが好きな人:ダイスの組み合わせを考える戦略性が好きな人には刺さるはず。

    逆に、以下のような人には向かないかもしれない。

    • 複雑なストーリーを求める人:本作にストーリー要素はほぼない。
    • 派手な演出やグラフィックを求める人:ミニマルなビジュアルが特徴なので、派手さは期待できない。

    基本情報

    商品名:Dice A Million
    開発:Sleepless Clinic
    販売:Sleepless Clinic
    配信日:2026年2月26日
    定価:1,500円(Steam)
    日本語:対応
    プラットフォーム:PC(Steam)
    プレイ時間:数時間~数十時間(やり込み度による)
    難易度:易しい~普通(運要素が強いため初心者でも楽しめる)

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  • 「え、ゴブリンが寿司屋やんの?」カオスだけど完璧な経営シム『へいお待ち!ゴブリン寿司』

    「え、ゴブリンが寿司屋やんの?」カオスだけど完璧な経営シム『へいお待ち!ゴブリン寿司』

    最初にSteamストアページでこのタイトルを見た時、正直言って「なんだこのふざけたゲーム」と思っていた。ゴブリンが寿司?しかもローグライク?一体どういう発想なんだと。しかし、実際にプレイしてみると、これが想像以上に奥深くて中毒性のあるゲームだったのである。

    イモムシ握りこそがすべて!ゴブリン流寿司道の深淵

    『へいお待ち!ゴブリン寿司』は、テレビで寿司職人を見て感動した若いゴブリンが、洞窟で寿司屋を開業するというローグライク・レストラン経営シミュレーションゲームだ。開発はスイスのOld Cake Factory、パブリッシャーはMetarootが担当している。2026年2月9日にSteam、iOS、Androidで早期アクセスが開始され、既に多くのプレイヤーがこのカオスな寿司ワールドにハマっている。

    従来の寿司とはまったく異なる、ゴブリン流の「食材」に最初は戸惑った。イモムシ、ナメクジ、鶏の頭、新鮮なブレンドヒキガエル…。しかし、これらの奇怪な食材を使って作る寿司にも、確かに「職人の技」が必要なのだ。素早く、正確に、そして何より愛情を込めて握る。それがゴブリン寿司職人の心意気というものである。

    家賃地獄だけど楽しい!2分毎に襲来する大家の恐怖

    本作の最大の特徴は、容赦なき家賃システムだ。なんと2分毎に大家ゴブリンがやってきて、インフレする家賃を要求する。最初は数百ゴールドだったものが、ゲームが進むにつれて数千、数万と膨れ上がっていく。この緊張感が、単なる料理ゲームを白熱のサバイバルゲームに変えているのだ。

    プレイ中、私は何度も「あと30秒で大家が来る!」という状況で冷や汗をかいた。忙しい客さばきの合間に、必死に寿司の値段を釣り上げて現金を確保する。薄利多売など言ってられない。ゴブリンの世界では、生き残るために貪欲になることが正義なのだ。

    店を経営していると、様々な種類のゴブリン客が来店する。おばあちゃんゴブリンは小犬を連れてくるし、ゴーストゴブリンは不気味だが意外と良い客だ。中にはウンチゴブリンという、その名の通りウンチしか食べないというゴブリンまでいる。(料理をミスすると💩になるが、これが売り物になるのもゴブリン世界の面白いところだ)

    デッキ構築とワンオペ地獄の絶妙なバランス

    ローグライク要素として、各ランの途中で様々なアップグレードを選択できる。「寿司の基本価格を20%上昇」「4つ未満の材料の料理にダメージボーナス」「ウンチ好きの客を解放」など、100種類以上のアップグレードから戦略的に選んでいく。

    このアップグレード選択が実に悩ましい。短期的な利益を取るか、長期的な効率を狙うか。さらに「呪いのアップグレード」というデビルゴブリンからの危険な提案もあり、大きなメリットと引き換えにリスクを背負うことになる。

    ゲームプレイ自体は、注文を受けて食材を選び、寿司マットで巻いてベルトコンベアに流すというシンプルなものだ。しかし、食材の発注、皿の片付け、客の対応、全てを一人でこなすワンオペ地獄が待っている。時間が経つにつれて注文が複雑化し、2つ頭のゴブリンが2つの料理を同時注文してくるような状況も発生する。

    完成度の高さに驚愕!デモ版から大幅パワーアップ

    早期アクセス版では、デモ版にあった基本システムに加えて、ショップゴブリンからアップグレードを直接購入できるシステムや、デビルゴブリンの呪いのアップグレードが追加されている。

    操作感は非常に良好で、マウス操作だけで直感的にプレイできる。BGMもゴブリンらしいコミカルさを演出しつつ、プレイに集中できる適度なテンポ感を保っている。

    現在のバージョンでは20種類以上の寿司、3つの焼き料理、3つのジュース、そして3種類のウンチバリエーション(!)を提供できる。23種類のユニークな客と100以上のアップグレード、15種類の特殊能力により、毎回異なる戦略でプレイできる多様性も確保されている。

    実際にプレイしてみると、「あと一回だけ」が止まらない中毒性がある。家賃に負けてゲームオーバーになっても、「今度はこの戦略で行こう」とすぐに次のランを始めてしまう。これぞローグライクの魅力であり、本作の最大の成功要因だと感じている。

    基本情報

    タイトル: へいお待ち!ゴブリン寿司
    開発: Old Cake Factory
    パブリッシャー: Metaroot
    対応プラットフォーム: Steam(PC)、iOS、Android
    早期アクセス開始日: 2026年2月9日
    価格: Steam版 1,200円(10%オフセール中)、iOS版 800円、Android版 649円
    対応言語: 日本語、英語、韓国語、簡体字など12言語対応
    プレイ人数: 1人
    ジャンル: ローグライク・レストラン経営シミュレーション
    Steam評価: 非常に好評(88%が好評)

    購入リンク

    Steam: https://store.steampowered.com/app/3734290/Goblin_Sushi/
    iOS(App Store):https://apps.apple.com/us/app/goblin-sushi/id6746479051
    Android(Google Play):https://play.google.com/store/apps/details?id=ch.oldcakefactory.goblinsushi

    公式リンク

    公式サイト: https://oldcakefactory.games/
    Discord: https://discord.gg/a6FaSRmTA5
    YouTube: https://www.youtube.com/@oldcakefactory
    TikTok: https://www.tiktok.com/@oldcakefactory

  • 戦術の奥深さに震えろ!『Underboard』が見せる”真のオートバトラー”の形

    戦術の奥深さに震えろ!『Underboard』が見せる”真のオートバトラー”の形

    オートバトラーってこんなに頭使うゲームだったっけ?

    正直に言うと、最初にSteamで『Underboard』を見かけた時は「また別のオートバトラーか…」なんて思ってしまった。TeamfightTacticsやDota Auto Chessの後に続々と登場したジャンルの一つ、くらいの認識だったのだ。

    ところがどっこい。実際にプレイしてみると、これまでのオートバトラーとは明らかに違う手応えがある。キャラクターの配置一つとっても、敵の動きを読み、シナジーを考え、魔法のタイミングを見計らい…。気がつけば3時間があっという間に過ぎていた。

    開発はHeadless、パブリッシャーは2 Left Thumbsによる本作『Underboard』は、2026年2月6日にSteamでリリースされたばかりの戦術的ローグライクオートバトラーだ。現在Steam評価は81%の好評価を獲得している。

    「見てるだけ」じゃない!プレイヤーの判断が勝敗を分ける

    多くのオートバトラーは、チーム編成をして「あとは見守るだけ」というのが基本だった。しかし『Underboard』は違う。戦闘中にリアルタイムで魔法を唱えることができるのだ。

    これが想像以上に戦略性を高めている。マナを使って積極的にチームをサポートするか、それとも温存してパッシブボーナスに期待するか。一瞬の判断が勝敗を分けることも珍しくない。

    プレイヤーは戦闘中に魔法を発動して戦闘に介入することができます。積極的に魔法を使ってチームをサポートするか、マナを温存してパッシブ効果に期待するか、プレイヤーの戦術が問われますと日本のゲームメディアでも紹介されている通りだ。

    実際にプレイしてみると、この「介入」システムが本当に絶妙で、完全に受け身ではないオートバトラーの新境地を感じさせてくれる。

    シナジーの構築が楽しすぎる件について

    『Underboard』の真骨頂は、何といってもキャラクターの特性(Trait)システムにある。同じ特性を持つキャラクターを複数配置することで、チーム全体にボーナスが発生するのだが、この組み合わせが本当に無数にある。

    例えば「Ninja」特性を3体揃えると、攻撃速度とクリティカル率が大幅に上昇する。一方で「Guardian」特性は防御に特化したシナジーを生み出す。どの特性を軸にチームを構築するかで、プレイスタイルが劇的に変わるのだ。

    さらに面白いのは、アイテムや装備品によってキャラクターの性能を大幅に変えられること。同じキャラクターでも装備次第で全く違う役割を担えるため、「今回はこの子を魔法使いにしてみよう」「次は近接アタッカーで」といった具合に、無限に近い可能性を感じさせてくれる。

    4つのゾーンで待ち受ける、それぞれ異なる挑戦

    本作の構成も見事だ。最初は「Shadow Woods」という比較的優しいエリアからスタートするが、勝利すると次のゾーンがアンロックされる仕組み。全4つのゾーンがあり、それぞれに独自の挑戦と強力なピナクルボスが待ち受けている。

    各ゾーンには独自のモンスターやギミックが用意されており、前のゾーンで通用した戦略がまったく通用しないことも。この「学習→適応→突破」のサイクルが本当に病みつきになる。

    特に印象的だったのは、第1ゾーンのボスとの戦い。多くのプレイヤーが第1ゾーンのボスに苦戦しているという報告があるが、確かに最初は歯が立たなかった。しかし、キャラクターの配置を見直し、シナジーを組み直し、魔法のタイミングを調整することで、ついに勝利できたときの達成感は格別だった。

    完璧じゃないからこそ愛おしい

    現在Steam評価81%ということは、約2割のプレイヤーが不満を持っているということでもある。確かに、一部のスキル説明が分かりにくかったり、バランス調整が完璧ではなかったりする部分もある。

    しかし、それ以上に「オートバトラーの新しい可能性」を感じさせてくれる作品であることは間違いない。「このゲームは非常に中毒性があり、試すことができる多くのコンボユニットがある」というプレイヤーレビューが的確に本作の魅力を表現している。

    まとめ:戦術ゲーム好きなら絶対に触るべき1作

    『Underboard』は、オートバトラーというジャンルに新しい風を吹き込んだ意欲作だ。「見てるだけ」から「参加する」へのシフト、深いシナジーシステム、そして4つの異なるゾーンが提供する多様な体験。どれをとっても、戦術ゲーム好きなら見逃せない要素ばかりだ。

    現在1,700円で配信中で、リリース記念セールも実施されているということなので、気になった方はこの機会にぜひ。きっと「オートバトラーってこんなに面白いものだったんだ」と新しい発見があるはずだ。


    基本情報

    ゲーム名: Underboard
    開発元: Headless
    パブリッシャー: 2 Left Thumbs
    リリース日: 2026年2月6日
    プラットフォーム: Steam(PC)
    価格: 1,700円(※リリース記念セール中は20%OFF)
    ジャンル: 戦術的ローグライクオートバトラー
    プレイ人数: 1人
    日本語対応: ○
    Steam評価: 非常に好評(81%)

    購入リンク

    公式リンク