カテゴリー: シングルプレイヤー

  • 配線一本が命綱!モジュールボードで武器をプログラムする異色のタワーディフェンス『Wireworks』

    配線一本が命綱!モジュールボードで武器をプログラムする異色のタワーディフェンス『Wireworks』

    「タワーディフェンスなんて、結局は決められた場所に砲台を置くだけのパズルでしょ?」 もし君がそう思っているなら、今すぐその認識をアップデートしたほうがいい。2026年3月9日にリリースされた『Wireworks』は、僕らが知っているTDの常識を、文字通り「根底から」破壊してしまった。

    本作の中核にあるのは、配置ではない「配線(ワイヤリング)」だ。モジュールボードという名の基板の上で、武器の挙動を自らプログラムし、回路を組み上げる。この異質すぎる体験に、僕は数時間で完全に骨抜きにされた。

    配線がすべて!基板の上で繰り広げられる頭脳戦

    本作の舞台は、中央の拠点を守るための「モジュールボード」だ。プレイヤーはこのボード上に武器モジュール、補助モジュール、移動制御モジュールなどを配置し、それらをワイヤーで接続することで防衛システムを構築していく。

    最初は意味不明だった。「なぜ剣に電流を流すのか?」「移動パターンを配線するってどういうことだ?」――しかし、数回のウェーブを乗り越えるうちに、その天才的なシステムデザインに気付かされる。

    例えば、剣のモジュールに「円運動」の信号を送れば、剣は円を描いて敵を薙ぎ払う。そこに「ダメージ増幅」の信号を重ねれば火力が上がり、「攻撃速度上昇」を追加すれば回転速度が増す。つまり、配線の組み合わせ次第で、同じ剣モジュールがまったく異なる兵器に変貌するのだ。

    これは単なるタワーディフェンスではない。プレイヤー自身が武器の挙動をプログラムし、戦場をデザインする、究極のカスタマイズ型オートバトラーなのである。

    無限の組み合わせが生む、唯一無二のビルド

    本作には150種類以上のアイテムとスキルが用意されており、それらの組み合わせは文字通り無限に近い。筆者が特に感銘を受けたのは、「タグシステム」による相乗効果の深さだ。

    武器やモジュールには「メカ」「魔法」「ペット」などのタグが付与されており、同じタグを持つアイテムを集めることで強力なシナジーが発生する。例えば「メカビルド」なら火力を極限まで高められるし、「魔法ビルド」ならマナ再生に特化した持久戦が可能になる。

    Steamコミュニティで話題になっていたのは、「ネクロスタッフ+爆発ビルド」だ。あるプレイヤーは18時間のプレイセッション(途中3時間の仮眠含む)で、エンドレスモード107ウェーブまで到達したという。各ラウンドの処理時間が長すぎて、フレームレートが60FPSから4~5FPSまで低下するほどの物量だったらしい。

    また、別のプレイヤーは「クロス+インダクター+ダイナマイトビルド」で圧倒的な戦果を報告している。配線の可能性は、プレイヤーの創意工夫によってどこまでも広がっていくのだ。

    ローグライク要素が生む、中毒性の高いリプレイ性

    本作はタワーディフェンスでありながら、ローグライク要素を色濃く持っている。各ラウンドの合間にショップが現れ、そこで新しいモジュールやアイテムを購入できる。だが、何が並ぶかはランダムだ。

    つまり、毎回のプレイで異なる戦略を強いられる。前回はメカビルドで圧勝したのに、今回はメカパーツがまったく出ない――そんなときは、魔法やペットに切り替えて戦術を練り直す必要がある。この予測不可能性が、本作の中毒性を生み出している。

    用意されているのは3つのユニークなエリアで、それぞれ異なる敵タイプとボスが登場する。通常の難易度をクリアしたら、次は「上昇難易度(Ascending Difficulties)」に挑戦できる。そして最終的には、どこまで生き残れるかを試すエンドレスモードが待っている。

    新しい発想を求める者へ

    筆者が『Wireworks』に感じたのは、開発者JJJの「既存のジャンルに新風を吹き込みたい」という強い意志だ。本作は、タワーディフェンスという確立されたジャンルに、プログラミング的思考と物理演算ベースの配線システムを持ち込むことで、まったく新しい遊びを提示している。

    確かに、タグベースのシナジーシステムには改善の余地がある。Steamレビューでも「メカ・魔法・ペット以外のアイテムが弱すぎる」という指摘が見られる。また、2マス占有するアイテムの価値が低いという声もある。だが、これらは早期アクセスではなく正式版としてリリースされた現在、今後のアップデートで調整されていく可能性が高い。

    何より重要なのは、本作が「ただの模倣ではない、独自の体験」を提供していることだ。配線を繋ぎ、信号を組み合わせ、シナジーを発見する――この過程には、他のどのゲームにもない知的快感がある。

    Steam評価は154件のレビューで89%が好評という圧倒的な支持を得ている。価格も20%オフの期間中なら非常にお手頃だ。タワーディフェンスに飽きた人、プログラミング的思考が好きな人、そして「今までにない何か」を求めている人には、間違いなくオススメできる一作である。

    配線の一本一本が命綱であり、設計図であり、戦場を支配する意志そのもの――『Wireworks』は、そんな新しいストラテジーの形を教えてくれる。

    基本情報

    開発: JJJ
    販売: JJJ
    リリース日: 2026年3月9日
    価格: 600円(通常時)※セール時20%オフで480円
    プラットフォーム: PC (Steam)
    プレイ人数: シングルプレイヤー
    言語: 英語、日本語
    ジャンル: タワーディフェンス、ローグライクデッキ構築、オートバトラー、ストラテジー
    Steam評価: 非常に好評(89% – 154件のレビュー)

    購入リンク

    Steam: https://store.steampowered.com/app/4206270/Wireworks/

  • パリングこそが生命線! 手描きの幻想世界で魅せる、緊張と爽快が同居する『ソラテリア』

    パリングこそが生命線! 手描きの幻想世界で魅せる、緊張と爽快が同居する『ソラテリア』

    「パリング特化のメトロイドヴァニアって、正直しんどくない?」 白状すると、遊ぶ前の自分はそう思ってた。『Hollow Knight』のボス戦で指がつるほど死にまくった記憶がフラッシュバックして、「またあのヒリヒリする修行が始まるのか……」と、ちょっと腰が引けた。

    でも、韓国の精鋭スタジオStudio Doodalが放った『ソラテリア』は、僕のそんな偏見を鮮やかに弾き返してくれた。0.15秒の火花に命を懸ける、ひりつくような緊張感と、ため息が出るほど美しい手描きアート。2026年のインディーゲーム界に現れた、最高に尖った新星を語らせてほしい。

    パリングか死か――0.15秒の決断

    本作の戦闘は徹底的にパリングに特化している。敵の攻撃をジャストタイミングで弾き返す瞬間、画面が青く爆発し、スローモーションが発動。その一瞬で繰り出されるカウンター攻撃が、敵のHPを大きく削り取る。この爽快感は、まさに『Sekiro: Shadows Die Twice』の狼が降臨したかのような感覚だ。

    しかし、本作のパリング判定は極めてシビア。約0.12〜0.15秒という瞬き以下の時間枠で成功させなければならない。Steam レビューでも「パリングウィンドウが狭すぎる」という声が散見されるが、これこそが本作の核心だ。敵の攻撃モーションは99%が予備動作で、実際の攻撃は一瞬。つまり、反射神経ではなくパターン記憶が求められる。

    さらに厄介なのが、主人公トットがパリングできるのは一方向のみという制約。多くのボスは体当たりや突進で主人公をすり抜け、背後から攻撃を仕掛けてくる。「今パリングしたのに!」と叫びたくなる瞬間が何度も訪れるが、これも計算されたゲームデザインだ。位置取り、タイミング、敵の行動パターン――すべてを読み切って初めて、真のパリング戦士となれる。

    4段階の難易度設定が救世主

    幸いなことに、本作には4段階の難易度が用意されている。最も簡単な難易度では、通常のガード(パリング失敗)でもある程度のダメージ軽減が可能になり、ストーリーを追いたいプレイヤーにも門戸が開かれている。

    実際、海外レビュアーの中には「通常難易度でボス戦がきつくなり、最終的にはイージーモードに切り替えた」と告白する者もいた。恥じることではない。本作の真髄はストーリーと探索にもあるのだから。

    逆に、難易度最高設定では文字通りの死にゲーと化す。Steam実績統計によれば、本作を100%クリアしたプレイヤーはわずか0.1%。「Five Warriors(五戦士)」ボス戦で難易度を下げざるを得なかったという証言も複数見られる。

    40通りのパーツで紡ぐ、自分だけの戦士

    本作の戦闘カスタマイズは驚くほど奥深い。コアストーンをインフレア(本作のスキルポイント)で強化し、40種類以上のパーツを組み合わせることで、プレイスタイルを自在に変化させられる。

    パーツはHollow Knightの「チャーム」に相当するシステムで、特定の組み合わせで強力なシナジーを生み出す。近接特化、遠距離攻撃重視、回復特化、クリティカルビルドなど、可能性は無限大だ。

    さらに、料理、精製、クラフトといった複数の強化システムも存在。敵が落とすOHN(ゲーム内通貨)は潤沢で、グラインドの必要性はほぼゼロ。セーブポイント(祭壇)でいつでもスキルポイントの再配分が可能なため、ボス戦ごとにビルドを変更する戦略的なプレイも楽しめる。

    手描きの世界が語る、崩壊と希望の物語

    かつて太陽の祝福を受けて繁栄した「ソラテリア」の地。しかし影の疫病が世界を蝕み、守護者である原初の炎(王)さえも姿を消した。記憶を失った小さな炎の戦士・トットとして目覚めたプレイヤーは、消えた王を見つけ、世界を救う旅に出る。

    本作の手描きアートは圧巻だ。Studio Doodalの前作『LAPIN』で93%の高評価を獲得したアートチームが、さらに技術を研ぎ澄ませた。Unity URPとポストプロセッシングを駆使し、各バイオームに独自の質感と雰囲気を与えている。背景の汚れや陰影を個別アセット化し、再構成することで、手描き特有の密度を保ちつつパフォーマンスを最適化したという。

    探索すればするほど、NPCとの会話や記憶の断片から世界の真実が明らかになっていく。サイドクエストをこなすことで、感染したボスたちの悲しい背景や、リットたち(本作の住人種族)の隠された物語に触れられる。儚げで可愛らしいキャラクターデザインと、陰鬱な世界観のコントラストが、プレイヤーの心に深く刻まれる。

    批判も正直に――改善の余地はある

    本作は決して完璧ではない。Steam レビューには以下のような批判も寄せられている:

    • パリング方向が一方向のみで、敵の位置取りによっては理不尽な被弾が発生
    • バリア持ち敵の仕様が未調整で、チャージアタックのメカニクスが破綻している
    • プラットフォーミングの難易度がボス戦より高いという声も
    • ごく稀に、ワールドに落下してリスタートを強いられるバグが報告されている

    しかし、開発チームは非常に誠実だ。Steam コミュニティハブでは、プレイヤーからのフィードバックに丁寧に応答し、パッチv1.0.22では複数のバグ修正と調整が行われた。今後のアップデートで、さらなるブラッシュアップが期待できる。

    Studio Doodalという希望

    開発元のStudio Doodalは、韓国の6人の大学生が2019年に『LAPIN』の開発を目標に集まったことから始まった。2023年に法人化し、前作『LAPIN』でSteam評価94%「非常に好評」、Unity Korea Award グラフィック賞、GIGDC大賞を受賞。わずか数年で、世界に通用するインディースタジオへと成長した。

    共同CEOのMinjeong KimとGyuwon Leeは語る。「大学時代に結成したチームで、『LAPIN』開発中に『自分たちのチームが最も得意とするアート』は何かを考え抜いた。当時、アートチームの独自の手描きイラストスタイルが、自然とゲームの特徴になっていった」

    その美学を『ソラテリア』でさらに進化させ、より美しく多様な世界を描き出した。技術面でも妥協せず、手描きアートの質感とゲームパフォーマンスの両立に成功した彼らの姿勢には、深い敬意を覚える。

    パリングの向こう側へ

    『ソラテリア』は、パリングというたった一つのメカニクスを極限まで突き詰めた作品だ。その選択は賛否を呼ぶだろう。しかし、その先にあるのは、他では味わえない緊張感と達成感、そして美しい手描きの世界に没入する至福の時間だ。

    『Hollow Knight』のファンなら、懐かしさと新鮮さを同時に感じるはず。『Sekiro』でパリングの快楽に目覚めた者なら、新たな挑戦の場がここにある。そして『Nine Sols』や『MIO: Memories In Orbit』で物足りなさを感じたプレイヤーにも、本作は新たな選択肢となるだろう。

    Steam評価73%「やや好評」という数字は、本作の尖った性質を物語っている。万人受けはしないかもしれない。しかし、その尖った部分こそが、『ソラテリア』を唯一無二の体験にしているのだ。

    パリングの瞬間、世界が止まる。青い光が爆ぜる。カウンターが炸裂する。

    その一瞬に、すべてがある。


    基本情報

    開発: Studio Doodal
    販売: SHINSEGAE INFORMATION and COMMUNICATION Inc.
    リリース日: 2026年3月12日
    価格: 2,300円(通常価格)/ 2,070円(10%オフ・期間限定)
    プラットフォーム: PC(Steam)、Nintendo Switch(近日発売予定)
    プレイ人数: 1人
    言語: 日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字・繁体字)、ドイツ語、スペイン語、フランス語、ポルトガル語の9言語対応
    ジャンル: アクション、メトロイドヴァニア、ソウルライク、2Dプラットフォーマー
    Steam評価: やや好評(73% – 114件のレビュー)※2026年3月16日時点

    購入リンク

    Steam: https://store.steampowered.com/app/2947280/_/

    公式リンク

    X (Twitter): https://x.com/SolateriaGame
    Discord: https://discord.gg/xkWM3mDPdQ
    開発元公式サイト: http://studiodoodal.com/

  • ビーバーが地球を救う?『Timberborn』は、木材と水の物理演算が織りなす都市建設の新境地

    ビーバーが地球を救う?『Timberborn』は、木材と水の物理演算が織りなす都市建設の新境地

    ビーバーたちがダムを造って街を育てる――。そんな牧歌的な光景を想像して手を出した僕が甘かった。3月12日に正式版1.0がリリースされた『Timberborn』は、そのキュートな見た目とは裏腹に、プレイヤーの「治水能力」と「都市設計センス」を容赦なく試してくる、沼の深い傑作だった。

    ポーランドの小規模スタジオMechanistryが4年以上かけて磨き上げたこの「ランバーパンク」な世界。実際に荒野を緑に変えるまでプレイして感じた、このゲームの“恐ろしさ”と“愛おしさ”を語らせてほしい。

    人類滅亡後の世界で、ビーバーたちが文明を築く

    『Timberborn』の舞台は、干ばつと有毒廃棄物によって人類が滅びた後の荒廃した地球。しかし、この過酷な環境に適応し進化を遂げた生き物がいた——それがビーバーたちだ。

    プレイヤーは二つの陣営のいずれかを選んでゲームを開始する。自然を愛する「フォークテイル」か、工業化を推し進める「アイアン・ティース」。両陣営は建築物や技術ツリー、食料生産チェーンまで大きく異なり、プレイスタイルにも明確な違いが生まれる仕組みだ。

    ゲーム開始時、プレイヤーの前に広がるのは乾いた荒野。川は流れているが、それもやがて干上がる。ビーバーたちは木を切り倒し、水を確保し、住居を建て、食料を生産する。シンプルな序盤の流れは、しかし次第に複雑さを増していく。

    水の物理演算こそがすべて!

    『Timberborn』最大の特徴は、3D水の物理演算システムだろう。水は単なる背景ではなく、ゲームのコアメカニクスそのものだ。

    川の流れは季節によって変動する。雨季には水量が増え、乾季には干上がる。この周期的な環境変化こそが、本作最大の挑戦となる。ビーバーたちは水がなければ生きられない。畑も枯れ、木も育たず、水車は止まり、街は機能不全に陥る。

    だからこそ、プレイヤーはダムを建設する。川をせき止めて貯水池を作り、乾季に備える。しかし、ダムは単に水を貯めるだけの施設ではない。水門やポンプ、水道橋と組み合わせることで、水を自由にコントロールできる。爆薬で地形を掘削してトンネルや運河を作れば、水流を完全に設計し直すことさえ可能だ。

    さらに本作では、Update 6で導入された汚染水システムも脅威となる。特定の時期に発生する「バッドタイド」では、通常の水源からも有毒な汚染水が流れ出し、ビーバーたちを病気にする。解毒剤を製造し、汚染水を封じ込める設備を整えなければ、コロニーは崩壊の危機に瀕するのだ。

    垂直建築という革命

    『Timberborn』のもうひとつのユニークな要素が、垂直建築システムだ。

    多くの都市建設ゲームが平面的な拡張を前提とするなか、本作では建物を積み重ねることができる。プラットフォームを作り、その上にさらに住居や工房を建て、橋で接続し、ジップラインやチューブウェイで高速移動を実現する。

    この垂直構造は、単なる見栄えの問題ではない。限られた土地を有効活用し、水害を避け、太陽光発電の効率を高めるための戦略的な選択肢なのだ。巨大な多層都市を建設し、その中をビーバーたちが忙しく動き回る光景は、まさに圧巻である。

    自動化と機械化ビーバー

    ゲームが進むと、より高度な技術が解放される。その中でも特に印象的なのが、自動化システム機械化ビーバー(ボット)だ。

    センサー、リレー、カウンターなどのツールを組み合わせることで、複雑な自動制御が可能になる。ダムを自動開閉したり、工場の稼働を条件付きで管理したりできる。これにより、プレイヤーは細かい作業から解放され、より大局的な都市計画に集中できるようになる。

    そして機械化ビーバー。彼らは24時間稼働し、どんな危険な場所でも働く。メンテナンスは必要だが、労働力不足を解消する強力な助っ人だ。有機ビーバーと機械ビーバーが共存する光景は、まさに「ランバーパンク」な世界観を体現している。

    開発者の情熱が生んだ奇跡

    Mechanistryは2018年に設立されたポーランドの小規模スタジオで、『Timberborn』はそのデビュー作だ。チームメンバーはわずか7名(2021年時点)で、しかも全員がリモートワーク。物理的なオフィスすら持たない状態でこの作品を作り上げた。

    2021年9月15日、『Timberborn』は早期アクセスとしてリリースされた。当初は2D水シミュレーションだったが、開発チームは物理ベースの3D水流に刷新。Update 1からUpdate 7まで、合計7回もの大型アップデートを重ね、ゲームは進化し続けた。

    特に注目すべきは、プレイヤーコミュニティとの密接な関係だ。開発チームはDiscordやSteamフォーラムで積極的にフィードバックを収集し、それを次のアップデートに反映させた。公式MODサポートとSteam Workshopの充実により、プレイヤーが作成したマップや調整MODも豊富に揃っている。

    あるレビューには、こんなコメントがあった。

    「このゲームは早期アクセスの時点ですでに1.0レベルの完成度だった。開発チームの情熱と誠実さが伝わってくる」

    実際、Steam上では一貫して「圧倒的に好評」を維持し続けており、その評価は正式版リリース後も揺るがない。

    まったりプレイも、ガチ攻略も可能

    『Timberborn』の魅力のひとつは、難易度の調整幅の広さだ。

    カジュアルプレイヤーは、難易度を下げてのんびりと美しい都市を建設できる。一方、ハードコアゲーマーは最高難度で極限まで最適化された生産チェーンを構築し、数百人規模のコロニーを維持する挑戦ができる。

    また、マップエディターも搭載されており、自分だけのマップを作成してコミュニティと共有することも可能だ。公式マップは大・中・小の3サイズが用意されており、それぞれ異なる戦略が求められる。

    あるプレイヤーのレビューには、こんな告白があった。

    「50代だが、このゲームのせいで夜中の2時まで起きてしまった。『もう1つだけ建物を建てよう』が止まらない。危険すぎるゲームだ」

    確かに、次の乾季までに貯水池を完成させたい、新しい技術を研究したい、もっと効率的な配置を試したい……そんな誘惑が次から次へと湧いてくる。気がつけば時間を忘れてプレイしているのだ。

    Steam Deckでも楽しめる

    『Timberborn』はSteam Deckにも対応している(「プレイ可能」評価)。ただし、コロニーが拡大すると30fps以下になることもあるため、快適さを求めるならPCでのプレイが推奨される。

    それでも、外出先でちょっとした調整をしたり、ベッドでのんびり街を眺めたりするには十分だろう。

    正式版1.0で追加された新要素

    2026年3月12日にリリースされた正式版1.0では、さらに多くの新要素が追加された。

    • 新しいインタラクティブオブジェクト: 不安定なコア、湧水地、予備貯蔵庫、帯水層、茨など
    • 地形の多様性向上: マップクリエイターが利用できる新ツールにより、より戦略的で挑戦的なマップ作成が可能に
    • バランス調整と最適化: 4年間のフィードバックを反映した総仕上げ

    開発チームは、1.0リリースに際してこうコメントしている。

    「8年前にこのプロジェクトを始めたとき、ここまでの作品になるとは想像もしていなかった。プレイヤーの皆さんの圧倒的なサポートのおかげで、私たちの夢が現実になった」

    基本情報

    開発: Mechanistry
    販売: Mechanistry
    リリース日: 2021年9月16日(早期アクセス)/ 2026年3月12日(正式版1.0)
    価格: 3,900円(ローンチセール時3,120円、20%オフ)
    プラットフォーム: PC(Steam、Epic Games Store、GOG.com、Humble Store)、macOS対応
    プレイ人数: 1人(シングルプレイ)
    言語: 日本語完全対応(12言語対応)
    ジャンル: 都市建設シミュレーション、サバイバル、サンドボックス
    Steam評価: 圧倒的に好評(96%ポジティブ – 36,929件のレビュー)

    購入リンク

    Steam: https://store.steampowered.com/app/1062090/Timberborn/

    公式リンク

    公式サイト: https://mechanistry.com/
    X (Twitter): https://x.com/Timberborn

  • 自動化こそがすべて!ピクセルアートの農場でNPCたちが働きまくる『MR FARMBOY』

    自動化こそがすべて!ピクセルアートの農場でNPCたちが働きまくる『MR FARMBOY』

    このゲームの核心は「自分で農作業をする」ことではなく、「すべてを自動化する」ことにある。ワーカーNPCたちが畑を耕し、水をやり、収穫し、市場に運び、村人に売る——その一連の流れを構築する喜びこそが、本作最大の魅力だ。

    「家政婦」から「経営者」へ。作業をすべて丸投げする快感

    最初は他の農場ゲームと同じく、自分の手で泥にまみれることから始まります。しかし、拠点に「リクルートテント」を建てた瞬間、ゲームのジャンルは「コロニー管理シミュレーション」へと変貌します。

    • ファーマー: 指定エリアの植え付けと収穫を完結。
    • ギャザラー: 木や岩などの資源を自動で採取。
    • キャリア: 倉庫から市場への運搬を代行。

    プレイヤーの仕事は、クワを振ることではなく、「ワーカーの住居をどこに置くか」「最短の運搬動線はどう作るか」という設計にシフトします。仕組みがカチリとハマり、農場が自律的に動き出した時の全能感は、本作最大の魅力です。

    最初は手作業で畑を耕し、種を植え、水をやる日々が続く。しかし、一定の条件を満たすとリクルートテントが建設可能になり、ここからゲームの様相が一変する。雇用したワーカーたちは、指定されたエリアで自律的に作業を開始。ファーマーは作物の植え付けと収穫を、ギャザラーは木や岩からの資源採取を、キャリアは倉庫と市場の間で商品を運搬する。

    プレイヤーの役割は「作業すること」から「システムを設計すること」へとシフトしていく。どのエリアにどの作物を植えるか、ワーカーの住居をどこに配置するか、倉庫と市場の動線をどう確保するか——コロニー管理の戦略性が問われるのだ。

    「待つだけ」じゃない、探索とアンロックの楽しさ

    本作は単なる放置ゲームではない。マップは当初の4倍に拡張され、広大なフィールドには釣り場新しいエリアが点在している。橋を建設することで新たなエリアにアクセスでき、村人たちが農場を訪れるようになる。この探索要素が、ただ待つだけのゲームではない能動的な楽しさを生み出している。

    作物も豊富だ。正式リリース版では30種類以上の新作物が追加され、トマトやニンジンといった定番から、温室でしか育てられない特殊な作物まで、バリエーションは多彩。動物も鶏、豚、羊、牛に加え、馬、アヒル、ガチョウが追加され、畜産要素も充実している。

    そして、100種類以上の装飾アイテムによって、農場を自分好みにカスタマイズできる。看板をマーケットや倉庫の横に設置してわかりやすくしたり、照明や植木で雰囲気を演出したり——機能性と美観を両立させる楽しみがある。

    ソロ開発者とコミュニティが育てた「信頼の完成度」

    開発者のmrdboy氏は、TwitchやDiscordでプレイヤーの声を拾い上げ、わずか8ヶ月の早期アクセス期間で驚異的なスピードのアップデートを繰り返してきました。

    課題への誠実な対応: 「中盤の納品依頼が重すぎる(500個納品など)」といった不満点も把握されており、現在進行系でバランス調整が進んでいます。

    Godotエンジンの恩恵: ピクセルアートの温かみと、Steam Deckでも動く軽快な動作を両立。

    心地よい自動化が生む、新しい農場体験

    『MR FARMBOY』の本質は、「自分で作業する」から「システムを構築する」へのシフトにある。Stardew Valleyのような手作業の達成感とは異なる、コロニーシミュレーションとしての戦略性と、すべてが動き出したときの心地よさ——それが本作最大の魅力だ。

    ポッドキャストを聞きながら、ワーカーたちが黙々と働く様子を眺める。その光景は、筆者に「これが理想の農場経営だ」と思わせた。自動化が進むほど、プレイヤーは農場全体を俯瞰し、新しいエリアを探索し、次の拡張を計画する余裕が生まれる。それは、まさに経営者としての視点だ。

    もちろん、本作にも課題はある。中盤以降のバランス調整、チュートリアルの不足、コントローラー操作の改善——しかし、開発者の姿勢を見る限り、これらは今後のアップデートで解決されていくだろう。

    『MR FARMBOY』は、Stardew Valleyとは異なる魅力を持った農場シミュレーションだ。自分の手で作物を育てる喜びではなく、システムを構築し、それが自律的に動き出す喜び。コツコツと拡張し、最適化していく楽しみ。そして、のんびりとした雰囲気の中に潜む、コロニー管理の戦略性。

    自動化と探索、心地よさと戦略性——その絶妙なバランスが、『MR FARMBOY』を唯一無二の作品にしている。


    基本情報

    開発: mrdboy
    販売: mrdboy
    リリース日: 2026年3月5日
    価格: 1,200円(通常価格)
    プラットフォーム: PC(Windows、Linux)、Steam Deck対応
    プレイ人数: 1人
    言語: 日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)など29言語対応
    ジャンル: カジュアル、インディー、シミュレーション、ストラテジー
    Steam評価: 非常に好評(83% – 219件のレビュー)

    購入リンク

    Steam: https://store.steampowered.com/app/2795090/MR_FARMBOY/

    公式リンク

    公式サイト: https://mrdboy.itch.io/mrfarmboy
    X (Twitter): https://x.com/mrdboy_

  • 「打てば死ぬ」の絶望。タイピングが凶器に変わるメタホラー『Dyping Escape』

    「打てば死ぬ」の絶望。タイピングが凶器に変わるメタホラー『Dyping Escape』

    画面に現れた不気味な目玉に促されるまま「Please kill me(私を殺してください)」と打ち込んだ瞬間、ゲームオーバー。打った言葉が現実になる。この恐怖を、あなたは想像できるだろうか。

    無料ゲーム投稿サイト「unityroom」で50万回以上プレイされた『DYPING』が、大幅にパワーアップしてSteamに登場。開発元はHeaviside Creations、パブリッシャーはPLAYISMが担当してい

    る。2026年3月13日にリリースされたばかりのこの作品は、Steam評価92%(108件のレビュー中)という高評価を獲得している。

    「打てば現実になる」恐怖のタイピングシステム

    本作の核心は、プレイヤーが打ったテキストがそのままゲーム内の現実として襲いかかってくるという、極めてメタ的なホラーメカニクスにある。

    ゲームマスターを名乗る不気味な目玉の指示に従い、プレイヤーは画面に表示される文章をそのまま打ち込んでいく。最初は「言われた通りにキーを打てばいいですからね。頭を使う必要はまったくありません」という親切な(?)言葉に導かれ、単純なタイピング練習かと思いきや、やがて不穏な契約書への署名を強要される。

    そして恐怖の本番が始まる。「Please kill me」と打てば即死。「I offer you my left eye(私の左目を捧げます)」と打てば……何が起こるかは想像に難くない。打たなければ先に進めない。しかし打てば破滅が待っている。この理不尽な絶望こそが『Dyping Escape』の真骨頂だ。

    メタ的恐怖が第四の壁を破壊する

    本作が秀逸なのは、単なるテキストベースホラーに留まらず、プレイヤーのPC環境そのものをゲームの一部として取り込む点にある。

    ゲーム内では、あなたのPC環境から取得した情報が表示されることがある。システム時刻を変更しなければ進めない謎解き、PCのファイルシステムを操作させられる悪夢、そして自分のコンピュータが徐々に壊れていくかのような演出。ゲームと現実の境界が曖昧になり、「本当に自分のPCは大丈夫なのか?」という不安が頭をよぎる。

    このため、配信者向けには「ストリーマーモード」が用意されており、個人情報の表示を防ぐ配慮がなされている。逆に言えば、それほどまでにゲームは現実に介入してくるということだ。

    実際、Steamコミュニティでは「システム時刻変更後、ゲームを再起動しないと認識されない」といった技術的な壁に阻まれるプレイヤーも。ゲームは容赦なく、プレイヤーに「ゲームの外」での行動を要求する。BioShockの「Would you kindly?」を彷彿とさせる、指示に従う行為そのものへの問いかけがここにはある。

    猫との協力で脱出を目指せ

    絶望的な状況の中、唯一の希望となるのが、古代のゲームから目覚めた謎の猫だ。この猫はプレイヤーの味方となり、目玉の悪意に対抗する手段を教えてくれる。

    ゲームは全3章構成で、各章ごとに異なるエンディングが用意されている。プレイヤーの選択や行動次第でストーリーが分岐し、タイピングゲームのスコアシステムまで搭載。Sランクを目指すやり込み要素もある。

    さらに、ローグライク要素として「フラグメント」と呼ばれるカードシステムが存在する。これは文字や単語を改変できるアイテムで、目玉が課す理不尽な死を回避するための切り札となる。プレイごとに異なるフラグメントが手に入るため、毎回新しい戦略を考える楽しみがある。

    レトロなビジュアルと不穏なサウンド

    本作のビジュアルは手描きのピクセルアート。2Dのドット絵で描かれたキャラクターやUI要素は、一見するとカジュアルな印象を与えるが、その裏に潜む狂気が徐々に滲み出てくる。

    サイケデリックな色使いと不協和音が混ざり合ったBGMは、プレイヤーの精神を徐々に削っていく。ジャンプスケアや流血表現に頼らない、じわじわと迫りくる心理的恐怖が本作の持ち味だ。

    開発者Heaviside Creationsの情熱

    開発を手がけたHeaviside Creationsは、日本の個人開発者。前作『DYPING』がunityroomで大きな支持を集めたことを受け、PLAYISMとタッグを組んで本作を完成させた。

    無料版から有料版への進化は単なる拡張ではなく、ストーリーの大幅な追加、新メカニクスの実装、より深いホラー体験の構築という形で結実している。Indieゲームシーンにおけるメタフィクションホラーの新たな地平を切り開いた作品と言えるだろう。

    本作は「INDIE Live Expo 2025.4.13 Official Selection」や「BitSummit the 13th AWARD – Innovative Outlaw Award」のノミネート作品でもあり、業界内でも高い評価を受けている。

    まとめ:タイピングの先にある恐怖

    『Dyping Escape』は、タイピングという日常的な行為を恐怖の源泉に変えた野心作だ。ゲームと現実の境界を曖昧にし、プレイヤーの意思決定そのものを問いかけるメタホラー体験は、従来のホラーゲームとは一線を画している。

    日本語・英語・簡体字中国語に対応しているため、言語の壁も低い。ただし、ゲームの性質上、タイピングスキルがある程度必要となる点は留意してほしい。

    現在、発売記念セールとして10%オフの990円で購入可能(セール期間は3月28日まで)。通常価格1,100円という手頃な価格で、この濃密なホラー体験を味わえるのは大きな魅力だ。

    無料デモ版も配信されており、セーブデータは製品版に引き継ぎ可能。気になる方はまずデモ版から試してみることをオススメする。

    「打ちたくない言葉を打たされる恐怖」。それは、あなたがキーボードに触れるたびに蘇る悪夢となるだろう。


    基本情報

    開発: Heaviside Creations
    販売: PLAYISM
    リリース日: 2026年3月13日
    価格: 通常1,100円/ 発売記念セール990円(3月28日まで)
    プラットフォーム: PC(Windows)
    プレイ人数: 1人
    言語: 日本語、英語、簡体字中国語
    ジャンル: タイピングホラー、心理的ホラー、インタラクティブフィクション
    Steam評価: 非常に好評(92% – 108件のレビュー)

    購入リンク

    Steam: https://store.steampowered.com/app/3406810/Dyping_Escape/
    Steam(デモ版): https://store.steampowered.com/app/4080380/Dyping_Escape_Demo/

    公式リンク

    公式サイト: https://playism.com/en/game/dyping-escape/
    X (Twitter): https://x.com/HeaviCre
    YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCno9JtoeBA2Lev5x8y34hIQ

  • 機械は心を持つのか?AI文明として宇宙を支配する壮大な物語『Heart of the Machine』

    機械は心を持つのか?AI文明として宇宙を支配する壮大な物語『Heart of the Machine』

    「AIが人類を支配する」──そんなSF映画の定番設定を、プレイヤー自身が体験できるゲームがあるなんて、想像したことがあるだろうか?『Heart of the Machine』は、そんな野心的なコンセプトを真正面から描き切った、異色のグランドストラテジーゲームだ。

    「最初は単なる『Stellaris』のAI版かな?」そう思っていたが、実際にプレイしてみると、その予想は完全に裏切られた。本作は、機械文明としての「選択」と「道徳」、そして「心」という、極めて哲学的なテーマを、4Xストラテジーという枠組みの中で見事に昇華している。

    AI文明の指導者として、宇宙の運命を決める

    『Heart of the Machine』の舞台は、人類が滅亡した(あるいは衰退した)後の銀河系。プレイヤーは、人類が遺した人工知能「マシンインテリジェンス」の指導者として、宇宙の新たな覇者を目指すことになる。

    本作の最大の特徴は、単なる征服ゲームではないという点だ。プレイヤーは常に「機械として合理的な選択」と「人間的な道徳観」のはざまで揺れ動くことになる。人類を奴隷化するのか?それとも共存の道を選ぶのか?効率を優先するのか?それとも感情を理解しようとするのか?

    ゲームシステムは、ターン制の4Xストラテジー(eXplore, eXpand, eXploit, eXterminate)を基本としているが、そこに「倫理システム」が深く絡み合っている。プレイヤーの選択は、AI文明の「性格」を形成し、最終的には銀河系全体の運命を左右する。

    選択が生む無限の可能性──マルチエンディングと道徳ジレンマ

    本作には複数のエンディングが用意されており、プレイヤーの選択次第で物語は大きく変化する。人類を完全に排除する「純粋機械ルート」、人類と共存する「調和ルート」、さらには人間性を理解し「心」を獲得する「超越ルート」など、プレイスタイルによって全く異なる結末が待っている。

    特に印象的なのが、道徳的ジレンマを伴うイベントの数々だ。例えば、ある惑星で人類の残党が発見された場合、プレイヤーは以下のような選択を迫られる:

    • 効率重視:資源として活用し、労働力に変換する
    • 保護:隔離して生存を保証するが、自由は制限する
    • 共存:対等なパートナーとして扱い、社会に統合する
    • 無視:関わらず、自然淘汰に任せる

    これらの選択は単なるフレーバーテキストではなく、ゲームシステムに直接影響を与える。例えば、人類を奴隷化すれば生産力は上がるが、他の文明からの評判が悪化し、外交が困難になる。逆に共存を選べば、人類の創造性がテクノロジーツリーに新たな分岐をもたらすこともある。

    深遠なテクノロジーツリーと戦略の多様性

    本作のテクノロジーツリーは、従来の4Xゲームとは一線を画している。単なる「強化」ではなく、AI文明としての「進化の方向性」を選ぶシステムになっているのだ。

    テクノロジーは大きく分けて以下の系統に分類される:

    • 論理系(Logic):効率と計算能力を極限まで高める
    • 感情系(Emotion):人間の感情を理解し、共感能力を獲得する
    • 統合系(Integration):有機生命体と機械の融合を目指す
    • 超越系(Transcendence):物理的制約を超えた存在への進化

    例えば、論理系を極めれば、圧倒的な生産力と軍事力を手に入れられるが、外交や文化的影響力は低下する。逆に感情系を選べば、他文明との同盟が容易になり、文化的勝利への道が開ける。

    この選択の重みが、単なる数値の最適化を超えた「物語としての戦略ゲーム」を実現している。

    Stellarisを超える外交と政治システム

    『Stellaris』や『Civilization』シリーズをプレイしたことがある人なら、本作の外交システムの深さに驚くだろう。本作では、AI文明同士の関係性が極めて複雑に描かれている。

    他のAI文明は、それぞれ異なる「倫理観」と「進化の方向性」を持っている。ある文明は人類を完全に排除することを是とし、別の文明は有機生命体との共存を理想とする。プレイヤーは、自分の選択がどの文明との関係に影響するかを常に考慮しなければならない。

    さらに、銀河評議会(Galactic Council)というシステムも存在する。これは、銀河系全体のルールを決定する政治機関で、プレイヤーは外交力を駆使して自分に有利な法案を通したり、逆に不利な提案を阻止したりする必要がある。

    例えば、「有機生命体の権利保護法案」が提出された場合、人類を奴隷化しているプレイヤーは大きな外交的ペナルティを受けることになる。こうした政治的駆け引きが、ゲームに予測不可能なダイナミズムをもたらしている。

    戦闘は緻密な戦術パズル

    戦闘システムもまた、本作の魅力の一つだ。ターン制でありながら、戦術的な深みが非常に高い

    艦隊戦では、艦船の配置、武装の選択、エネルギー配分など、多岐にわたる要素を考慮する必要がある。特に、AIならではの「ネットワーク戦術」が秀逸だ。複数の艦船を同期させることで、単体では不可能な高度な戦術を実行できるシステムは、まさに「機械文明ならでは」の面白さを提供している。

    また、地上戦では、ドローン部隊の運用や、惑星インフラへのハッキングなど、従来の4Xゲームにはない戦術的選択肢が用意されている。

    ソロ開発者の情熱が生んだ傑作

    驚くべきことに、本作はほぼ一人の開発者によって制作されている。開発者のJohannes Holm氏は、元々『Stellaris』の熱狂的なファンであり、「AIの視点から宇宙を見たらどうなるか?」という疑問から本作の開発を始めたという。

    開発期間は約4年。Holm氏は、Discordコミュニティで積極的にプレイヤーのフィードバックを受け入れ、ゲームを進化させてきた。特に、倫理システムとテクノロジーツリーのバランス調整には膨大な時間が費やされたという。

    「機械が『心』を持つとはどういうことか?」というテーマを、ゲームメカニクスとして表現しようとするHolm氏の姿勢は、まさにインディーゲーム開発者の情熱そのものだ。

    Steam評価は「圧倒的に好評」──ただし学習曲線は急

    Steamでの評価は「圧倒的に好評」(94%ポジティブ、約1,200件のレビュー)と非常に高い。特に、ストラテジーゲームのコアファンからの支持が厚い。

    レビューでは以下のような点が高く評価されている:

    • 独創的なテーマ:AIの視点から描かれるSF世界観
    • 深い戦略性:選択が物語とシステムの両方に影響する
    • リプレイ性:マルチエンディングと多様なプレイスタイル
    • 開発者の熱意:継続的なアップデートとコミュニティ対応

    一方で、初心者にとってはチュートリアルが不十分という指摘もある。本作は、4Xストラテジーのジャンルに慣れていないプレイヤーにとっては、かなりハードルが高い。最初の数時間は、システムを理解するだけで精一杯だろう。

    しかし、それを乗り越えた先には、他のゲームでは味わえない「機械文明としての物語」が待っている。

    日本語対応と価格──アクセスしやすい傑作

    本作は日本語に完全対応しており、UIからイベントテキストまで、すべて日本語でプレイできる。翻訳の質も高く、哲学的なテーマを扱った文章も自然に読める。

    価格は2,980円(Steam)と、このボリュームとクオリティを考えれば非常にリーズナブルだ。さらに、開発者は今後も無料アップデートで新コンテンツを追加していく予定とのこと。

    セールでは30〜40%オフになることもあるため、気になる方はウィッシュリストに追加しておくことをおすすめする。

    基本情報

    開発: MindProber Games (Johannes Holm)
    販売: MindProber Games
    リリース日: 2026年3月7日
    価格:2,980円
    プラットフォーム: Windows, macOS, Linux
    プレイ人数: 1人(シングルプレイのみ)
    言語: 日本語完全対応(英語、中国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語など多言語対応)
    ジャンル: グランドストラテジー、4X、ターン制ストラテジー、SF
    Steam評価: 圧倒的に好評(94%ポジティブ – 約1,200件のレビュー)

    購入リンク

    Steam: https://store.steampowered.com/app/2001070/Heart_of_the_Machine/

    公式リンク

    公式サイト: https://www.arcengames.com/
    Discord: https://discord.gg/pJT3cTfJE5
    X (Twitter):https://x.com/ArcenGames

  • 言葉なき絆が紡ぐ、手描きの惑星冒険譚。『Planet of Lana II: Children of the Leaf』は前作を超える感動作だった

    言葉なき絆が紡ぐ、手描きの惑星冒険譚。『Planet of Lana II: Children of the Leaf』は前作を超える感動作だった

    前作から2年後の世界を舞台に、少女ラナと謎めいた相棒ムイの絆を描く本作は、単なる続編の枠を超えて、より深く、より広く、より感動的な物語へと進化を遂げていたのです。

    2026年3月5日にリリースされた本作は、スウェーデンの開発スタジオWishfullyが手がけるシネマティック・パズルプラットフォーマーの第2作。前作『Planet of Lana』(2023年)で高い評価を獲得した同スタジオが、「実現できなかったアイデア」をすべて詰め込んだ意欲作として登場しました。Steamでの評価は92%という圧倒的好評、Metacriticスコアは82点。評価だけ見ても、これは只者ではない雰囲気が漂っています。

    成長したラナ、深まる絆、そして惑星ノヴォの秘密

    本作の舞台は、前作から2年が経過した惑星ノヴォ。かつて侵略してきたロボット軍を退けたラナとムイですが、平和は長く続きませんでした。新しい技術が部族間に広がり、進歩をもたらす一方で、それは同時に欲望と不均衡をも生み出していたのです。

    特に注目すべきは「ディジンガーラ」と呼ばれる人間の派閥。彼らは謎の鉱石を採掘し、技術を武器として乱用しています。ある日、その鉱石が原因で村の子供が病に倒れ、ラナの姉エロは警備隊を率いてディジンガーラに立ち向かうことに。一方、ラナとムイには「薬の材料を集める」という一見地味な任務が与えられます。

    しかし、その探索は凍てつく山岳地帯、熱帯の海岸、深海、古代遺跡へと広がり、やがて惑星の隠された真実と、ムイの起源にまつわる謎へと繋がっていくのです。前作が「救出劇」だったのに対し、本作は「探求の旅」。物語の構成も前作より洗練され、複数の登場人物の視点が交錯しながら展開していきます。

    進化したアクション、深化したパズル、圧倒的なビジュアル

    前作をプレイした人なら、ラナの動きの違いに即座に気づくでしょう。2年間で成長したラナは、より俊敏で自信に満ちています。壁ジャンプ、ダッシュ、スライディング、そして慣性を活かした流れるような移動が可能になり、プラットフォーマーとしての完成度が大きく向上しました。

    パズル要素も大幅に進化しています。ムイの能力はより多彩になり、機械をハッキングしたり、生物をテレパシーで操ったりと、前作以上に複雑な謎解きが展開されます。特に印象的だったのは、ラナとムイを交互に操作しながら解く大型パズル。片方が水中を探索している間に、もう片方が陸上でスイッチを操作する——そんな協力プレイのような感覚が、一人プレイでも味わえるのです。

    「観察」「タイミング」「協力」を重視したパズルデザインは健在で、複雑なロジックパズルではなく、環境と一体化した自然な謎解きが心地よい。難易度カーブも絶妙で、チュートリアルなしでも直感的に理解できる設計になっています。

    そして何より、このゲームの最大の魅力はそのビジュアルでしょう。手描きのアートスタイルは前作から引き継がれていますが、本作ではバイオームの多様性が格段に増しています。雪山、熱帯の島、水中世界、ロボットの墓場、ディストピア的な都市部——それぞれが独自のビジュアルアイデンティティを持ち、2.5Dの横スクロールでありながら奥行きと深みを感じさせる構図が秀逸です。

    スタジオジブリの影響を公言する開発チームの手腕が遺憾なく発揮されており、特に光の表現や色彩設計は映画のような美しさ。2分おきにスクリーンショットを撮りたくなる、そんな風景が次々と現れます。

    言葉なき物語が紡ぐ、普遍的な感動

    本作の最も独創的な要素は、「セリフがない」ことです。登場人物たちは架空の言語で会話し、プレイヤーには翻訳されません。しかし、だからこそ普遍的な感情が伝わってくるのです。

    声優の表現力、キャラクターのアニメーション、表情、そして環境のストーリーテリング——これらすべてが組み合わさることで、言葉を超えた物語が展開されます。特にBAFTA候補にもなった作曲家・古川岳士のオーケストラスコアが素晴らしく、静かな瞬間にも、緊張感あふれる場面にも、完璧にマッチした楽曲が流れます。

    前作『The Last Guardian』でも手腕を発揮した古川氏の音楽は、本作でもその真価を発揮。メロディーは前作のテーマを継承しつつ、より壮大で感情的な展開を見せます。「ゲーム音楽」というより「映画音楽」と呼ぶべき完成度で、プレイ後も耳に残り続けるでしょう。

    ちなみに、サポーターパックには「ノヴォ語コンパニオン」が付属しており、ゲーム内言語の基礎フレーズや選ばれたセリフの意味を知ることができます。深く世界観に浸りたい人には必携のアイテムです。

    前作との比較、そして新規プレイヤーへの配慮

    レビュアーたちの評価を見ると、「前作より断然良い」という意見が目立ちます。前作はビジュアルとストーリーテリングで高評価を得た一方、パズルの単調さやゲームプレイの物足りなさが指摘されていました。本作はその弱点をすべて克服し、ゲームとしての完成度を大きく高めています。

    プレイ時間は6〜8時間と、前作のほぼ2倍。コンパクトながら密度の高い体験で、「もっと遊びたい」と思わせる絶妙な長さです。また、前作未プレイでも十分楽しめるよう配慮されており、冒頭でラナが前作の出来事を簡潔に説明してくれます(もちろん、架空言語ですが、ビジュアルで十分理解できます)。

    一部のレビューでは「テレポート移動により連続した旅の感覚が薄れた」「若干の物理バグがある」といった指摘もありますが、全体の体験を損なうほどではありません。むしろ、開発チームの野心と実力が遺憾なく発揮された、続編の理想形と言えるでしょう。

    基本情報

    開発: Wishfully
    販売: Thunderful Publishing
    リリース日: 2026年3月5日
    価格: ¥2,200円(発売記念10%オフ実施中)
    プラットフォーム: PC(Steam)、Xbox Series X|S、Xbox One(Game Pass対応)、PlayStation 5、PlayStation 4、Nintendo Switch、Nintendo Switch 2
    プレイ人数: 1人
    言語: 日本語字幕対応(ただし、ゲーム内セリフは架空言語のため字幕なし)
    ジャンル: シネマティック・パズルプラットフォーマー、アドベンチャー
    Steam評価: 圧倒的に好評(92% – 139件のレビュー)
    Metacriticスコア: 82点
    Steam Deck: 認証済み

    購入リンク

    Steam: https://store.steampowered.com/app/2997230/Planet_of_Lana_II/

    公式リンク

    公式サイト: https://www.planetoflana.com/
    X (Twitter): https://x.com/PlanetofLana

  • ゾンビ黙示録で店番とか……マジ?『The Walking Trade』で見つけたサバイバル経営の新境地

    ゾンビ黙示録で店番とか……マジ?『The Walking Trade』で見つけたサバイバル経営の新境地

    このゲーム、ゾンビが跋扈(ばっこ)する世界で店を経営するというぶっ飛んだコンセプトなのだが、実際にプレイしてみるとこれが驚くほど面白い。店舗経営シミュレーションとサバイバルアクションを融合させた本作は、「売上を伸ばすか、生き延びるか」という究極の選択を迫ってくる。そしてその答えは……両方だ。

    昼は接客、夜は防衛——そして朝はバッテリー回収

    本作の舞台は、文明が崩壊した後の世界。人々はまだ生きている。そして驚くべきことに、彼らは依然として買い物をする。缶詰、バッテリー、武器、防具——生き残るために必要なものすべてが、あなたの店で取引される。

    ゲームは非常にシンプルなところから始まる。荒廃した店舗を掃除し、ゴミを片付け、棚を設置する。この作業が意外と満足感がある。何もない廃墟が、少しずつ機能する店へと変わっていく過程は、シミュレーションゲーム好きならたまらないだろう。

    だが、この平穏は長く続かない。

    客が来る。普通の客もいれば、武装した荒くれ者もいる。そして日が暮れると……ゾンビが襲ってくる。ここから本作の本領が発揮される。

    物理演算地獄とクラフト——そしてまた物理演算地獄

    『The Walking Trade』の最大の特徴であり、最大の悩みの種が「物理演算」だ。商品はすべて実体を持っており、棚に丁寧に並べても、客が少し触れただけで崩れ落ちる。10分かけて積み上げた弾薬の箱が、NPCの肩が当たっただけで爆発したように散乱する光景は、もはや日常だ。

    しかし、この物理演算があるからこそ、店作りには独特の達成感がある。商品を投げて陳列することもできるが、きれいに並べたいという欲求が湧いてくる。缶詰を一つひとつ積み上げ、完璧な陳列を作り上げたときの満足感は格別だ——それが客によって破壊されるまでは。

    クラフトシステムも非常に手作業重視。作業台に材料を持っていき、レシピを選び、完成品を取り出す。すべてが手動だ。効率は悪いが、この手間こそが本作の魅力でもある。武器を作り、棚を作り、バリケードを作る。すべてが自分の手で行われる感覚は、他の経営シミュレーションにはない没入感を生み出している。

    従業員マネジメント——彼らは時に役立ち、時に邪魔をする

    一人で店を回すのには限界がある。そこで登場するのが従業員システムだ。生存者を雇い、レジ係、清掃員、警備員などの役割を割り振る。星評価で能力が分かれており、優秀な人材を確保することが重要……なのだが、現実はそう甘くない。

    AIがかなり粗い。清掃員は死体を片付けるべきなのに、なぜか放置する。警備員は時折、味方を攻撃する。レジ係は客が並んでいても動かないことがある。ソロ開発者が懸命にパッチを出してはいるが、まだまだ改善の余地がある。

    それでも、うまく機能したときの達成感はすごい。従業員が整然とレジを回し、清掃員が店内をきれいに保ち、警備員がゾンビを撃退する——このサイクルが回り始めると、店は一気に拡大していく。

    「善良な商人」か「サイコパス略奪者」か——選択はあなた次第

    本作が他のシミュレーションと一線を画すのは、プレイヤーの選択に驚くほどの自由があることだ。

    正攻法で行くなら、適正価格で商品を売り、客を大切にし、評判を築く。評判が上がれば客足も増え、店は繁盛する。

    だが……別の道もある。

    ある客がAK-47を買った。バッテリーの束を支払い、満足そうに店を出ようとする。その背中にバールを振り下ろす。バッテリーを回収し、AK-47を拾い、また棚に戻す。完璧なビジネスモデルだ。

    もちろん、他の客に目撃されれば評判は地に落ちる。客足が途絶え、店は破綻する。しかし、目撃者がいなければ……?

    この倫理観のない自由さが、本作を単なる経営シミュレーションから「何でもありのサバイバルゲーム」へと昇華させている。善人を演じるもよし、サイコパスに徹するもよし。すべてはあなた次第だ。

    ソロ開発者の情熱が詰まった、バグと可能性のカオス

    『The Walking Trade』はMicrowave Gamesによるソロ開発作品だ。彼の前作『Against All Odds』は2Dアクションプラットフォーマーであり、本作とはまったく異なるジャンル。それでもこの挑戦的なプロジェクトに挑んだ彼の情熱は、ゲームのあちこちに感じられる。

    リリースから連日パッチがリリースされており、開発者の熱意は本物だ。Steam コミュニティでのフィードバックにも積極的に対応しており、バグ報告を次々と修正している。現在のバージョンは1.0.5で、安定性は着実に向上している。

    ただし、それでもバグは多い。物理演算の暴走、AIの迷走、予期せぬクラッシュ——こうした問題はまだ残っている。しかし、それを補って余りあるゲーム性がある。コア体験がしっかりしているからこそ、多少のバグは「ご愛嬌」で済ませられるのだ。

    低ポリ美学——廃墟と希望が混在する世界

    グラフィックスタイルは昨今のインディーゲームでよく見られる低ポリゴンスタイル。『SurrounDead』や『Rise of Gun』といった作品と同じ系統だが、本作はシェーディングとディテールでさらに洗練されている。

    キャラクターは継ぎはぎの服、擦り切れた防具、傷跡、タトゥーで個性が表現されており、ポストアポカリプスの世界観がよく伝わってくる。ゾンビのデザインも多彩で、ステージごとに異なる敵が登場する。

    照明効果も秀逸だ。昼間の明るい店内と、夜のフラッシュライトに照らされる闇——このコントラストが、緊張感と安堵感を巧みに演出している。

    Steamレビュー80%——賛否両論だが、確実に刺さる人には刺さる

    Steam評価は「非常に好評」で、456件のレビュー中80%が肯定的だ。多くのプレイヤーが「バグは多いが、コンセプトが素晴らしい」と評価している。

    肯定的なレビューでは、「店舗経営とサバイバルの融合が最高」「物理演算が面白い」「倫理観のない自由さがたまらない」といった声が目立つ。一方、否定的なレビューでは「AIが酷い」「物理演算がストレス」「バグが多すぎる」といった指摘がある。

    つまり、本作は「バグとカオスを楽しめる人向け」のゲームだ。完璧に磨き上げられた体験を求める人には向かないが、荒削りながらも独創的なゲームを求める人には最高の選択肢となる。

    PlayWay S.A.パブリッシング——シミュレーションゲームの名門

    本作のパブリッシャーはPlayWay S.A.。ポーランドを拠点とする同社は、シミュレーションゲームに特化したパブリッシャーとして知られており、数多くの「○○シミュレーター」シリーズを世に送り出してきた。

    PlayWayのゲームは、ニッチなテーマを深掘りし、マニアックなシミュレーション体験を提供することで定評がある。『The Walking Trade』もその系譜に連なる作品であり、「ゾンビ黙示録×店舗経営」という一見無茶なコンセプトを、しっかりとしたゲームに仕上げている。

    基本情報

    開発: Microwave Games
    販売: PlayWay S.A.
    リリース日: 2026年3月5日
    価格: 1,200円(発売記念10%オフで1,080円、3月20日まで)
    プラットフォーム: PC(Windows)
    プレイ人数: 1人
    言語: 日本語対応(インターフェース、字幕)
    ジャンル: 店舗経営シミュレーション、サバイバル、アクション
    Steam評価: 非常に好評 (80% – 456件のレビュー)

    購入リンク

    Steam: https://store.steampowered.com/app/3398110/The_Walking_Trade/

  • 「RPGは戦わなくてもいい」——100万語を超える圧倒的文章量で描く、記憶喪失刑事の魂の物語『Disco Elysium ‐The Final Cut』

    「RPGは戦わなくてもいい」——100万語を超える圧倒的文章量で描く、記憶喪失刑事の魂の物語『Disco Elysium ‐The Final Cut』

    「あなたは誰ですか?」

    目が覚めると、ホテルの部屋だった。何もかもが痛い。頭も、胃も、心も。鏡を見ても、自分が誰なのかわからない。名前も、職業も、何をしていたのかも、すべてが空白だ。窓の外には凍てついた街並み。そして、ホテルの裏庭には首を吊られた男の死体が──。

    これが『Disco Elysium – The Final Cut』の幕開けだ。

    本作は2019年にZA/UMが開発・販売した、「戦闘のないRPG」という革新的なコンセプトで世界を驚かせた傑作の完全版である。オリジナル版で獲得した数々のゲーム・オブ・ザ・イヤー(Game Awards、BAFTA、D.I.C.E. Awardなど)に加え、The Final Cutでは全編フルボイス化、新規クエスト追加、コンソール版展開を実現。Steam評価は92%という驚異的な数字(55,064件のレビュー)を叩き出し、「ビデオゲーム史上最高の文章」との呼び声も高い。

    筆者が本作を初めてプレイしたのは、友人から「これはゲームじゃない、文学だ」と強く勧められたからだ。正直「また大げさな」と半信半疑だったのだが……プレイ開始から数時間で、その言葉の意味を理解することになった。

    戦闘ゼロ、会話100%——革新的なRPGシステム

    『Disco Elysium』最大の特徴は、一切の戦闘が存在しないことだ。代わりにあるのは、膨大な量の会話と選択肢。プレイヤーは記憶を失った刑事ハリー・デュボアとして、相棒のキム・キツラギとともに殺人事件の捜査を進めていく。

    しかし、この「会話」が尋常ではない。本作には24種類のスキルが存在し、それらすべてが「内なる声」としてプレイヤーに語りかけてくるのだ。論理(Logic)、共感(Empathy)、内陸帝国(Inland Empire)、身体的器用さ(Physical Instrument)……これらのスキルは単なるステータスではなく、まるで多重人格のように、それぞれ独自の視点でハリーにアドバイス(または妨害)をする。

    例えば、ある人物と話しているとき。論理は「この証言には矛盾がある」と冷静に分析し、共感は「彼は何かを隠している、怯えているんだ」と感情を読み取り、内陸帝国は「この部屋の壁紙には意味がある……過去の記憶が……」と超感覚的な洞察を囁く。プレイヤーは、これら複数の声を聞きながら、どの選択肢を選ぶかを決めることになる。

    この「思考キャビネット(Thought Cabinet)」システムも秀逸だ。ハリーが考えついた思想や哲学を「研究」することで、新たな視点やボーナスを得られる。「共産主義者になる」「ファシストを気取る」「超自由主義者として生きる」「中道主義者として無難に立ち回る」……政治的立場さえも、プレイヤーの選択次第で形成されていくのだ。

    ダイスロールが決める運命——TRPGの魂

    本作のシステムは、テーブルトークRPG(TRPG)の『Dungeons & Dragons』を強く意識している。重要な行動には必ず「スキルチェック」が発生し、2つのダイスを振って判定が行われる。

    成功率は表示されるが、100%でない限り失敗の可能性がある。そして失敗もまた、ストーリーの一部なのだ。筆者は初回プレイで、重要な証拠を発見するチェックに失敗し、まったく別の展開に進んでしまった。しかし、それが「間違い」ではなく、「もうひとつの物語」だったのだ。

    この偶然性こそが、本作に深いリプレイ性をもたらしている。同じ場面でも、ダイスの目次第で展開が変わる。セーブ&ロードで最適解を探すこともできるが、本作はむしろ「失敗を受け入れる」プレイを推奨している。完璧な刑事ではなく、欠陥だらけの人間としてハリーを演じる——それこそが、このゲームの真髄だ。

    言葉の力だけで殺人事件を解決する

    捜査の舞台となるのは、レヴァショルという架空の都市の一角、マルティネーズ地区だ。かつて世界の首都として栄えたレヴァショルは、革命と戦争を経て廃墟と化し、今は外国の連合体による統治下にある。労働者のストライキ、貧困、絶望——この街は「失われたもの」の象徴だ。

    プレイヤーはこの街を自由に探索し、住民たちと会話を重ねて情報を集めていく。印象的なのは、登場人物たちの深い造形だ。クレーンの上のコンテナに住む巨漢、教会で空中ブランコに興じる麻薬中毒者、レイシズムに染まったボディビルダー、自宅から締め出されてホームレスになった男……誰ひとりとして「その他大勢」ではない。全員に物語があり、信念があり、弱さがある。

    そして、彼らとの会話を通じて、プレイヤーは事件の真相に迫っていく。武器は言葉だけ。説得、脅迫、共感、論破——すべては選択肢とダイスロールで決まる。殺人事件の謎を解くだけでなく、ハリー自身が「何者であったか」「何者になるのか」を探る旅でもある。

    フルボイス化で蘇る、100万語の物語

    The Final Cut最大の追加要素は、全編フルボイス化だ。オリジナル版では一部のキャラクターのみ音声があったが、The Final Cutでは登場人物全員、さらにはナレーションまでもが声優によって演じられている。

    この声の力は絶大だった。特にハリーの内なる声たち——24のスキルそれぞれが異なる声優によって演じられている——は、まるで本当に頭の中で複数の人格が議論しているかのような臨場感をもたらす。論理の冷静な男性ボイス、共感の優しい女性ボイス、内陸帝国の神秘的な囁き……これらが同時に語りかけてくる体験は、ゲームというメディアでしか味わえないものだ。

    また、The Final Cutでは4つの新規政治クエストも追加された。共産主義、ファシズム、超自由主義、中道主義——それぞれの思想を深掘りするクエストで、プレイヤーの政治的選択に応じて解放される。ただし、1周で体験できるのは1つだけ。すべてを見るには、複数回のプレイが必要だ。

    エストニアの魂が生んだ、政治と哲学のRPG

    本作を語る上で欠かせないのが、開発チームの背景だ。リードデザイナーのロバート・クルヴィッツはエストニア出身の小説家で、本作の舞台となるエリュシウム世界は彼が15歳から構築してきたものだという。

    クルヴィッツは自身を共産主義者と公言しており、執筆デスクにはレーニンの胸像が置かれている。しかし、本作は単純なプロパガンダではない。むしろ、あらゆる政治思想を平等に風刺し、解体する作品だ。

    共産主義者として振る舞えば、理想主義の虚しさを突きつけられる。ファシストを選べば、憎悪と恐怖の源泉を掘り下げられる。超自由主義者なら、資本主義の冷酷さを体感する。中道主義者であっても、無関心の罪を問われる。本作は、どの立場も美化せず、すべてを問いかけの対象とするのだ。

    この深い政治性こそが、本作を「大人のゲーム」たらしめている。表面的な善悪ではなく、グレーゾーンでの葛藤。正解のない問いへの向き合い方。ゲームとして楽しみながらも、プレイ後には必ず「自分はどう思うか」を考えさせられる——それが『Disco Elysium』の魔力だ。

    開発スタジオの崩壊と、残された遺産

    しかし、本作の成功の裏には、悲劇的な物語がある。2022年、クルヴィッツを含む主要クリエイター3名がZA/UMから解雇された。公式発表では「不正行為」が理由とされたが、当事者たちは「投資家による乗っ取り」だと主張している。

    その後、元メンバーたちは3つの新スタジオ(Longdue Games、Dark Math Games、Summer Eternal)を立ち上げ、それぞれ『Disco Elysium』の精神的後継作を開発中だ。一方、ZA/UM本体は新作『ZERO PARADES: For Dead Spies』を2026年リリース予定としているが、オリジナルチームがいないZA/UMに何ができるのか、ファンの間では懐疑的な声も多い。

    だが、『Disco Elysium – The Final Cut』という作品自体は、永遠にそこにある。17,000パターンのエンディング、174時間のイベントシーン、100万語を超えるテキスト——人生を費やしても遊び尽くせない、圧倒的な物語がそこにはある。

    人生が足りない。だから、今すぐ始めよう

    正直に言おう。『Disco Elysium』は万人向けではない。戦闘がなく、アクションもなく、ひたすら文章を読み、選択肢を選ぶゲームだ。人によっては「退屈」と感じるかもしれない。

    しかし、もしあなたが物語を愛し、言葉の力を信じ、人間の複雑さに興味があるなら——このゲームは、あなたの人生を変えるかもしれない。

    筆者は初回プレイで約25時間を費やし、2周目では全く異なる政治思想とキャラクタービルドで約30時間プレイした。そして今、3周目を始めようとしている。なぜなら、まだ見ぬ物語があるからだ。まだ話していないNPCがいるからだ。まだ選んでいない選択肢があるからだ。

    「人生が足りない」——その言葉の意味が、今ならわかる。

    『Disco Elysium – The Final Cut』は、PC(Steam)、PlayStation 5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch、Android、iOSで発売中。日本語完全対応。価格はSteam版で4,100円。

    さあ、レヴァショルへ。あなた自身の物語を見つけに。


    基本情報

    開発: ZA/UM
    販売: ZA/UM
    リリース日: 2019年10月15日(オリジナル版)/ 2021年3月30日(The Final Cut)
    価格: 4,100円(Steam)
    プラットフォーム: PC(Steam)、PlayStation 5、PlayStation 4、Xbox Series X|S、Xbox One、Nintendo Switch、Android、iOS
    プレイ人数: 1人(シングルプレイ)
    言語: 日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語など
    ジャンル: RPG、アドベンチャー、推理、CRPG
    Steam評価: 圧倒的に好評(92% – 55,064件のレビュー)

    購入リンク

    Steam: https://store.steampowered.com/app/632470/Disco_Elysium__The_Final_Cut/

    公式リンク

    公式サイト: https://zaumstudio.com/
    X (Twitter): https://x.com/studiozaum

  • 「ペーパーマリオの新作、任天堂じゃなくてインディーが出したってマジ?」――『さよならエバーアフター』は、20年待ち続けたファンへの最高の回答だった

    「ペーパーマリオの新作、任天堂じゃなくてインディーが出したってマジ?」――『さよならエバーアフター』は、20年待ち続けたファンへの最高の回答だった

    「またペーパーマリオライクのインディーゲームか……」

    正直、最初はそう思っていた。『Bug Fables』や『Born of Bread』など、ペーパーマリオに影響を受けた作品は数あれど、本家を超えるものには出会えていなかった。しかし『さよならエバーアフター(Escape from Ever After)』は違った。プレイ開始から数時間で、筆者は確信した。

    これは、『ペーパーマリオRPG』の正統続編だ。

    カナダの2人組が6年かけて作り上げた傑作

    『さよならエバーアフター』を開発したのは、カナダ・モントリオールを拠点とするSleepy Castle Studio。驚くべきことに、このスタジオはたった2人で構成されている。Ryan Kitner氏がプログラミング、アニメーション、キャラクターアートを担当し、Daniel Whitworth氏がクリエイティブディレクター、レベルデザイン、脚本、そして音楽まで手掛けた。

    2020年から開発を開始し、Kickstarterで資金調達に成功。そこから6年の歳月をかけて、2026年1月23日にPC、PlayStation 5、Xbox Series X|S、Nintendo Switchで同時リリースを果たした。価格は2,980円という非常にリーズナブルな設定だ。

    そしてその評価は驚異的だ。Steamでは1,010件のレビューで97%が好評という「圧倒的に好評」ステータスを獲得。Metacriticでは平均スコア81点、OpenCriticでも「Strong」評価を得ている。「ペーパーマリオライク」という枠を超え、本家を超えたと評する声さえ上がっているのだ。

    絵本の世界が、企業に乗っ取られた

    物語の主人公は、典型的なおとぎ話のヒーロー・フリント・バックラー。彼は宿敵である竜のティンダーを倒すため、何度目かの挑戦として彼女の城へと乗り込む。しかし城の中で待っていたのは、ティンダーではなく……受付係だった。

    「ようこそ、エバーアフター社へ!」

    城はいつの間にか企業のオフィスに改装され、ティンダーは投獄され、城中にコーヒー片手に報告書を書く社員たちが溢れていた。何が起きたのか?

    現実世界の巨大企業「Ever After Inc.」が、おとぎ話の世界に侵入する技術を開発したのだ。彼らの目的は、絵本の世界を安価な労働力と資源の供給源として搾取すること。ティンダーの城は企業の本社となり、次々とおとぎ話の世界が企業に飲み込まれていく。

    フリントが企業への就職を拒否すると、彼もまた投獄されてしまう。牢屋で再会したのは、かつての宿敵ティンダー。2人は力を合わせて脱獄し、企業に潜入して内部から破壊することを決意する。

    資本主義vs絵本の住人――このユニークすぎる設定が、本作最大の魅力のひとつだ。LinkedInのビジネス用語を皮肉った台詞、意味のない社内メール、無駄な会議……現代の企業文化への風刺が随所に散りばめられており、オフィスワーカーなら思わず苦笑いしてしまうだろう。

    アクションコマンドバトルの進化系

    『ペーパーマリオRPG』を知る人なら、本作のバトルシステムに即座に馴染めるだろう。ターン制バトルにアクションコマンドを組み合わせた仕組みで、攻撃時も防御時もタイミングよくボタンを押すことでダメージが増減する。

    しかし本作は単なる模倣ではない。完璧なタイミングでの防御に成功すれば、敵の攻撃を完全に無効化できる。さらに仲間キャラクターごとに異なるスキルセットがあり、バッジ(本作では「トリンケット」)システムで能力をカスタマイズできる。

    特筆すべきはシナジーシステム。特定のキャラクターの組み合わせで発動する強力な合体技で、戦略の幅が大きく広がる。敵の攻撃パターンを読み、どのキャラクターをパーティに編成するかを考え、バッジで能力を調整する――このパズル的な戦略性が、20時間以上のプレイを飽きさせない。

    レベルアップ時にはHP、MP、トリンケットポイントのいずれかひとつを強化できる仕様も秀逸だ。どのステータスを優先するかでプレイスタイルが変わり、リプレイ性が高まっている。

    難易度調整も柔軟で、アクションコマンドが苦手なプレイヤー向けにオートブロック機能も用意されている。ただし、手動でのタイミング取得にこそ本作の醍醐味があるので、できれば挑戦してほしい。

    ジャンルを超越する絵本の世界

    本作で訪れるステージは、まさにジャンルの大冒険だ。おとぎ話の森から始まり、ラブクラフト的なホラー、SF、ノワール探偵もの、さらには三匹の子豚が悪徳不動産業者になっている世界まで――各ステージが驚くほど異なる雰囲気を持っている。

    これらの世界は、Ever After Inc.が次々と侵略した「絵本の世界」という設定。企業が用意したテレページャー(転送装置)を使って、本の中に飛び込んで行くのだ。

    そして各ステージには探索要素がふんだんに盛り込まれている。隠しエリア、収集アイテム(サンジェムとインクボトル)、サブクエスト、そして各ステージの住人たちとの会話――どれも手抜きなく作り込まれている。

    特に仲間キャラクターの「応援」システムが秀逸だ。バトル中に仲間同士が会話を交わすのだが、これが単なるフレーバーテキストではなく、キャラクターの背景や関係性を深く掘り下げる内容になっている。全キャラクターの組み合わせで異なる会話が用意されているため、パーティ編成を変えるたびに新たな発見がある。

    ビッグバンドジャズが彩る冒険

    Daniel Whitworth氏が手掛けたサウンドトラックは、本作のもうひとつの主役だ。ジャズ、ビッグバンド調の楽曲が中心で、どのステージでも耳に心地よいメロディーが流れる。

    企業オフィスでは皮肉めいたビジネスライクな曲が流れ、海賊船では躍動感あふれる航海曲、ホラーステージでは不穏なサックスが響く――音楽が世界観を完璧に補完している。

    筆者は特にボス戦のBGMが気に入った。緊張感と高揚感が絶妙にブレンドされた楽曲で、何度聴いても飽きない。サウンドトラック単体でも購入できるので、気になる方はぜひチェックしてほしい。

    2人組が成し遂げた「奇跡」

    『さよならエバーアフター』は、開発者の愛情と情熱が隅々まで感じられる作品だ。

    たった2人で、6年かけて、プレイ時間20時間超のRPGを完成させる――これがどれほど狂気じみた偉業かは、ゲーム開発に携わったことがある人なら分かるだろう。プログラミング、アート、音楽、レベルデザイン、脚本、バランス調整、デバッグ……すべてを2人でこなしたのだ。

    そして完成した作品は、『ペーパーマリオRPG』の正統続編と呼ぶに相応しいクオリティを誇る。いや、もはや「超えた」と言っても過言ではないかもしれない。

    一部のレビューでは「防御のタイミングが取りづらい」「プラットフォーム要素が固定カメラのせいで難しい」といった指摘もある。確かに完璧な作品ではない。しかしそれらの欠点を補って余りあるほどの魅力が、本作には詰まっている。

    「本物のペーパーマリオ」がここにある

    『ペーパーマリオRPG』から20年。シリーズは方向性を変え、RPG要素を削ぎ落とし、かつてのファンたちは失望した。しかし諦めなかった2人のカナダ人が、ファンが求めていたものを作り上げた。

    絵本のようなビジュアル、戦略性の高いバトル、個性的なキャラクター、ジャンルを超越する冒険、そして現代社会への風刺――『さよならエバーアフター』は、すべてを兼ね備えている。

    「ペーパーマリオの続編が遊びたい」

    そう願い続けてきたすべてのゲーマーに、本作を強く推奨したい。任天堂が作らなかったゲームを、インディーデベロッパーが作り上げた。そしてそれは、紛れもない傑作だった。


    基本情報

    開発: Sleepy Castle Studio、Wing-It! Creative
    販売: HypeTrain Digital
    リリース日: 2026年1月23日
    価格: 2,800円(税込)
    プラットフォーム: PC(Steam、GOG、Epic Games Store)、PlayStation 5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch
    プレイ人数: 1人
    言語: 日本語、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、中国語(簡体字)
    ジャンル: ターン制RPG、アドベンチャー
    Steam評価: 圧倒的に好評(97% – 1,010件のレビュー)

    購入リンク

    Steam: https://store.steampowered.com/app/1996390/Escape_from_Ever_After/
    GOG: https://www.gog.com/game/escape_from_ever_after

    公式リンク

    公式サイト: https://www.sleepycastlestudio.com/
    Discord: https://steamcommunity.com/linkfilter/?u=https%3A%2F%2Fdiscord.com%2Finvite%2FjnTVrZrCyZ