カテゴリー: RPG

  • たった3×3マスで世界が変わる。シンプルなのに奥深すぎる王国建設ローグライク『9 Kings』が止まらない

    たった3×3マスで世界が変わる。シンプルなのに奥深すぎる王国建設ローグライク『9 Kings』が止まらない

    見た目で判断してごめんなさい……

    正直に告白しよう。Steamストアで『9 Kings』を初めて見たとき、筆者の第一印象は「……ドット絵? 3×3のマス? なんか地味じゃね?」だった。

    2025年5月にリリースされた本作は、Sad Socketが開発し、『Manor Lords』でお馴染みのHooded Horseがパブリッシングを担当する王国建設ローグライク。カードを引いて3×3のマスに配置し、押し寄せる敵軍と戦う……というシンプル極まりないゲーム性だ。

    しかし、Steam評価は92%という驚異的な「非常に好評」。発売初週で25万本を売り上げ、同時接続プレイヤー数は1万3000人を突破。デモ版の段階から海外インフルエンサーの間で話題沸騰し、正式リリース後も勢いが止まらない。

    「……そんなに面白いの?」

    半信半疑でプレイボタンを押した筆者は、気づけば6時間ぶっ通しでプレイしていた。そして今こうして記事を書いている最中も、「もう1ゲームだけ……」という悪魔の囁きが聞こえてくる。

    これは、ヤバいゲームだ。

    カードを置くだけなのに、なぜこんなに面白いのか

    ゲームのルールは驚くほどシンプルだ。プレイヤーは9人の王の中から1人を選び、その王固有の9枚のカードデッキを使って王国を発展させる。

    毎ターン手札からカードを1枚選び、3×3のマス目に配置する。カードには「ユニット」「建物」「エンチャント(バフ効果)」の3種類があり、配置したカードは即座に効果を発揮する。

    ターンが終わると、敵の王が軍勢を率いて攻めてくる。ここからはオートバトル。プレイヤーは特殊技を発動するタイミングを選ぶ以外、ただ見守るしかない。自分が築いた王国が敵を蹂躙するか、それとも蹂躙されるか──その結果はすべて、これまでの選択の積み重ねで決まる。

    勝利すれば、倒した敵の王のデッキから1枚カードを獲得できる。負ければ、最初からやり直しだ。

    たったこれだけ。でも、この「たったこれだけ」が恐ろしいほど中毒性が高い。

    「無の王」から始まる、破滅への序章

    最初にプレイできるのは「無の王(King of Nothing)」だけだ。騎士、弓兵、防衛塔といったオーソドックスな中世ヨーロッパ風のユニットで構成された、まさに”普通”の王。

    「なんだ、普通じゃん」と思ってプレイを始めた筆者は、1回目のプレイであっさり全滅した。

    理由は簡単。「どこに何を置けばいいのか分からない」からだ。

    3×3という限られたスペースに、前衛、後衛、支援施設をどう配置するか。バフ効果を持つ建物はどのユニットの隣に置くべきか。城(本拠地)をどこに配置すれば守りやすいか──考えることは山ほどある。

    そして2回目。今度は慎重に配置を考え、なんとか5年目まで生き延びた。だが、強力な敵に押し切られて敗北。

    3回目。配置の基本が分かってきた。騎士を前列に、弓兵を後列に、城は一番後ろ。バフ効果を持つ建物は主力ユニットの隣に置く。この基本を守るだけで、10年目まで到達できた。

    そして4回目。ついに初クリアを達成した瞬間、筆者は気づいた。

    「あ、これ……止まらないやつだ」

    9人の王、9通りの狂気

    クリアするごとに新しい王が解放されていく。そして、それぞれの王はまったく別のゲームを遊んでいるかのように個性的だ。

    血の王(King of Blood)」は自軍のユニットを犠牲にすることで、悪魔や吸血鬼を強化する。序盤は弱いが、雪だるま式に強くなっていくビルドの快感がヤバい。

    強欲の王(King of Greed)」は金で傭兵を雇いまくる資本主義の権化。ガトリング塔で敵を薙ぎ払う爽快感は筆舌に尽くしがたい。

    進歩の王(King of Progress)」に至っては、もはやファンタジーを捨てている。機関銃、ガトリング塔、火炎放射器──中世ファンタジーの王国に突如現れる近代兵器の暴力に、敵も味方も困惑するしかない。

    筆者が最もハマったのは「自然の王(King of Nature)」だ。キノコ、樹木、毒といった自然の力を操り、じわじわと敵を弱らせていく戦い方が実に戦略的で面白い。

    そして何より、敵を倒すたびに相手のカードを1枚奪えるシステムが天才的だ。

    自然の王でプレイ中、強欲の王からガトリング塔を奪った瞬間、筆者の王国は「森と機械銃が共存する狂った王国」へと変貌した。この予測不能な展開こそが、『9 Kings』の最大の魅力だ。

    シンプルなのに、絶妙に難しい

    本作の難易度は絶妙だ。

    基本ルールは誰でも理解できるほどシンプル。だが、勝つためには配置の最適化、カードシナジーの理解、敵の特性把握が不可欠となる。

    特に難易度「King」以上になると、運任せでは絶対に勝てない。毎ターンの選択が勝敗を分ける、まさにチェスのような戦略性が求められる。

    だが、何度負けても「もう1回だけ……」と思わせる中毒性がある。それは、敗因が明確だからだ。

    「あそこで城を後ろに置いておけば……」 「バフ建物をもっと早く建てるべきだった……」 「あのカードを選ばなければ……」

    反省点が明確だから、次のプレイでは改善できる。そして改善すれば、確実に強くなる。この成長の実感が、プレイヤーを離さない。

    止まらない。本当に止まらない

    『9 Kings』の1プレイは約30分。だが、その30分が無限に続く

    「今回はいい感じだ。クリアできそう」 →クリア →「次は別の王を試してみるか」 →「あ、この組み合わせ強い!」 →「もう1回だけ……」

    気づけば朝。これが『9 Kings』の恐ろしさだ。

    ピクセルアートは確かにシンプルだ。3×3のマス目も、一見地味に見える。だが、そのシンプルさが完璧に計算されている

    複雑なグラフィックや派手な演出は不要。プレイヤーが集中すべきは、選択と戦略だけ。そして、その選択が生み出す無限の組み合わせこそが、本作の真髄だ。

    筆者は今、プレイ時間が60時間を超えた。それでもまだ、「試していないビルド」「挑戦していない難易度」が山ほどある。

    発売から数ヶ月経った今も、開発チームは定期的にアップデートを実施している。新しい王、新しいカード、新しいモード──まだまだ進化し続けるこのゲームは、本当に終わりが見えない

    もし、あなたが「ちょっとした暇つぶし」を探しているなら、このゲームには手を出すな。

    これは暇つぶしではなく、時間泥棒だ。

    だが、もしあなたが「シンプルなルールで奥深い戦略を楽しみたい」「何度でもリプレイしたくなる中毒性を求めている」なら──

    迷わずプレイボタンを押してほしい。

    そして筆者と同じ、抜け出せない沼へようこそ。


    基本情報

    タイトル: 9 Kings(9 キングス)
    開発: Sad Socket
    パブリッシャー: Hooded Horse, INSTINCT3
    プラットフォーム: Steam (PC), Mac
    リリース日: 2025年5月23日(早期アクセス)
    価格: 1,980円(通常価格)
    プレイ時間: 1プレイ約30分、エンドレスモードあり
    日本語対応: あり(30言語対応)
    Steam評価: 非常に好評(92%、14,000件以上のレビュー)

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  • アヒル版タルコフが世界を席巻!『エスケープ フロム ダッコフ』1週間で100万本突破の快進撃

    アヒル版タルコフが世界を席巻!『エスケープ フロム ダッコフ』1週間で100万本突破の快進撃

    可愛いアヒルで死ぬほど緊張する……なぜ?

    Steamのストアページで『エスケープ フロム ダッコフ』を初めて見たとき、筆者の頭には「なんだこれ?」という困惑と「絶対面白いやつだ!」という確信が同時に駆け巡った。

    可愛らしいアヒルたちが銃を構え、ヘルメットと防弾ベストに身を包んで戦場を駆ける……そのビジュアルだけでも十分インパクトがあるのだが、なにせタイトルが『Escape from Tarkov』(タルコフ)のパロディだ。あの緊張感MAXの脱出系シューターを、まさかアヒルでやるとは。

    2025年10月16日にリリースされた本作は、発売からわずか1週間で100万本を売り上げ、Steam同時接続数は25万人超を記録。Steamレビューは96%が好評という「圧倒的に好評」評価を獲得している。

    もはや「パロディゲーム」という枠を完全に超えた、2025年を代表するインディーゲームの誕生である。

    見た目は可愛いが、中身は本格派

    Team Sodaが開発し、Bilibili Gameがパブリッシングする『エスケープ フロム ダッコフ』は、見下ろし型視点のPvE脱出シューターだ。プレイヤーは何も持たない状態から始まり、危険に満ちた「ダッコフ市」を探索して物資を集め、拠点である地下シェルターに戻ってくることを繰り返す。

    そう、タルコフライクな「全ロスト」システムがここにもある。死亡すると、その時点で所持していたアイテムや装備はすべて失われる。このシビアさが、可愛らしいアヒルのビジュアルとのギャップを生み出し、独特の緊張感を演出しているのだ。

    筆者が最初にプレイしたとき、油断して敵アヒルの大群に囲まれて即死した。「可愛いから楽勝だろう」と完全に舐めていた。が、2回目も3回目も容赦なくやられ続け、「あれ? これ本格的なゲームでは?」と気づいた瞬間、本作への見方が180度変わった。

    絶妙な難易度調整が生む”ちょうどいい緊張感”

    本作が多くのプレイヤーを惹きつける理由の一つが、難易度を自由に変更できる点だ。タルコフのような極限の緊張感を求めるハードコアプレイヤーから、「雰囲気だけ味わいたい」というカジュアル層まで、誰もが楽しめるように設計されている。

    拠点では3段階の難易度設定がいつでも変更可能で、イージーモードなら敵の攻撃力が下がり、初心者でも安心してプレイできる。逆にハードモードでは容赦ない死が待っている。この柔軟性こそが、本作が幅広い層から支持される秘訣だ。

    実際、筆者もイージーで慣れてから徐々に難易度を上げていったのだが、このプロセスが実に楽しい。最初は「生き延びるだけで精一杯」だったのが、装備が整い、立ち回りを覚えていくと「もっと欲張れるかも?」という欲が出てくる。そして欲張りすぎて全ロストする……というのが、脱出系シューターの醍醐味だ。

    ファーミングの楽しさが止まらない

    本作の中毒性を支えているのが、充実したファーミング(育成)要素だ。ダッコフ市で集めた物資を売却してお金を稼ぎ、そのお金で拠点を拡張したり、新しい装備を購入したりする。この「少しずつ強くなっていく」感覚がたまらない。

    拠点には武器屋、防具屋、トレーニングジムなどが次々と建設され、NPCとの会話から新たなクエストも発生する。50種類以上の武器、カスタマイズ可能な銃器、スキルツリーによるキャラクター成長……RPG要素も非常に充実している。

    特に印象的だったのが、ある日レジェンダリー級の防具を拾ったこと。それまで苦戦していたエリアがサクサク進めるようになり、「装備の力ってスゴイ……!」と実感した。この「強くなった」という達成感が、また次の探索へのモチベーションになる。

    5つのマップと50時間超のコンテンツ量

    本作には5つの大型マップが用意されており、それぞれがランダム要素に富んでいる。アイテムの配置、敵の出現場所、天候、昼夜サイクルなど、毎回異なる体験ができるよう設計されている。

    クエストは膨大で、NPCとの会話から手がかりを集めてダッコフ世界の真相に迫っていく。公式によると1周で50時間以上のプレイ時間が見込まれており、やり込み要素も十分だ。

    筆者は現在20時間ほどプレイしているが、まだ3つ目のマップの途中。しかもあるレビューによると「3つ目のマップは前の2つと比べて桁違いに広くて密度が高い」とのことで、まだまだ遊び尽くせていない実感がある。

    Steam Workshopで無限の可能性

    本作はSteam Workshopに対応しており、コミュニティが作成したMODを導入できる。新しい武器、カスタムマップ、追加クエストなど、公式コンテンツだけでなくユーザー生成コンテンツでも楽しめる点が素晴らしい。

    リリースから1週間でMODも続々と登場しており、今後さらに多様な遊び方が生まれていくだろう。コミュニティの盛り上がりも本作の魅力の一つだ。

    なぜここまで爆発的にヒットしたのか?

    『エスケープ フロム ダッコフ』が驚異的な成功を収めた理由は、いくつか挙げられる。

    まず、手頃な価格設定。定価1,800円(リリース記念12%オフで1,584円)という価格は、気軽に試せる範囲だ。本家タルコフが高額であることを考えると、この価格は大きな魅力となっている。

    次に、シングルプレイ特化という点。タルコフのようなPvP要素がなく、自分のペースで遊べる。「反射神経に自信がない」「対人戦は苦手」というプレイヤーでも安心して楽しめる設計が、幅広い層から支持された理由だろう。

    そして何より、4人チームの情熱だ。Team Sodaはわずか4人の開発チームでありながら、ここまで磨き上げられた完成度の高いゲームを作り上げた。早期アクセスではなく完成品としてリリースされた点も、多くのプレイヤーから評価されている。

    加えて、中国市場での圧倒的な支持も見逃せない。Steamレビューの約3分の2が中国語ユーザーからのもので、グローバル展開に成功した好例と言えるだろう。

    タルコフを遊んだことがなくても大丈夫

    筆者自身、実は『Escape from Tarkov』を本格的にプレイしたことがなかった。それでも本作は存分に楽しめている。なぜなら、本作は「タルコフのパロディ」でありながら、独自の魅力を持った完成されたゲームだからだ。

    クエストの指示は明確でわかりやすく、マップも見やすい。タルコフで迷子になって途方に暮れるような心配はない。難易度調整の自由度も高く、初心者に優しい設計になっている。

    それでいて、脱出系シューターの緊張感、ルートの楽しさ、育成のやりがいといったコアな魅力はしっかり再現されている。まさに「良いとこ取り」の傑作だ。

    唯一の不満点:コントローラー非対応

    本作の数少ない不満点として、現時点ではコントローラーに公式対応していないことが挙げられる。Steam Deckでのプレイも可能だが、操作性に難があるとのレビューも見られる。

    ただし、Steamレビューには「コントローラー対応を切望する」声が多数寄せられており、開発チームも認識しているはずだ。今後のアップデートに期待したい。

    2025年を代表するインディーゲーム

    『エスケープ フロム ダッコフ』は、パロディという枠を超えて、一つのジャンルを確立した作品だ。可愛らしいビジュアルと本格的なゲームプレイ、シビアさとカジュアルさの絶妙なバランス、そして圧倒的なコンテンツ量。

    「アヒル版タルコフ」という一見ふざけたコンセプトが、ここまで真剣に作り込まれた結果、世界中のプレイヤーを虜にした。これこそがインディーゲームの持つ可能性であり、大手スタジオにはない自由な発想の力だろう。

    筆者はまだ半分も遊び尽くしていないが、すでに「今年のベストインディーゲーム候補」として確信している。脱出系シューターに興味がある人はもちろん、「なんか面白そう」と感じた人は、ぜひ一度プレイしてみてほしい。

    可愛いアヒルたちが、あなたを地獄のような緊張感あふれる冒険へと誘うだろう。


    基本情報

    タイトル: エスケープ フロム ダッコフ(Escape From Duckov)
    開発: Team Soda
    販売: Bilibili Game
    配信日: 2025年10月16日
    対応プラットフォーム: Steam, Epic Games Store, Mac OS Store
    言語: 日本語対応
    定価: 1,800円(税込)※現在12%オフで1,584円
    ジャンル: PvE脱出シューター、アクション、サバイバル、基地建設
    プレイ時間: 50時間以上(1周クリア目安)

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  • 隠れた神ゲーを発見してしまった!『Necesse: ネセス』は”テラリア×リムワールド”の完璧な融合作

    隠れた神ゲーを発見してしまった!『Necesse: ネセス』は”テラリア×リムワールド”の完璧な融合作

    まさか、こんな隠れた名作があったなんて……!

    Steam で 95% という圧倒的高評価を誇りながら、なぜか日本ではあまり知られていない『Necesse: ネセス』。筆者も最初は「また海外のクラフトゲームか」程度に思っていたのだが、実際にプレイしてみると……これは完全にヤバい。テラリアの冒険とリムワールドの村経営が見事に融合した、まさに理想のサンドボックスゲームがここにあった。

    なぜこのゲームがもっと話題になっていないのか、本気で謎である。

    最初の印象を覆した”NPCの賢さ”

    プレイ前は正直、「また見下ろし型のクラフトゲームね」くらいの認識だった。ドット絵のグラフィックも、良くも悪くも”よくあるインディーゲーム”という感じで、特に期待はしていなかった。

    しかし、最初の村人を雇った瞬間に認識が一変。

    「あれ? このNPC、めちゃくちゃ賢くない?」

    NPCに畑仕事を指示すると、勝手に種を植え、水をやり、収穫してチェストに整理してくれる。鉱石を採掘させれば、効率よく掘り進めて素材を回収。しかも装備を渡せば自動で装着し、敵が来れば勝手に戦ってくれるのだ。

    他のクラフトゲームでよくある「NPCが馬鹿すぎてイライラ」という問題が、本作には一切ない。むしろ「こいつら、俺より頭いいんじゃないか?」と思えるレベルで優秀だ。

    “放置ゲー”になりがちなのが唯一の欠点?

    NPCが優秀すぎるのも考えもので、気がつくと完全に”放置ゲー”状態になっていることが多い。農業は村人任せ、採掘も村人任せ、クラフトも村人任せ……。プレイヤーは冒険に出かけて、戻ってくると村がパワーアップしているという、まるで放置系シミュレーションのような快適さ。

    「俺、何してるんだっけ?」と思う瞬間もしばしば。これが本作唯一の”欠点”と言えるかもしれない。ただ、この快適すぎるシステムが病みつきになるのも事実。テラリアのような「素材集めが面倒くさい」というストレスが皆無なのは、間違いなく本作の大きな魅力だ。

    冒険パートも想像以上に本格派

    村づくりが快適すぎて、冒険はオマケ程度かと思いきや、こちらも本格的。25以上のエリアが用意されており、それぞれに特色のある敵とボスが待ち受けている。

    特に印象的だったのは海賊王との戦い。村人たちを引き連れて大軍で挑むもよし、ソロで腕前を試すもよし。戦闘スタイルも弓特化、近接特化、魔法特化など、プレイヤーの好みに応じてカスタマイズ可能だ。

    武器や防具のバリエーションも豊富で、レアアイテムを求めてダンジョン通いする楽しさはまさにハクスラそのもの。村人に装備を持たせて一緒に冒険に出かければ、ちょっとしたRPGパーティーのような感覚も味わえる。

    最大250人マルチプレイの可能性

    本作の隠された魅力が、最大250人までの大規模マルチプレイ対応。実際に数百人規模でプレイしたことはないが、フレンドと4〜5人でプレイした際の楽しさは格別だった。

    役割分担して巨大な村を築き上げたり、それぞれ別の島に拠点を作って交易したり、協力してボス攻略に挑んだり……。マルチプレイでの可能性は無限大だ。Steam Deckでも快適に動作するため、みんなで集まってワイワイプレイするのも一興。

    なぜ日本で話題にならないのか?

    これだけ完成度が高く、Steam でも圧倒的高評価なのに、なぜ日本では知名度が低いのだろうか。おそらく、グラフィックの地味さと、「またテラリア系か」という先入観が原因かもしれない。

    だが、プレイしてみれば分かる。これは単なる”テラリアクローン”ではない。村づくりと冒険の両立、NPCの賢さ、マルチプレイの楽しさ……すべてが高次元でバランス取れた、まさに隠れた神ゲーなのだ。

    個人開発者の Mads Skovgaard 氏が 2012 年からコツコツ開発してきた本作。その情熱と技術力には本当に頭が下がる。

    これぞ大人のクラフトゲーム

    『Necesse: ネセス』は間違いなく「大人のクラフトゲーム」だ。面倒な作業はNPCに任せて、プレイヤーは楽しい部分に集中できる。時間のない社会人にこそオススメしたい作品である。

    現在も定期的にアップデートが配信されており、開発者の熱意を感じられる。

    価格も1,699円と非常にリーズナブル。この価格で数百時間は余裕で遊べる内容なので、コストパフォーマンスは抜群だ。テラリアやマインクラフト、リムワールドが好きな方なら、絶対に気に入るはず。

    基本情報

    Necesse: ネセス

    • 開発者: Mads Skovgaard
    • パブリッシャー: Fair Games ApS
    • プラットフォーム: PC(Steam)
    • 価格: 1,699円
    • プレイ人数: 1-250人(マルチプレイ対応)
    • 日本語対応: あり
    • Steam評価: 非常に好評(95%)
    • プレイ時間: 40時間以上(メインコンテンツ)
    • リリース日: 2025年10月17日

    購入リンク:

      ・Steam: https://store.steampowered.com/app/1169040/Necesse/

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    • 死んで覚えて強くなる!『Lost Eidolons: Veil of the Witch』。死はただの始まり――魔女との契約で挑む、記憶喪失の島脱出サバイバル

      死んで覚えて強くなる!『Lost Eidolons: Veil of the Witch』。死はただの始まり――魔女との契約で挑む、記憶喪失の島脱出サバイバル

      待ってました、タクティカルRPG×ローグライト……!

      PC(Steam)向けに2025年10月9日に正式リリースされた『Lost Eidolons: Veil of the Witch』。開発元のOcean Drive Studioは、2022年に『Lost Eidolons』という本格派タクティカルRPGを手掛けたスタジオで、今回はそのスピンオフとして”ローグライト”要素を組み込んだ意欲作だ。

      正直、ストアページを最初に見たとき「タクティカルRPGにローグライト? 本当に合うの?」という疑問が頭をよぎった。だが、プレイしてみると――この組み合わせ、めちゃくちゃアリだった。

      Steam評価は**78%の「非常に好評」**を獲得し、早期アクセス段階から高い評価を受けてきた本作。メタスコアでも80点前後と高評価で、タクティカルRPGファンからも「これは新しい」と話題を呼んでいる。

      前作『Lost Eidolons』は「戦闘が長すぎる」「もっと戦闘重視の展開が欲しい」といったフィードバックを受けていたらしい。そこで開発者は思い切って方向転換。ローグライト要素を取り入れ、カジュアルに何度でも挑戦できる作品へとリデザインしたという。

      そんな挑戦的な試みが詰まった本作を、実際にプレイしてみた感想をお届けしたい。

      記憶も命も失った主人公――魔女との契約が冒険の幕開け

      ゲームは主人公が島に漂着するところから始まる。記憶喪失で、しかも「死んでいる」という最悪のスタート。そこに現れたのは、謎めいた魔女・セーブル。彼女から提示された契約は「私の敵を倒せ。そうすれば、もう一度生きるチャンスをやろう」というもの。

      まるで『Hades』を思い起こさせる導入だ。主人公は何度も死に、その度に記憶の断片を取り戻していく。死ぬことで物語が進むという構造は、ローグライトゲームとしては王道だが、タクティカルRPGというジャンルでここまで自然に組み込まれている作品は珍しい。

      最初はキャラクタークリエイトで性別や外見を決めるだけのシンプルな設定だが、ゲームが進むにつれて主人公・アッシュの過去が徐々に明らかになっていく。声優陣の演技も素晴らしく、物語への没入感を高めてくれる。

      ファイアーエムブレム×XCOMのような、硬派なグリッド戦闘

      本作の戦闘は、マス目状のグリッドで展開されるターン制戦略バトル。ファイアーエムブレムやXCOMをプレイしたことがある人なら、すぐに馴染めるだろう。

      基本的な操作は移動、攻撃、スキル発動、アイテム使用――とシンプル。だが、甘く見てはいけない。最初のステージから容赦なく死ぬ

      「なんだ、タクティカルRPGでしょ?余裕余裕」なんて思って挑んだ筆者は、開始10分で全滅した。敵はガンガン攻めてくるし、回復手段は限られているし、位置取りを少しでもミスればあっという間に囲まれて終わる。

      特に厄介なのがバランスという概念だ。敵には体勢を崩すバランスゲージが存在し、これを削り切ると大ダメージチャンス&行動停止のボーナスタイムが発動する。逆に、こちらもバランスを崩されるとピンチに陥る。

      さらに、属性効果が戦略の幅を広げてくれる。水たまりに雷撃を放って敵を感電させたり、燃える地形に敵を誘い込んで追加ダメージを与えたり。ただ殴るだけではなく、環境を利用した戦い方が求められる。

      「これ、囲まれたらもう終わりじゃん……」と思ったが、**3回まで行動を戻せる「アンドゥ機能」**が搭載されているのがありがたい。ミスしても即リセットではなく、試行錯誤しながら最適解を見つけられる親切設計だ。

      死んでも無駄にならない――メタ進行で確実に強くなる

      ローグライトの醍醐味は「死んでも次に繋がる」ことだ。本作では、ステージクリアや敵撃破で得られるエンバールーン断片を使って、街でキャラクターの永続的な強化が可能。

      新しいスキルのアンロック、ステータスの底上げ、仲間キャラクターの解放――死ぬたびに選択肢が増え、確実に強くなっていく実感がある。「さっきは勝てなかったボスに、今度こそリベンジできるかも!」という希望が持てるのが素晴らしい。

      しかも、9人のキャラクターから5人を選んでパーティを編成できるため、戦略の幅が膨大だ。近接特化、魔法特化、バランス型――毎回違う編成で挑むことで、プレイ体験がガラリと変わる。

      「またこのステージかよ……」と思うかもしれないが、ルートは毎回ランダムで変化。分岐する道、ランダムなイベント、強力なボスとの遭遇――同じ展開は二度とないため、飽きずに何度でも挑める。

      ちなみに筆者は50時間以上プレイしているが、まだ新しい発見がある。それくらい、リプレイ性が高い。

      ダークな世界観と美しいビジュアル

      本作の世界観は、前作『Lost Eidolons』よりもさらにダークな雰囲気だ。霧に覆われた森、呪われた遺跡、燃え盛る祭壇――どこを切り取っても「ここは危険だ」と感じさせる空気感が漂う。

      グラフィックは最先端とは言えないかもしれないが、アートディレクションが素晴らしい。キャラクターモデルは早期アクセス時よりも洗練され、攻撃アニメーションも滑らかになった。特にレジェンダリースキル発動時のカットイン演出は、「おお!」と思わず声が出るほどカッコいい。

      BGMもまた素晴らしい。不気味で幻想的なメロディが冒険の緊張感を高め、ボス戦では壮大な音楽が流れて盛り上がる。ヘッドホンでプレイすると、さらに没入感が増すのでオススメだ。

      何度も死にながら成長していく――これぞローグライトの真髄

      『Lost Eidolons: Veil of the Witch』は、タクティカルRPGとローグライトを見事に融合させた傑作だ。

      難易度は高いが、理不尽ではない。試行錯誤を重ねることで確実に上達し、戦略の幅が広がっていく。そして何より、死んでも次に繋がるという安心感が、挑戦し続けるモチベーションを支えてくれる。

      「タクティカルRPGが好きだけど、1周100時間はキツイ」という人にこそオススメしたい。本作は1回の挑戦が数時間で完結するため、隙間時間でサクッと遊べるのも魅力だ。

      何度も死にながら、少しずつ強くなり、ついにボスを倒したときの達成感――。この快感は、ローグライトゲームならではのものだ。

      基本情報

      タイトル: Lost Eidolons: Veil of the Witch
      開発: Ocean Drive Studio
      販売: Kakao Games
      配信日: 2025年10月9日(正式版)
      価格: 2,800円(Steam)※20%オフセール中
      日本語:
      プラットフォーム: Steam, PlayStation 5, Xbox Series X|S, Nintendo Switch

      購入リンク:

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    • 『Absolum(アブソラム)』は、なぜこんなにも ”止められない ”のか? 格闘ゲーム級のベルトスクロールとローグライトが融合した傑作を語りたい

      『Absolum(アブソラム)』は、なぜこんなにも ”止められない ”のか? 格闘ゲーム級のベルトスクロールとローグライトが融合した傑作を語りたい

      『Hades』のビルド構築の楽しさと、『ストリートファイター』のような格闘ゲームの奥深さが、一つのゲームで完結してしまったら?

      2025年10月にリリースされた『Absolum(アブソラム)』は、まさにそんな「わがままな願い」を叶えてしまった傑作です。Steam評価90%超え、メタスコア85点という数字は伊達ではありません。

      筆者は数々のベルトスクロールアクション(ベルスク)を遊んできましたが、正直に言いましょう。「ベルスクは単調で飽きやすい」という定説は、このゲームが過去のものにしました。

      格闘ゲームのような奥深い戦闘──ただのボタン連打じゃ勝てない

      ベルトスクロールアクションといえば、攻撃ボタンを連打して敵をなぎ倒す爽快感が真骨頂だ。しかし『Absolum』は、その常識を良い意味で裏切ってくる。

      本作の戦闘システムは驚くほど奥深い。基本攻撃、強攻撃、投げ、ダッシュ攻撃といったオーソドックスなアクションに加え、パリィ(カウンター)クラッシュ(重攻撃同士のぶつかり合い)テクニカル攻撃プレッシャーメーターなど、格闘ゲームさながらの要素が詰め込まれている。

      特に驚いたのが回避カウンターの爽快感だ。敵の攻撃を絶妙なタイミングで回避すると、時間がスローになって反撃のチャンスが生まれる。これが決まったときの快感たるや……! 『ベア・ナックル4』でも回避は重要だったが、『Absolum』では回避そのものが攻撃手段として機能するため、より戦略的なプレイが求められる。

      また、敵を地面にバウンドさせて空中コンボを繋ぐ「ジャグル」システムも秀逸だ。画面端まで敵を吹き飛ばし、跳ね返ってきたところをさらに攻撃──この連続コンボが決まると、まるで格闘ゲームのようなテクニカルな快感が味わえる。ただし、無限コンボを防ぐために一定時間でコンボが途切れる仕組みも用意されており、ゲームバランスも絶妙だ。

      4人の個性的なキャラクター──どれを選んでも楽しい

      『Absolum』には4人のプレイアブルキャラクターが登場する。それぞれが全く異なる戦闘スタイルを持っており、選ぶキャラによってプレイ感覚がガラリと変わるのが面白い。

      まずはガランドラ。エルフの剣士で、大剣を振り回すパワフルなファイター。リーチが長く、範囲攻撃が得意なため、囲まれたときに頼もしい。筆者は最初のプレイでガランドラを選んだが、豪快な一撃が気持ちよく、まさに「王道の主人公」という感じだった。

      次にカール。ドワーフの格闘家で、銃(ブランダバス)と拳を使い分ける近接戦のスペシャリスト。リーチは短いが火力が高く、敵を殴り飛ばす豪快なアクションが魅力だ。

      そしてサイダー。彼女の最大の特徴は、伸縮自在の義手アームだ。遠くの敵を引き寄せたり、空中の敵を掴んで地面に叩きつけたりと、まるで『モータルコンバット』のスコーピオンのような戦い方ができる。「Get over here!(こっちに来い!)」と叫びたくなる瞬間が何度もあった。

      最後はブローム。カエルの魔法使いで、杖を使った遠距離攻撃が得意。杖にまたがってサーフボードのように滑走したり、魔法弾を連射したりと、他のキャラとは一線を画すプレイ感覚が楽しめる。筆者は2周目でブロームを選んだが、遠距離から敵を一掃する快感にすっかりハマってしまった。

      ローグライト要素がもたらす「もう一回」の魔力

      『Absolum』の最大の特徴は、ベルトスクロールアクションにローグライト要素を融合させた点だ。これが驚くほど相性が良い。

      各ランでは、敵を倒すごとにランダムなアップグレードが手に入る。属性魔法(アルカナ)パッシブボーナス(トリンケット)新しい必殺技(儀式)など、その種類は膨大だ。火・水・風・死霊術といった属性を組み合わせ、自分だけのビルドを作り上げる楽しさがある。

      筆者が特に気に入っているのが死霊術ビルドだ。敵を倒すたびにスケルトンを召喚し、画面を骸骨の大群で埋め尽くす──このカオスな光景がたまらなく楽しい。一方で、火属性に特化して画面全体を炎で覆う「焼き尽くしビルド」も試したが、こちらも爽快感抜群だった。

      また、ステージ間で分岐ルートを選べるのも面白い。「橋を渡るか、橋の下をくぐるか」「森を抜けるか、城壁を登るか」──選択によって訪れるエリアが変わり、毎回新鮮な体験ができる。さらに、特定のルートを選ぶことでサイドクエストが発生し、新しいキャラクターやショートカットがアンロックされることもある。

      ボス戦は歯ごたえ抜群──死んでも「もう一回」と思える絶妙な難易度

      『Absolum』のボス戦は一筋縄ではいかない。それぞれが独特な攻撃パターンを持ち、パリィやカウンターを駆使しなければ勝てない強敵ばかりだ。

      筆者が最初に苦戦したのは、鉱山エリアのボス。画面全体を揺らす攻撃や、天井から巨大な岩を落としてくるギミックに翻弄された。何度も死んだが、そのたびに「次はこう戦おう」と戦略を練り直し、ついに倒したときの達成感は格別だった。

      また、ボス戦中にはヘビーメタルなBGMが流れる演出も熱い。作曲は『エルデンリング』や『SEKIRO』で知られる北村友香(Yuka Kitamura)氏が担当しており、中世ファンタジーの雰囲気と激しいロックが融合した楽曲が戦闘を盛り上げる。

      協力プレイで味わう「もう一つの楽しさ」

      『Absolum』は最大2人での協力プレイに対応している。オンライン・ローカルどちらでも遊べるが、特に素晴らしいのが進行システムだ。

      多くの協力ゲームでは「ホストのセーブデータしか進まない」という問題があるが、『Absolum』では両プレイヤーの進行状況を分析し、両者が報酬を得られる最適なポイントからスタートできる。つまり、どちらのプレイヤーもソロでプレイしているかのように実績をアンロックし、報酬を獲得できるのだ。この配慮は素晴らしい。

      筆者は友人と2人でプレイしたが、属性魔法を組み合わせた連携攻撃がとにかく楽しかった。相手が火炎を放っている間に自分が風魔法で威力を増幅したり、水魔法で敵を凍らせてから電撃で感電させたり──シナジー効果を意識したプレイは、ソロとはまた違う戦略性がある。

      手描きアートが織りなす美麗な世界観

      本作のビジュアルは、Supamonksが手掛けた手描きのコミックアートが特徴だ。色鮮やかな森、陰鬱な鉱山、荘厳な城──どのエリアも絵本のように美しく、スクリーンショットを撮りたくなる瞬間が何度もあった。

      キャラクターのアニメーションも非常に滑らかで、攻撃のたびに「重さ」や「衝撃」が伝わってくる。特にガランドラの大剣攻撃や、カールの拳が敵に命中する瞬間のヒットストップ演出は、格闘ゲームのような気持ちよさがある。

      シンプルだが深い──「もう一回」が止まらないゲームデザイン

      『Absolum』の魅力を一言で表すなら、それは「もう一回」が止まらないことだ。

      死んでも装備やスキルはそのまま残るため、ローグライクにありがちな「全てを失う虚無感」が少ない。むしろ「次はもっと強いビルドを試そう」「あのルートを選んでみよう」という前向きな気持ちになれる。

      また、ゲーム全体の設計が「6分間の試合」を繰り返すような構造になっており、1ランが短時間で完結するのも魅力だ。仕事の合間や寝る前のちょっとした時間にサクッと遊べるが、気が付けば何時間も遊んでしまっている──そんな中毒性がある。 『Absolum』は、ベルトスクロールの新たな地平を切り開く

      『ベア・ナックル4』や『TMNT: Shredder’s Revenge』が好きだった人にも、『Hades』のようなローグライトが好きな人にも、そして格闘ゲームのような技術的なプレイが好きな人にも──『Absolum』は全てに応えてくれる傑作だ。

      筆者はすでに30時間以上プレイしているが、まだまだ遊び足りない。新しいビルドを試すたび、新しいルートを選ぶたびに、まだ見ぬ発見がある。これこそが『Absolum』が持つ魔力だ。

      もし「ベルトスクロールは好きだけど、すぐ飽きちゃうんだよね」と思っている人がいたら、ぜひ『Absolum』を試してほしい。このゲームは、あなたが思い描く「ベルトスクロールアクションの理想形」を超えてくるはずだ。

      基本情報

      • タイトル: Absolum(アブソラム)
      • 開発: Guard Crush Games, Supamonks, Dotemu
      • 販売: Dotemu, Gamirror Games(日本はアークシステムワークス)
      • プラットフォーム: Steam, PlayStation 5, PlayStation 4, Nintendo Switch
      • 発売日: 2025年10月9日(ダウンロード版)、2025年11月6日(パッケージ版)
      • 価格: ダウンロード版 2,970円(税込)、パッケージ版 3,960円(税込)
      • プレイ人数: 1-2人(オンライン・ローカル協力プレイ対応)
      • 難易度: 初心者~上級者向け(3段階の難易度設定)
      • プレイ時間: 1周 8-12時間、完全クリア 30時間以上
      • Steam評価: 非常に好評(90%)
      • 日本語: 完全対応

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    • 18年ぶりの復活が正式版に到達!精神を削り合う異色のレースゲーム『首都高バトル』完全版レビュー

      18年ぶりの復活が正式版に到達!精神を削り合う異色のレースゲーム『首都高バトル』完全版レビュー

      あのゲームの正式版がついに…!

      「元気の元気が無い」とネタにされ続けて18年。首都高バトル民は半ば諦観の境地に達していた。Xbox 360で発売された『首都高バトルX』を最後に、シリーズは沈黙を守り続けていたのだから。

      しかし2025年1月23日、元気はいつも通り突然、我々の前に現れた。そして9ヶ月の早期アクセスを経て、2025年9月25日──ついに正式版がリリースされた。

      Steam早期アクセス版は初日に最大同接プレイヤー数1万4700人を記録し、1600件以上のレビューで「圧倒的好評」(96%好評)という驚異的な数字を叩き出した。そして正式版は、さらに磨き上げられた形で8,542件のレビューで96%という驚異的な好評価を維持している。「誰も新しいレースゲームに資金を出したがらない」と言われるこの時代に、だ。

      封鎖された未来の東京、緻密に再現された首都環状線C1、そして他に類を見ない「SPバトル」システム──。伝説の和製ストリートレーシングゲームが、Unreal Engine 5の力を借りて現代に完全復活した。

      精神を削り合う「SPバトル」こそがすべて

      『首都高バトル』を語る上で絶対に外せないのが、このゲーム独自の「SPバトル」システムだ。

      通常のレースゲームは「相手より速くゴールする」のが目的だが、本作は違う。ドライバーの精神力を数値化した「スピリットポイント(SP)」を削り合い、相手のSPをゼロにすれば勝利となる。つまり、単なるスピード勝負ではなく、相手の心を折ることが目的なのだ。

      相手の背後にピタリと張り付いてプレッシャーをかける。アザーカー(一般車両)の間をすり抜けて動揺を誘う。インを突いて無理やり追い越し、精神的な動揺を与える──。こうした「駆け引き」が、レースゲームというジャンルに異質な緊張感をもたらしている。

      実際にプレイしてみると、この「精神が削れる様なギリギリのバトル」という公式の説明が決して誇張ではないことがわかる。相手に張り付かれると自分のSPがみるみる減っていき、「ヤバい、離されないと……!」という焦りが生まれる。逆に相手を追い詰めている時の全能感も格別だ。

      筆者が特に印象的だったのは、インを無理やり突いて追い越そうとした瞬間、壁に激突してしまい一気にSPが削られた時だ。「速く走ればいい」という単純な思考では勝てない。相手の動きを読み、タイミングを計り、時には我慢も必要──まるで格闘ゲームのような読み合いがそこにはあった。

      457人のライバルが待つ完成形

      正式版では、早期アクセス版の200人から大幅に増加し、457人もの個性的なライバルが登場する。それぞれが独自の車両と運転スタイルを持ち、パッシング(ヘッドライトを点滅させてバトルを挑む合図)で勝負を仕掛けてくる。

      中でも注目なのが「ワンダラー」と呼ばれる隠しライバルたちの存在。特定の車に乗っている時だけ、特定の時間帯だけ、連勝記録を維持している時だけ──条件を満たした時にしか現れない彼らを探し出し、倒すことがメタゲームとして機能している。

      海外レビューサイトNGOHQ.comは「ライバルへの個性付けこそが、本作を他のレーシングゲームと決定的に分けるもの」と評価している。AIの対戦相手が単なる障害物ではなく、それぞれが固有の名前、チーム、挑発セリフを持つことで、一つ一つのバトルに意味が生まれるのだ。

      Hondaの復活と新章の追加

      正式版で最も大きな変化の1つが、Hondaの正式ライセンス復活だ。Tokyo Xtreme Racer 3以降、Hondaは「ストリートレーシングとの関連を避けたい」という理由で不参加だったが、18年ぶりに本シリーズに復帰した。

      日産GT-R R35、レクサスLC500、トヨタGRスープラといった人気車種も追加され、総収録車両数は大幅に拡充。さらに元気は「将来のアップデートでフォードやシボレーといった欧米メーカーも追加予定」と発表しており、グローバル展開を視野に入れた展開が期待される。

      ストーリーも完結編まで追加され、早期アクセス版の中盤までから、最後まで遊べる完全版へと進化した。

      夜の首都高を駆け抜ける、あの感覚

      本作の舞台は「封鎖された未来の東京」。設定上は近未来だが、実際の首都環状線C1を忠実に再現したコースは、180km以上にわたって精密に作り込まれている。

      複雑に入り組んだカーブ、ダイナミックな高低差、そして夜の首都高特有の雰囲気──。このコースを実在する車両で走る体験は、他のレースゲームでは味わえない独特のものだ。

      特に素晴らしいのが、Unreal Engine 5による夜の首都高の表現。ネオンの光が車体に反射し、ヘッドライトが闇を切り裂く。首都高の無機質なコンクリート壁が、UE5のグラフィックスで妙にリアルに映える。

      そして驚くべきことに、本作は「UE5なのにポテトPCでも動く」ことで話題になった。最低動作環境がCore i7-7700とGTX 1050Tiという、比較的古めのスペックでも動作するよう最適化されており、「UE5ゲームで初めてまともに動いた」という声も多い。

      正式版で見送られた機能、それでも続く開発

      ただし、正式版リリースにあたって元気は重要な発表を行った。当初予定されていたリプレイ機能Steamオンラインランキングが実装見送りとなったのだ。

      リプレイ機能については「将来のアップデートで磨き上げて実装する」とコミットしているが、ランキング機能については「チート対策が不十分なため、フェアなプレイ環境を提供できない」として無期限延期となった。

      マルチプレイヤー機能も現時点では未実装で、完全にシングルプレイヤー体験に特化している。海外メディアOverTake.ggは「デュエル文化に根差したゲームでマルチプレイがないのは残念」と指摘しつつも、「オフラインのストーリー中心の体験としては、この欠落はそれほど目立たない」と評価している。

      価格は早期アクセス版の3,960円から正式版では6,600円(海外では$49.99)に値上げされたが、早期アクセス版を購入したユーザーは無償でアップグレードされる。

      元気は「フルリリース後も開発を続ける」と明言しており、新車両、新カスタマイズパーツ、追加ストーリーなどが今後実装予定だ。

      ハンコン対応で没入感が桁違いに

      本作の大きな魅力の1つが、ハンドル型コントローラー(ハンコン)への対応だ。

      Logicool G923、G29、Fanatec CSL DD、Thrustmaster T300RSなど、主要なハンコンのプリセットが用意されており、プラグアンドプレイで即座に楽しめる。フォースフィードバック機能も正式版で実装され、路面の凹凸やタイヤのグリップ感がダイレクトに伝わってくる。

      ハンコンでプレイすると、SPバトルの緊張感が段違いに高まる。ステアリングを握る手に汗が滲み、相手に追い詰められると思わず前のめりになる。パッドでも十分楽しめるが、ハンコンを持っているなら絶対に試してほしい。

      「首都高を自分の手で走っている」という没入感は、他のどんなレースゲームよりも強烈だ。

      18年ぶりの完全復活に涙するファンたち

      Steamのレビュー欄を見ると、「お帰り、元気」「18年待った」「完成版、最高」といったコメントが溢れている。正式版リリース後のレビューでは「早期アクセスから大幅に進化した」「ストーリーが完結して満足」という声が多数を占める。

      一方で「マルチプレイがないのは残念」「リプレイ機能が欲しかった」という指摘もあるが、全体としては96%という圧倒的な好評価を維持している。

      海外レビューサイトSilent’s Blogは「Tokyo Xtreme Racerは雰囲気こそがすべて。NFS Undergroundがチューナー文化を完璧に表現したように、TXRは日本の高速レーサー文化に没入させてくれる」と評価。NGOHQ.comは「これは再発明でも主流向けのゲームでもない。オリジナルを忘れられないものにした全てを忠実に復活させたものだ」と結論づけている。

      ある意味、本作は「誰も作らなくなった種類のレースゲーム」だ。グランツーリスモのようなリアル路線でもなく、マリオカートのようなカジュアル路線でもなく、Horizonのようなオープンワールド路線でもない。

      首都高という限定された舞台で、精神を削り合い、最速を目指す──。このストイックさと独特の世界観が、18年の時を超えて多くのゲーマーの心を掴み、そして正式版として結実した。

      筆者自身も、初めて首都高を走った時の感覚を今でも覚えている。あの夜の首都高特有の雰囲気、SPバトルの緊張感、そして「勝った!」という達成感──。すべてが新鮮で、すべてが刺激的だった。

      『首都高バトル』は、単なるノスタルジーで終わらせるには惜しい、現代でも十分に通用する魅力を持ったレースゲームだ。正式版は6,600円(税込)で、今後も継続的なアップデートが予定されている。

      「伝説のレースゲームを体験したい」という新規プレイヤーにも、「あの頃の首都高バトルに再会したい」というシリーズファンにも、自信を持っておすすめできる。

      夜の首都高で、精神を削り合う戦いが完全な形で帰ってきた──。


      基本情報

      タイトル: 首都高バトル(Tokyo Xtreme Racer)
      開発: 元気株式会社
      販売: 元気株式会社
      プラットフォーム: Steam (PlayStation 5版は今後予定)
      早期アクセス配信日: 2025年1月23日
      正式版リリース日: 2025年9月25日
      価格: 正式版 6,600円(税込)
      言語: 日本語、英語、韓国語、簡体字中国語
      プレイ人数: 1人(マルチプレイヤー未実装)
      Steam評価: 圧倒的に好評(8,542件中96%が好評)
      総ライバル数: 457人
      収録車両: 50台以上(Honda復活、今後も追加予定)
      コース: 首都環状線C1を含む180km以上
      推奨スペック: GPU RTX4060以上(Ultra設定)、SSD推奨
      最低スペック: Core i7-7700、GTX 1050Ti(Low設定)

      リンク:

    • 前作から戦士→魔女へ大変身!神話級の続編『Hades II』が見せる完璧な進化とは?

      前作から戦士→魔女へ大変身!神話級の続編『Hades II』が見せる完璧な進化とは?

      これぞ「続編の理想形」だ!!

      前作『Hades』で世界中を魅了したSupergiant Gamesが、遂に初の続編を投下。しかも、「続編はこう作るべき」という教科書のような完成度で登場したのが本作だ。Steam評価97%という圧倒的な数字が、その品質の高さを物語っている。

      主人公交代で生まれた新鮮味

      前作の主人公ザグレウスから、今度は妹のメリノエが主人公に。この主人公交代が、シリーズに絶妙な新鮮さをもたらしている。

      ザグレウスが「戦士」タイプの肉弾戦キャラだったのに対し、メリノエは「魔女」として黒魔術を駆使する。といってもアクションの爽快感は前作から継承しており、むしろ戦略性が大幅にアップしているのが嬉しい誤算だ。

      新システムの「魔陣」がその象徴で、設置型の足止め攻撃により敵の動きを制御できる。前作の「突っ込んで叩く」スタイルから、「罠を張って制圧する」戦術的なプレイが可能になった。このシステム変更により、前作経験者でも新鮮な気持ちでプレイできる。

      さらに「Ω技」というチャージ攻撃システムが追加され、マナを消費して強力な技を放てるように。通常攻撃、特殊攻撃、魔陣、Ω技の4つを使い分ける戦闘は、前作以上に戦略的で中毒性が高い。

      冥界奪還という逆転の発想

      前作は「冥界からの脱出」がテーマだったが、今作は「冥界の奪還」という正反対の設定。時の巨神クロノスに乗っ取られた冥界を取り戻すため、メリノエが立ち上がるのだ。

      この設定変更が絶妙で、前作をプレイした人ほど「あのハデス一家が囚われた!?」という衝撃を味わえる。使命感を背負ったメリノエの真面目な性格も、反抗期全開だったザグレウスとは対照的で、同じ世界でありながら全く異なる物語体験を楽しめる。

      ストーリーは前作よりもシリアスだが、決して重すぎない絶妙なバランス。オリュンポスの神々も健在で、アポロやアフロディーテといった新たな神々も参戦している。彼らから受け取る「功徳(Boons)」システムも健在で、毎回異なるビルドを試すことができる。

      6種類の武器が織りなす無限の可能性

      武器は杖、姉妹刃、斧、松明など6種類が用意されており、それぞれが前作の武器の良いところを継承しつつ進化している。特に初期武器の「杖」は、近距離・遠距離両方に対応できる万能武器として設計されており、魔女らしい戦い方を堪能できる。

      各武器には複数の「アスペクト」(強化形態)が存在し、同じ武器でも全く異なるプレイフィールを楽しめる。前作同様、武器やアスペクト、功徳の組み合わせで数百通りのビルドが可能で、リプレイ性は無限大だ。

      Steam Deckでの快適プレイも魅力

      Steam Deck Verifiedにも対応しており、携帯機でのローグライクプレイが最高に気持ちいい。通勤や休憩時間にサクッと1ラン楽しめる手軽さも、本作の大きな魅力のひとつだ。

      前作ファンも新規プレイヤーも大満足

      前作をプレイした人は懐かしのキャラクターとの再会を、新規プレイヤーは最高品質のローグライクアクションを楽しめる。どちらの立場でも120%満足できる、まさに理想的な続編だ。

      騙されたと思って、遊んでみてほしい!!ローグライク好きなら絶対にハマる、2025年を代表する傑作がここにある。

      基本情報

      開発・販売: Supergiant Games
      プラットフォーム: Steam, Nintendo Switch
      リリース日: 2025年9月25日(正式版)
      アーリーアクセス開始: 2024年5月6日
      価格: 3,400円
      日本語: 対応済み
      プレイ時間: 20-100時間以上
      Steam評価: 圧倒的に好評 (97%)

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    • パタポンが帰ってきた!『Ratatan』でクラウドファンディング1億円突破の熱狂を体感せよ。「ラタ・タタ・ラタタン!」の魔力は健在だった

      パタポンが帰ってきた!『Ratatan』でクラウドファンディング1億円突破の熱狂を体感せよ。「ラタ・タタ・ラタタン!」の魔力は健在だった

      あの興奮が、ついに戻ってきたぞ!

      ○○○ <「ラタ・タタ・ラタタン!」

      …PSPで多くのゲーマーを虜にした『パタポン』から18年。リズムに合わせてボタンを叩き、愛らしいキャラクターたちを指揮する独特なゲーム体験は、今も多くの人の心に刻まれているはずだ。

      そんな伝説的ゲームの精神的続編として、2025年9月18日にSteam早期アクセスで配信開始されたのが『Ratatan』である。開発は『パタポン』の生みの親である小谷浩之氏が設立したTVT Co. Ltd.とRatata Artsが手掛け、クラウドファンディングでは48時間で1億円を突破するという驚異的な支持を集めた。

      Steam早期アクセス版の評価は「非常に好評」(88%)、同時接続プレイヤー数も4,467人を記録し、Steamグローバル売上ランキングでトップ20入りを果たすなど、リリース直後から圧倒的な存在感を示している。

      筆者も体験版の時点から本作に注目していたが、正式な早期アクセス版をプレイしてみて改めて確信した。これは間違いなく『パタポン』の正統な進化形であり、しかも現代のゲーマーが求める要素を見事に融合させた傑作になる可能性を秘めている。

      リズム×ローグライク=新たな中毒性の誕生

      『Ratatan』の最大の特徴は、『パタポン』のリズムアクションにローグライク要素を組み合わせた点だ。基本的なゲーム性は馴染み深いもので、4拍子のリズムに合わせて3つのボタン(X・Y・B)を組み合わせて入力し、コブン(小さな戦士たち)に指示を出していく。

      「せいれつ」は「X・X・X・○」、「ガード」は「B・○・B・B」といった具合に、シンプルながら覚えがいのあるコマンド体系は『パタポン』を彷彿とさせる。ただし、ボタンの組み合わせは4つから3つに簡略化され、より遊びやすくなった印象だ。

      しかし、ここからが『Ratatan』独自の進化ポイント。プレイヤーキャラクターであるラタタンは、リズムコマンドとは独立して自由に動き回れるのだ。コブンたちに攻撃指示を出しつつ、自分は敵の攻撃をすり抜けて安全な位置に移動したり、戦況に応じて的確な指示を出すポジションを取ったりと、従来の『パタポン』にはない戦術的な駆け引きが生まれる。

      さらに、ステージ開始時とバトル終了後にパワーアップカードを選択してデッキを構築していくローグライク要素が加わることで、毎回異なる戦略での挑戦が可能になっている。「今回は攻撃力重視で一気に畳み掛けよう」「次は防御を固めて持久戦で行こう」といったビルドの多様性が、リプレイ性を大幅に向上させている。

      100体以上のキャラクターが織りなす「ワラワラ感」

      本作でもう一つ印象的なのが、画面狭しと暴れまわる大量のキャラクターたちだ。公式によると100体以上のキャラクターが登場し、それぞれが生き生きとした2Dアニメーションで動き回る。

      この「ワラワラ感」こそが『パタポン』シリーズの魅力の一つだったが、『Ratatan』ではそれがさらにパワーアップ。味方のコブンたちはもちろん、敵キャラクターたちも個性的で愛嬌があり、戦闘中でもついつい見入ってしまう。

      特にフィーバーモードに突入した際の盛り上がりは圧巻だ。リズムを正確に刻み続けることで発動するフィーバーモードでは、BGMがよりダイナミックに変化し、キャラクターたちが狂乱の踊りを繰り広げる。この瞬間の高揚感は、『パタポン』を愛した人なら間違いなく心に響くはずだ。

      最大4人協力プレイで広がる新たな楽しみ

      『Ratatan』で大きく進化した点の一つが、最大4人でのオンライン協力プレイに対応したことだ。それぞれがラタタンとなってコブンの軍団を率い、協力して強大な敵に立ち向かう体験は、まさに新時代のリズムアクションと言える。

      4人が同時にリズムコマンドを入力する様子は壮観で、全員の息が合った時の爽快感は格別だ。一人がリズムを崩しても他のプレイヤーがカバーできるため、初心者でも安心して参加できるのも嬉しいポイント。

      フレンドと「せーの」でリズムを合わせ、「ラタ・タタ・ラタタン!」の掛け声と共に敵を蹴散らしていく体験は、単なる懐かしさを超えた新鮮な喜びを提供してくれる。

      Steam Deckでも快適な「いつでもラタタン」

      Steam版の『Ratatan』は、Steam Deckでの動作も良好だ。リズムゲームという性質上、入力の遅延が心配されたが、実際にプレイしてみると全く問題なし。電車での移動中や寝る前のちょっとした時間に、手軽に「ラタタン体験」を楽しめる。

      ハンドヘルド機での展開も予定されているが、Steam Deckユーザーなら今すぐにでもポータブルな『Ratatan』を楽しめるのは大きなアドバンテージだ。

      早期アクセスでも十分に楽しめる完成度

      現在の早期アクセス版では、複数のワールド、様々なキャラクター、武器システム、4人協力プレイ、そしてランダム要素を含むローグライク体験が既に実装されており、製品として十分に楽しめるレベルに達している。

      今後のロードマップも公開されており、10月末には「スーパーフィーバー技」やラタタンの成長要素、12月には「ダークラタタン戦」などの新シナリオが追加予定。2026年春頃には新たなワールドと大型ボス戦も実装される予定で、長期的な楽しみも保証されている。

      価格は早期アクセス版が2,800円と手頃で、しかも10%オフのローンチ割引も実施中。この価格でこの完成度とボリューム、そして今後の拡張性を考えれば、間違いなくお買い得と言える。

      クラウドファンディング成功が示した期待の大きさ

      本作が2023年8月にKickstarterで実施したクラウドファンディングは、開始48時間で1億円を突破し、最終的には2億円以上の支援を集めた。この数字は、『パタポン』というIPがいかに愛され続けているか、そして新作への期待がいかに高いかを如実に物語っている。

      また、Steam Next Festでの体験版は27万ダウンロードを記録し、多くのフィードバックを受けて現在の早期アクセス版に反映されている。開発チームがユーザーの声を真摯に聞き、より良い作品に仕上げようという姿勢も評価したい。

      懐かしさと新しさが絶妙に調和した傑作の予感

      『Ratatan』をプレイしていて感じるのは、開発陣の『パタポン』に対する深い愛情と理解だ。単なるリメイクではなく、現代のゲーマーが求める要素を的確に取り入れながらも、オリジナルの魅力を損なわない絶妙なバランス感覚が光っている。

      ローグライク要素によって生まれる戦略性、協力プレイによる新たな楽しみ方、そしてより自由度の高いキャラクター操作。これら全てが『パタポン』の根幹にある「リズムと一体になる快感」を損なうことなく組み込まれているのは見事としか言いようがない。

      Steam早期アクセス版の好調なスタートを見る限り、『Ratatan』は間違いなく2025年を代表するインディーゲームの一つになるだろう。『パタポン』を愛した全ての人に、そして新しいゲーム体験を求める全ての人に、自信を持っておすすめしたい。

      「ラタ・タタ・ラタタン!」の魔法にかかる準備はできているだろうか?

      基本情報

      タイトル: Ratatan
      開発: TVT Co. Ltd., Ratata Arts
      販売: Game Source Entertainment
      プラットフォーム: Steam(早期アクセス中), PlayStation 5, PlayStation 4, Xbox Series X|S, Nintendo Switch(2026年春予定)
      プレイ時間: 1プレイ 30分-1時間程度(ローグライク仕様でリプレイ性高)
      プレイ人数: 1-4人(オンライン協力プレイ対応)
      Steam評価: 非常に好評 (88%)
      早期アクセス開始日: 2025年9月18日
      価格: 2,800円(早期アクセス版・10%割引中)
      ゲームジャンル: リズムローグライクアクション
      日本語: 対応済み

      リンク情報

    • デッキ構築ローグライクの決定版!『Slay the Spire』で味わう中毒性の正体とは。1回やったらもう止められない

      デッキ構築ローグライクの決定版!『Slay the Spire』で味わう中毒性の正体とは。1回やったらもう止められない

      これが本当に「あと1回だけ……」の始まりだった

      「よし、今度こそクリアしてやる」 そう意気込んで塔への挑戦を始めてから、気がつくと外はもう明け方。時計を見ると朝の6時……あれ?昨日の夜に「ちょっとだけ」プレイするつもりじゃなかったっけ?

      こんな経験をした人は、きっと少なくないはずだ。PC(Steam)をはじめ、Nintendo Switch、PS4、Xbox One、さらにはiOSやAndroidまで、あらゆるプラットフォームで愛され続けているデッキ構築ローグライク『Slay the Spire』の魔力にかかった人たちなら。

      2019年にMega Crit Gamesからリリースされた本作は、Steam上で97%という圧倒的な高評価を獲得し、「デッキ構築ローグライク」というジャンル自体を確立した記念すべき作品でもある。実際にプレイしてみると、その中毒性の高さは尋常じゃない。「簡単そうに見えて奥が深い」なんて月並みな表現では片付けられないほどの完成度を誇っている。

      そんな本作の魅力を、ついつい徹夜してしまった筆者の体験も交えながら紹介していこう。

      12枚のカードから始まる、無限の可能性

      ゲームの基本ルールはいたってシンプル。プレイヤーは4人のキャラクター(アイアンクラッド、サイレント、ディフェクト、ウォッチャー)から1人を選び、12枚の基本的なカードデッキを持って謎の塔に挑む。

      敵を倒すたびに新しいカードを1枚選んでデッキに追加し、強力なレリック(装身具)を獲得して、より強いデッキを構築していく。そして全3層+αからなる塔の頂上を目指すというもの。

      「なんだ、カードゲームか……」と最初は軽く見ていた筆者だったが、実際にプレイしてみるとこれが大間違いだった。

      最初のキャラクター、アイアンクラッドで挑戦してみたところ……1回目、あっさりと第1層のボスに敗北。「まあ、初回だしこんなもんでしょ」と軽く考えていたのだが、2回目も3回目も同じようにボスの前で散っていく。

      そこで気づいたのが、このゲームの奥深さだった。ただ強いカードを集めればいいというわけではなく、カード同士の「シナジー」を考えなければならないのだ。

      予想以上にハードコアな戦略性

      例えば、アイアンクラッドの代表的な戦略の一つに「筋力ビルド」がある。筋力を上昇させるカードを軸に、その恩恵を受けるアタックカードを集めて大ダメージを叩き出すという構築だ。

      一見単純に思えるが、実際にやってみると「筋力を上げる前に敵に倒されてしまう」「筋力は上がったけどアタックカードが引けない」「序盤の雑魚敵が倒せずにダメージを蓄積してしまう」といった問題にぶつかる。

      そこで重要になってくるのが、デッキのバランス調整。攻撃カードだけでなく、防御用のスキルカード、継続的な効果を発揮するパワーカード、そして時には「カードを引く」「エネルギーを得る」といったドロー・加速効果まで考慮した精密な構築が求められる。

      さらに厄介なのが、レリックの存在だ。例えば「カードを1枚多く引けるが、手札の上限が1枚減る」といった一長一短の効果を持つものや、「毒系カードの効果が倍増する」といった特定のビルドを大幅に強化するものまで、その種類は膨大。

      運良く引いたレリックに合わせてデッキの方針を変更することもあれば、逆に今のデッキに合わないレリックは泣く泣く見送ることもある。この判断が実に悩ましくて楽しい。

      「負けたら最初から」だからこそ燃える

      本作最大の特徴は、ローグライクならではの「死んだら最初から」というシステム。どれだけ強力なデッキを構築しても、一度でも負けてしまえば塔の入り口からやり直しとなる。

      最初はこのシステムに「せっかく強くなったのに……」と落胆していたが、プレイを重ねるうちにこれこそが本作の魅力だと気づいた。

      なぜなら、毎回異なる展開が待っているからだ。前回は筋力ビルドで攻めたから、今度は毒ダメージで戦ってみよう。今回は序盤から高コストカードが多く出たから、エネルギー増加を狙ってみよう。といった具合に、その都度異なる戦略を模索することになる。

      そして何より、前回の敗因を踏まえた新しいアプローチで挑めるのが楽しい。「あのボスには高火力が必要だから、今度はもっと攻撃的に構築してみよう」「前回はカードが多すぎて事故ったから、今度はデッキを薄く保とう」といった感じで、失敗が次への学びになる。

      キャラクターごとに全く違う戦略性

      4人のプレイアブルキャラクターは、それぞれが個性的な戦闘スタイルを持っている。

      序盤におすすめなのは、シンプルで分かりやすいアイアンクラッド。筋力アップや体力回復など、直感的に理解しやすいカードが多い。一方のサイレントは、毒やシヴ(短剣)を駆使したトリッキーな戦術が得意。

      ディフェクトは、オーブと呼ばれるエネルギー体を生成・活用するテクニカルなキャラクター。そして最後に追加されたウォッチャーは、「怒り」「冷静」「神性」という3つのスタンスを切り替える独特のシステムが特徴だ。

      筆者が一番ハマったのはサイレント。毒ダメージをメインとした「毒ビルド」で遊んだときの快感は忘れられない。序盤は地味にチクチクと毒ダメージを蓄積させるだけなのだが、デッキが完成すると敵が行動する前に毒で倒してしまうほどの威力になる。

      この「最初は弱いけど、完成すると圧倒的」という成長曲線がたまらなく気持ちいい。まさに「弱い者いじめ」から「圧倒的強者」への成り上がりを体験できるのだ。

      Steam Deck でも快適。どこでも「もう1回」

      本作の素晴らしい点の一つが、プラットフォームを選ばない遊びやすさ。特にSteam Deckでのプレイは快適で、電車や飛行機での移動中にもサクッと1プレイできる。

      ターン制のカードバトルなので、途中でスリープにしても問題ないし、1プレイが1~2時間程度で完結するのも嬉しい。「ちょっと時間が空いたから、1回だけ……」が気づけば5回、6回とプレイしてしまうのは、もはや本作の宿命と言えるかもしれない。

      また、本作には「デイリークライム」という日替わりチャレンジモードも用意されている。全世界のプレイヤーと同じ条件で挑戦し、スコアを競うモードで、これがまた絶妙に中毒性が高い。

      「人生を変えたゲーム」と呼びたくなる完成度

      正直に言って、筆者にとって『Slay the Spire』は「人生を変えたゲーム」の一つだ。このゲームに出会うまでは、カードゲーム系には全く興味がなかった。ところが本作をプレイしてからというもの、デッキ構築ローグライクというジャンルに完全にハマってしまった。

      何がそんなに魅力的なのか。それは「頭を使う楽しさ」と「運要素のスリル」、そして「成長の実感」が絶妙にブレンドされているからだと思う。

      毎回異なる展開、毎回異なる戦略、毎回異なる結果。でも確実に上達している手応えもある。負けても「次こそは……」と思える絶妙な難易度調整。これらすべてが組み合わさって、他では味わえない中毒性を生み出している。

      現在はSteam、Nintendo Switch、PlayStation、Xbox、iOS、Androidと、ほぼ全てのプラットフォームでプレイ可能。価格も手頃なので、「ちょっと気になるな」と思った人はぜひ一度試してみてほしい。

      ただし、覚悟しておいてほしいことが一つある。最初の1回をプレイしてしまったら、もう後戻りはできない。気がつけば何時間も、何十時間も、このゲームの虜になってしまうということを。

      でも、それだけの価値はある。約束する。

      基本情報

      タイトル: Slay the Spire
      開発: Mega Crit Games
      販売: Mega Crit Games
      プラットフォーム: Steam, Nintendo Switch, PlayStation 4, PlayStation 5, Xbox One, Xbox Series X/S, iOS, Android
      プレイ時間: 1プレイ 1-2時間程度(無限にリプレイ可能)
      難易度: 初心者向け~上級者向け(アセンション20段階)
      Steam評価: 圧倒的に好評 (97%)
      リリース日: 2019年1月23日(正式版)

      価格:2,800円(Steam)
      ゲームジャンル: デッキ構築ローグライク
      日本語: 対応済み

      リンク情報

    • 異星の大地で築く夢の基地『Prospector』。資源採取から自動化まで、一人前の宇宙プロスペクターを目指せ

      異星の大地で築く夢の基地『Prospector』。資源採取から自動化まで、一人前の宇宙プロスペクターを目指せ

      ひとりで作り上げたスペースオペラが、ここに完成した

      「宇宙での資源採取ゲーム」と聞いて、複雑で難解なシステムを想像する人も多いだろう。しかし、Loonworks Gamesの新作『Prospector』は、そんな先入観を見事に覆してくれる。シアトルの一人の開発者Jacob Farnyが手掛けた本作は、ピクセルアートの温かみのあるビジュアルと直感的な操作で、誰でも気軽に宇宙探査の醍醐味を味わえる作品となっている。

      2024年7月にSteamで正式リリースされた『Prospector』は、72%という好評価を獲得。「リラックスして遊べる」「自動化が楽しい」といったプレイヤーからの声が多く寄せられている。本稿では、この注目のインディー作品の魅力を詳しく紹介していこう。

      酸素なき世界での基地建設

      ゲームは主人公が異星の惑星に降り立つところから始まる。手に持つのは基本的な道具のみ。酸素のないこの惑星では、まず生存のための供給ラインを設置することが最優先となる。

      この供給ライン(サプライライン)システムこそが、本作の大きな特徴の一つだ。プレイヤーは基地から伸びる酸素の供給範囲内でしか活動できないため、探索範囲を広げるには戦略的にラインを配置していく必要がある。まさに『Astroneer』を彷彿とさせるシステムで、限られたリソースでいかに効率よく活動範囲を拡大するかが問われる。

      相棒ロボット「OPHELIA」との冒険

      孤独な惑星での作業を支えてくれるのが、忠実なロボットコンパニオン「O.P.H.E.L.I.A.」だ。OPHELIAは単なる作業用ロボットではない。敵対的な野生動物や縄張り意識の強い種族から主人公を守ってくれる頼もしい相棒でもある。

      レーザー銃を装備したOPHELIAと共に惑星を探索する体験は、まさに近未来のバディ映画を体験しているかのよう。危険な場面では的確に敵を排除し、平時には黙々と資源採取を手伝ってくれる。この絶妙なバランスが、本作に独特の安心感をもたらしている。

      自動化システムの快感

      本作の真骨頂は、段階的に構築していく自動化システムにある。最初は手作業で行っていた資源採取も、ゲームが進むにつれて様々なロボットに任せられるようになる。

      コレクターボットは地面に落ちているアイテムを自動で回収し、近くのサイロに格納してくれる。ロジスティクスボット(Aviaryストラクチャー)は、サイロからアイテムを取り出し、無限モードに設定された建造物に投入したり、輸出用のエクスポーターに運んでくれる。

      この自動化システムは決して複雑ではない。『Factorio』や『Satisfactory』のような大規模な工場建設ゲームと比べると、むしろシンプルで理解しやすい設計になっている。それでいて、自動化が完成したときの達成感は十分に味わえる。まさに「手軽に楽しめる自動化体験」と言えるだろう。

      星間貿易で広がる世界

      単なる資源採取ゲームで終わらないのが『Prospector』の魅力だ。集めた資源は遠方のコロニーに出荷することで、貴重な報酬と引き換えることができる。この星間貿易システムにより、プレイヤーの活動に明確な目標と達成感が生まれる。

      さらに、他のコロニーとの協力関係を築くことで新たなブループリントや技術を獲得できるため、単調になりがちな作業にも常に新しい発見がある。まるで『Elite Dangerous』の貿易システムを地上ベースの建設ゲームに落とし込んだような感覚だ。

      謎に満ちた惑星の探索

      各惑星には古代遺跡や奇妙な生態系、隠された秘密が点在している。これらの発見は単なる装飾ではなく、ゲームプレイに実際の影響を与える要素として機能している。

      古代の技術を解析することで新しい建造物のレシピを獲得したり、特殊な生物から希少な素材を入手したりと、探索すればするほど新たな可能性が開けていく。この「発見の喜び」は、『Subnautica』や『No Man’s Sky』といった探索系ゲームの系譜を受け継ぐものと言えるだろう。

      ソロ開発者の情熱が生んだ傑作

      本作を手掛けたJacob Farnyは、シアトルを拠点とするLoonworks Gamesの代表であり、『Prospector』は彼にとってのデビュー作品でもある。一人の開発者が作り上げたとは思えないほどの完成度と、細部への配慮が随所に感じられる。

      特筆すべきは、プレイヤーからのフィードバックに対する迅速な対応だ。Steam のディスカッション掲示板では、開発者が積極的にユーザーの意見に耳を傾け、バグ修正や機能改善を継続的に行っている様子が確認できる。ある日本人プレイヤーがバグを報告したところ、なんと52分後にはパッチがリリースされたという逸話もあるほどだ。

      初心者にも優しい設計

      複雑に見えがちな宇宙探査・基地建設ジャンルだが、『Prospector』は初心者でも安心して楽しめる設計になっている。チュートリアルは分かりやすく、基本的な操作はマウスとキーボードで直感的に行える。

      また、デモ版「Prospector: The First Contract」も無料でプレイ可能なため、購入前に実際のゲーム感覚を確かめることができる。94%という高評価を獲得しているデモ版は、本作の魅力を十分に伝える内容となっている。

      まとめ:宇宙開拓の新たなスタンダード

      『Prospector』は、宇宙を舞台とした基地建設・資源管理ゲームの新たなスタンダードを提示する作品だ。『Factorio』の自動化システムと『Astroneer』の探索要素、そして『Stardew Valley』のようなほのぼのとした雰囲気を見事に融合させている。

      72%という評価は決して完璧ではないが、それは本作がまだ成長途中にあることの証拠でもある。定期的なアップデートにより、今後さらなる進化を遂げることが期待される。

      宇宙での冒険に憧れを抱く人、自動化システムを手軽に楽しみたい人、そして心温まるピクセルアートの世界に浸りたい人。すべてのプレイヤーにとって、『Prospector』は新たな宇宙開拓体験への扉を開いてくれるはずだ。

      基本情報

      • タイトル: Prospector
      • 開発: Loonworks Games (Jacob Farny)
      • 販売: HypeTrain Digital
      • 配信日: 2025年8月1日
      • 価格: 1,700円(Steam)
      • 言語: 日本語対応
      • プラットフォーム: PC (Steam)
      • ジャンル: リソース管理・ベースビルディング・サンドボックス
      • Steam購入リンクはこちらhttps://store.steampowered.com/app/1928080/Prospector/