カテゴリー: ソードヘイヴン

バルダーズゲートにインスパイアされたクラシックCRPG。ATOM RPGチームが贈るファンタジー世界での陰謀と冒険を描く本格RPG。

  • クラシックCRPGの申し子『ソードヘイヴン』が遂に正式リリース!バルダーズ・ゲート愛に満ちた骨太ファンタジーRPGの魅力

    クラシックCRPGの申し子『ソードヘイヴン』が遂に正式リリース!バルダーズ・ゲート愛に満ちた骨太ファンタジーRPGの魅力

    ATOM RPGで高い評価を得たAtom Team。今度はファンタジーに挑戦するらしいと聞いたのは、Xをなんとなく眺めていた時だった。

    しかもバルダーズ・ゲートのオマージュ?「また懐古主義的なインディーゲームか…」なんて少し斜に構えていた筆者だったが、実際にプレイしてみると、これが想像以上にしっかりとした作りで驚かされた。

    2024年12月に早期アクセスを開始し、2025年12月17日についに正式リリースを迎えた『ソードヘイヴン: アイアンコンスピラシー』。Steam評価83%の「非常に好評」という数字が示すように、この作品はクラシックCRPGファンの心をがっちりと掴んでいる。

    懐かしいのに新しい、絶妙なバランス感覚

    プレイしてまず感じるのは、開発者たちがいかにInfinity Engineタイトル—特に初代バルダーズ・ゲートやアイスウィンド・デールを愛しているかということだ。アイソメトリック視点、仲間との会話の重要性、選択によって変わるクエストの展開…これらすべてが「あの頃」を思い出させてくれる。

    しかし『ソードヘイヴン』が優秀なのは、単なるノスタルジーに頼らない点だ。クラスレスシステムによる自由なキャラクターカスタマイズ、ターンベースとリアルタイムポーズを自由に切り替えできる戦闘システムなど、現代的な改良がしっかりと施されている。

    陰謀渦巻くノヴァ・ドラコニアという世界

    物語の舞台は未開の地「ノヴァ・ドラコニア」。プレイヤーは孤独な冒険者として船旅の途中で瀕死の男から奇妙なアーティファクトを託され、世界を脅かす巨大な陰謀に巻き込まれていく。王道的な導入だが、これがまた心地よい。

    特筆すべきはスキルチェックの多様性だ。錠前開け、スリ、説得、威嚇など、様々な場面でキャラクターの能力が試される。200まで上がるスキル値と相まって、序盤は失敗続きでも成長を実感できるシステムになっている。

    仲間との絆が物語を紡ぐ

    『ソードヘイヴン』では最大6人でパーティを組むことができる。各コンパニオンにはそれぞれ独自のバックストーリーと個性があり、プレイヤーの選択によって関係性が変化していく。

    面白いのは、スキルの重複問題だ。序盤では錠前開けができる仲間が4人も加わってしまい、「なぜみんな同じスキルを…」と困惑することもある。しかしこれもプレイを進めれば、より専門的なスキルの重要性が見えてくる仕組みになっている。

    戦闘は思考の時間、探索は発見の喜び

    戦闘システムは実に柔軟だ。じっくり考えたいときはターンベース、テンポよく進めたいときはリアルタイムポーズと、プレイヤーの好みに合わせて切り替えできる。命中率の低さに最初は戸惑うかもしれないが、これも成長の実感を得られる要素の一つだ。

    探索要素も充実している。隠し通路、秘密の宝箱、NPCとの何気ない会話から始まるサイドクエスト…クラシックCRPGの「歩き回る楽しさ」がここにはある。

    早期アクセスから正式リリースへの道のり

    約1年の早期アクセス期間を経て、『ソードヘイヴン』は大幅な改良を重ねてきた。初期の「アンチ楽しい」と評された要素—製作道具の破壊率の高さ、極端な命中率の低さなど—は適切に調整され、より遊びやすいバランスに仕上がっている。

    正式リリースと同時にリリースされた2つのDLC「Magus Tower Pack」と「The King’s Hand Pack」は、あくまでサポート向けのコンテンツで、本編を楽しむのに必須ではない。この辺りの良心的な姿勢も評価したい。

    日本語対応で広がる可能性

    本作は日本語表示に対応しており、日本のプレイヤーでも安心して楽しめる。翻訳の質も概ね良好で、クラシックCRPGの雰囲気を損なうことなく日本語で物語を味わえる。

    Steam Workshopへの対応により、MOD制作も可能だ。すでにリスペックポーションや運搬重量増加といった便利MODが公開されており、コミュニティの活動も活発だ。

    今後への期待:Cursed Cityと更なる展開

    Atom TeamはすでにKickstarterのストレッチゴールとして約束された「Cursed City」の開発に着手しており、バージョン1.1での実装を予定している。また、コンソール版の展開も計画されており、より多くのプレイヤーが本作を体験できるようになる予定だ。

    クラシックCRPGへの深い愛と現代的な改良が見事に融合した『ソードヘイヴン』。バルダーズ・ゲートやアイスウィンド・デールで育った往年のRPGファンはもちろん、Divinity: Original SinやPillars of Eternityで現代CRPGに触れた新しい世代のプレイヤーにもぜひ体験してもらいたい一作だ。

    Steam評価83%という高い評価は決して伊達ではない。AtomTeamが紡ぐファンタジー世界の陰謀に、あなたも足を踏み入れてみてはいかがだろうか。

    基本情報

    タイトル: ソードヘイヴン: アイアンコンスピラシー
    開発・販売: AtomTeam
    配信日: 2025年12月17日(正式版)
    価格: 2,800円(12月31日まで10%オフ)
    プラットフォーム: PC(Steam/GOG)
    日本語: 対応
    プレイ時間: 50-100時間以上
    ジャンル: CRPG、アイソメトリックRPG、パーティベースRPG

    公式サイト: https://swordhavenrpg.com/en/sh/stove/
    Steam: https://store.steampowered.com/app/2108180/
    Discord: 公式コミュニティ参加可能
    Steam Workshop: MOD対応