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  • なんだ、この串焼きはタワーディフェンスだったのか…『ひっぱるなよ、串焼きマスター!』レビュー

    なんだ、この串焼きはタワーディフェンスだったのか…『ひっぱるなよ、串焼きマスター!』レビュー

    なぜ串焼きでネズミと戦う…?

    2026年2月2日にリリースされた『ひっぱるなよ、串焼きマスター!』(原題:Skewer Squad)。Steamのストアページで初めて見た瞬間、筆者は少し困惑した。

    串焼きマスターになって、なぜネズミの群れと戦うのだろう?

    開発はFake Owls、パブリッシャーはハリソンワールドが担当。可愛らしい見た目からは想像もつかない、実はかなり骨のあるタワーディフェンス・ローグライトだった。

    ひっぱるなよって、結局ひっぱるじゃん!

    本作は、串焼きの食材でネズミの群れを迎え撃つタワーディフェンス。プレイヤーは最大3本の串を左右にドラッグして位置調整しながら、20分間の戦いを生き抜くことが目標だ。

    最初に「ひっぱるなよ」というタイトルを見たとき、「じゃあ動かさなくていいってことか」と思った。しかし実際にプレイすると、串をひっぱりまくって位置調整する羽目になる。

    これが本作の核となるシステム。串に刺した食材は動かせないが、串自体は自由に左右へドラッグ可能。ネズミの侵攻ルートに合わせて臨機応変に配置を変える必要があるのだ。

    つまり「ひっぱるなよ」と言いながら、実は一番ひっぱっているゲームなのである。なんという矛盾。でもそれがいい。

    食材と調味料のシナジーがアツい!

    各食材には独自の攻撃パターンがある。トマトは直線射撃、玉ねぎは範囲攻撃、ステーキは耐久力重視といった具合だ。これらの食材を組み合わせ、さらに調味料で強化していくビルド要素が本作の醍醐味。

    20種類以上の串焼きマスターから選択可能で、それぞれ異なるスキルを持つ。「おにぎりちゃん」などユニークなキャラクターが印象的で、回復するほど攻撃力が上がるチート級の性能を誇る。

    調味料システムも面白い。「クラッシュナッツ」で追加ダメージ、各種スパイスで属性変化など、100種類以上のアイテムが戦術に深みを与える。辛味ビルドで敵をノックバック、酸味ビルドで継続ダメージといった特化戦術も楽しめる。

    ただし序盤の難易度は結構高め。慣れるまでは何度もやられてしまうだろう。

    見た目と裏腹の本格派

    可愛らしいドット絵からは想像できないが、本作は意外と本格的なタワーディフェンスだ。単純に食材を置けばいいわけではなく、敵の種類や侵攻パターンを読み、適切な串の配置と食材選択が求められる。

    ローグライト要素により、毎回異なる構成で楽しめる。運が悪いと詰むこともあるが、それもまた一興。短時間で決着がつくので、サクッと楽しめるのも魅力だ。

    マウスのみの簡単操作で、直感的にプレイできる点も評価したい。複雑なコマンドを覚える必要がなく、タワーディフェンス初心者でも安心だ。

    ネズミとのバトルBBQ、意外にハマる

    当初は「なぜ串焼きでネズミと…?」と疑問に思ったが、プレイしてみると不思議とハマってしまう。食材たちが必死に戦う姿は愛らしく、強力なビルドが完成したときの爽快感は格別だ。

    価格も手頃で、ちょっとした時間つぶしには最適。変わったコンセプトのタワーディフェンスを求めているなら、一度試してみる価値はある。

    結局のところ、「ひっぱるなよ」と言いながらひっぱりまくるこのゲーム。矛盾しているようで、実はそれが一番の魅力なのかもしれない。

    基本情報

    • タイトル: ひっぱるなよ、串焼きマスター!(Skewer Squad)
    • 開発: Fake Owls
    • 販売: ハリソンワールド
    • 配信日: 2026年2月2日
    • 価格: 800円(Steam)
    • 言語: 日本語対応
    • プラットフォーム: PC(Steam)
    • プレイ人数: 1人
    • ジャンル: タワーディフェンス・ローグライト

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  • 声で魔法を唱える?『YAPYAP』が協力型ホラーに革命を起こした理由

    声で魔法を唱える?『YAPYAP』が協力型ホラーに革命を起こした理由

    「ブリンク!ブリンク!ブリンク!」叫び続けた夜

    最初に『YAPYAP』をプレイした夜、私は友人たちと一緒にモニターの前で絶叫していた。「ブリンク!ブリンク!ブリンク!」と必死に叫びながら、巨大な椅子のモンスターから逃げ回っていた。声がかすれるほど叫んだ。隣の部屋から「うるさい」と怒られた。でも、それでも叫び続けた。なぜなら、このゲームでは声が武器だからだ。

    Steam上で「非常に好評」を獲得し、リリース後わずか数時間で約10,000人の同時接続を記録した『YAPYAP』。Lethal Companyの系譜を継ぐ「フレンドスロップ」ホラーの新星として注目を集めているこのゲームは、従来の協力型ホラーとは一線を画す革新的なシステムを持っている。それが「音声認識による呪文詠唱」だ。

    ボタンを押すのではなく、実際に声を出して魔法を発動する。この一点だけで、『YAPYAP』は他のどんな協力型ホラーゲームとも違う体験を提供してくれる。

    魔導師の手下になって、ライバルの塔を荒らしまくれ!

    『YAPYAP』のコンセプトはシンプルかつ痛快だ。プレイヤーは月のような顔をした大魔導師に召喚された手下となり、最大5人の仲間とともにライバル魔導師の塔に侵入する。目的はただ一つ──徹底的に破壊工作を行うこと。

    ピアノを壊せ。トイレを詰まらせろ。カーペットを汚せ。相手の魔導師の一日を台無しにするため、あらゆる迷惑行為を行ってポイントを稼ぐ。これが「破壊目標(Vandalism Target)」と呼ばれる本作の核心的なゲームプレイだ。

    通常の協力型ホラーゲームでは、プレイヤーは怯えながらアイテムを集め、モンスターから逃げ回る被害者の立場だ。しかし『YAPYAP』では、あなた自身が問題を起こす側になる。この視点の転換が、ゲームに独特の爽快感と混沌をもたらしている。

    塔の中には高価な家具、美しい調度品、手入れされた植物などが配置されており、それらを魔法で破壊することでポイントを獲得できる。制限時間内に目標ポイントに到達すれば、その日のノルマ(Quota)達成となる。達成すればゴールドを獲得し、次のクオータに進むことができる。失敗すれば……まあ、魔導師に怒られるだけだ。また挑戦すればいい。

    「ブリンク」「プッシュ」「フィッシファイ」──声で唱える多彩な魔法

    本作最大の特徴が、音声認識による呪文詠唱システムだ。マイクに向かって呪文を唱えることで、実際に魔法が発動する。しかも発音が重要なため、どんなに緊迫した状況でも正確に発音しなければならない。

    最初に手に入るのは「Wind Wand(風の杖)」。これは基本的な攻撃魔法で、「Push(プッシュ)」と唱えれば風で物を押し、「Pull(プル)」と唱えれば引き寄せることができる。シンプルだが、物を壊すには十分な威力を持っている。

    しかし、本作の真価はショップで購入できる上位の杖にある。

    Fire Wand(炎の杖):「Fire(ファイア)」と唱えると火球を発射し、高いダメージを与える。DPS特化型の攻撃魔法で、モンスター相手にも有効だ。

    Grotesque Wand(グロテスクな杖):最もユニークな杖の一つ。「Sneeze(スニーズ)」と唱えるとくしゃみ攻撃を繰り出し、「Fishify(フィッシファイ)」と唱えると敵を魚に変えることができる。そう、魚だ。巨大なモンスターがピチピチと跳ねる魚になる光景は、一度見たら忘れられない。

    Teleportation & Movement Spells:「Blink(ブリンク)」でテレポート、「Float(フロート)」で浮遊、「Levitate(レビテート)」で物体を浮かせることができる。これらの移動魔法は、塔の複雑な構造を攻略する上で必須となる。

    Utility Spells:「Clone(クローン)」で分身を作り、「Disguise(ディスガイズ)」で変装し、「Confuse(コンフューズ)」で敵を混乱させる。戦略的に使えば、モンスターを欺いて安全に破壊工作を進められる。

    音声認識の精度は驚くほど高い。英語だけでなく、日本語を含む多言語に対応しており、中国語(北京語)にも対応している。ただし、発音が曖昧だったり、周囲の雑音が多いと誤認識される場合がある。実際、カジュアルな会話中に偶然「ブリンク」に似た言葉を発してしまい、友人を崖から突き落としてしまったこともあった。

    また、パズル要素にも音声認識が組み込まれている。ある部屋では、巨大な円盤状のパズルがあり、ボールを中心に導く必要がある。このパズルは「OOOOOO」と高い声を出せば左に回転し、「EEEEEE」と低い声を出せば右に回転する。チーム全員で叫びながらパズルを解く体験は、笑いと緊張が入り混じった奇妙な楽しさがある。

    ジェスターとアーマーチェア──塔を守る恐怖のモンスターたち

    破壊工作を邪魔するのが、塔に配置された魔法生物とモンスターたちだ。彼らはプレイヤーを発見すると追跡し、捕まれば即死またはノックダウンされる。

    Jester(ジェスター):最も恐れられているモンスターの一つ。ピエロのような姿をしており、プレイヤーを発見すると猛烈な速度で追いかけてくる。一度ロックオンされると逃げるのは極めて困難で、壁を貫通して攻撃してくることもある。杖のクールダウン中に遭遇すると、ほぼ確実に死が待っている。

    Armchair(アーマーチェア):歩く椅子のモンスター。見た目はコミカルだが、攻撃力は馬鹿にできない。近づいてきたら即座に「ブリンク」でテレポートするか、「プッシュ」で押し返すのが定石だ。

    その他の魔法生物:塔には他にも様々な魔法生物が徘徊している。それぞれが異なる行動パターンを持ち、対処法を学ぶ必要がある。

    AIの挙動は一貫性がなく、時には「脳死状態」のように動かず、時には「特殊部隊並み」の精度でプレイヤーを追跡する。この不安定さが、本作のホラー要素をさらに増幅させている。予測不可能な敵は、予測可能な敵よりも遥かに恐ろしい。

    ソロプレイは地獄、マルチプレイは天国

    『YAPYAP』を語る上で避けて通れないのが、マルチプレイの重要性だ。はっきり言おう──このゲームをソロでプレイするのは地獄だ。

    経済バランスはチームプレイを前提に設計されており、ソロでは稼げるゴールドが少なく、強力な杖を購入するまでに膨大な時間がかかる。モンスターも複数人で注意を分散させることを前提にデザインされており、一人では対処しきれない。そして何より、ソロプレイでは本作最大の魅力である「混沌とした楽しさ」が失われてしまう。

    一方、3〜6人でプレイすると、『YAPYAP』は本領を発揮する。チームメイトが「ブリンク!ブリンク!」と叫びながらジェスターから逃げ回る姿を見たり、誰かが「フィッシファイ」でモンスターを魚に変えて全員が爆笑したり、パズルを解くために全員で奇声を上げたり──これらの体験は、マルチプレイでしか味わえない。

    ただし、リリース時点ではパブリックマッチメイキングが実装されていない。つまり、ランダムプレイヤーとのマッチングはできず、基本的にフレンドとプレイする必要がある。開発チームはフレンドリスト機能やプライベート/パブリック/フレンドオンリーのロビー設定を追加したと発表しているが、完全なパブリックマッチメイキングはまだ実装されていない。

    友人がいない場合は、Discordコミュニティに参加してプレイヤーを探すのが最善の選択肢だ。

    PS1風グラフィックと技術的な課題

    ビジュアル面では、『YAPYAP』は「呪われたPS1」美学を採用している。重いピクセルフィルター、低ポリゴンモデル、粗いテクスチャが組み合わさり、独特の不気味な雰囲気を醸し出している。このレトロなグラフィックスタイルは、現代のホラーゲームにはない独特の恐怖感を生み出している。

    しかし、技術的な面では課題も多い。

    バグの多さ:床をすり抜けて落下する、杖が虚空に消える、クラッシュでセーブデータが消えるなど、数多くのバグが報告されている。私自身、良い進行状況を記録していたセッション中にクラッシュし、すべてを失った経験が3回ある。

    パフォーマンス問題:低スペックPCでの最適化が不十分で、フレームレートが10〜15fpsまで低下することがある。グラフィック設定のオプションが限られており、特に解像度設定がパフォーマンスに大きく影響するにも関わらず、調整の幅が狭い。

    ネットワークの不安定さ:協力プレイ中に、一部のプレイヤーが他のプレイヤーの画面では浮遊して動かないように見えるデシンク問題が発生する。再接続で解決できる場合もあるが、頻繁に発生するため煩わしい。

    音声認識の誤動作:バックグラウンドノイズや訛りがある場合、音声認識の精度が低下する。また、偶発的な友好的火力(味方への誤射)も頻発する。

    開発チームはアクティブにパッチをリリースしており、コミュニティのフィードバックに積極的に対応している。リリース後数日で複数のパッチがリリースされ、マップからプレイヤーがスタックした際にテレポートできる機能や、中国語音声認識の改善などが実装された。

    経済バランスと「金持ちはより金持ちに」問題

    『YAPYAP』の経済システムには、重大な欠陥がある。それが「富の格差」問題だ。

    ゴールドは共有制だが、稼ぎにくい。3回のランを重ねてようやくFire Wandを購入できる程度のゴールドが貯まるが、バグやワンショットメカニックで死亡すると装備をすべて失う。そして、それを取り戻すためにまた1時間かかる。

    Wind Wand(基本装備)はQuota 2以降ではほぼ無力になるが、他の杖を購入する余裕がない。これにより「金持ちはより金持ちに、貧乏人はより貧乏に」というループが発生する。一度悪いランが続くと、夜全体が台無しになる。

    この経済バランスは、ゲームの最大の欠点の一つだ。装備を失うこと自体はジャンルの定石だが、その喪失が「プレイヤーの時間を尊重していない」と感じられる点が問題だ。

    それでも『YAPYAP』は特別だ

    技術的な問題、経済バランスの不備、ソロプレイの厳しさ──これらすべての欠点を認めた上で、それでも『YAPYAP』は特別なゲームだ。

    このゲームが生み出す「自然発生的なコメディ」は、AAA級のスタジオが何億円かけても再現できない。友人が「ブリンク!」と叫びながらモンスターから逃げ回る姿、誰かが偶然にも味方を魚に変えてしまった瞬間の爆笑、パズルを解くために全員で奇声を上げる光景──これらは台本では書けない、プレイヤー同士の相互作用から生まれる純粋な楽しさだ。

    サンドイッチ一個分の価格(通常1,200円、セール中960円)で、友人たちと何時間も笑い転げる体験を提供してくれる。それだけで十分な価値がある。

    多くの低評価レビューが「アップデートがあれば評価を変えたい」と締めくくっているのは、このゲームの潜在能力を誰もが信じているからだ。開発チームのMaison Bapは、前作『BAPBAP』でも同様に82%の好評価を獲得しており、コミュニティへの対応力には定評がある。

    欠陥だらけの杖であっても、放たれる閃光は本物の魔法だった。

    基本情報

    ゲーム名:YAPYAP
    開発元:Maison Bap
    パブリッシャー:Maison Bap
    対応プラットフォーム:PC(Steam)
    リリース日:2026年2月3日
    価格:¥1,200(リリース記念セール:¥960 / 2月18日まで)
    プレイ人数:1〜6人(協力プレイ)
    対応言語:日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、フランス語、スペイン語ほか
    Steam評価:非常に好評(82% / 1,020件以上のレビュー)

    システム要件

    • 最低:Core i5 6600、GeForce GTX 970相当以上
    • 推奨:より高性能なCPU/GPU(最適化が不十分なため)

    ジャンル:協力型ホラー、マルチプレイヤー、音声認識アクション、ダンジョンクローラー
    プレイ時間:1セッション30分〜1時間程度
    難易度:中〜高(チームプレイ前提、AIの不安定さ)

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  • 釣った魚にマシンガンを乱射!?最強に狂った釣りゲーム『Fish Hunters: Most Lethal Fishing Simulator』で友達とカオスな海洋大虐殺を楽しもう

    釣った魚にマシンガンを乱射!?最強に狂った釣りゲーム『Fish Hunters: Most Lethal Fishing Simulator』で友達とカオスな海洋大虐殺を楽しもう

    最初にSteamストアページで『Fish Hunters: Most Lethal Fishing Simulator』を見つけたとき、正直言って目を疑った。「釣りシミュレーター」という文字の横に、明らかにマシンガンを持ったキャラクターの画像。そして説明文を読むと「釣った魚を撃ち落とせ」とある。

    一体何なんだ、これは。

    通常の釣りゲームなら、静かな湖畔で竿を振って、のんびりと魚がかかるのを待つものだろう。しかし『Fish Hunters』は全くもって違う。こちらは釣り上げた魚に対してマシンガンやショットガンをぶちかまし、空中でぶっ飛ばして「収穫」するという、前代未聞のカオスな釣りアクションなのだ。

    釣りの概念を完全に破壊するゲームデザイン

    実際にプレイしてみると、このゲームの狂気じみたコンセプトが更に明確になった。プレイヤーは美しい自然の中で釣り糸を垂らすが、魚がかかった瞬間から地獄絵図が始まる。

    釣り上げられた魚は空中に舞い上がり、そこでプレイヤーは様々な銃器を使ってそれらを「撃ち落とす」のだ。この時点で既に「釣りシミュレーター」というジャンルの定義を完全に逸脱している。むしろ「フィッシング・シューティング・アクション」と呼ぶべきかもしれない。

    開発チームのPmdk23は明らかにこの矛盾を狙ってゲームを作っている。ゲーム内には140種類以上の魚が登場するが、その中には普通の魚から巨大な水生モンスターまで含まれており、どれも最終的には銃弾の餌食となる運命だ。

    最大4人協力プレイの大混乱が止まらない

    このゲームの真の魅力は、最大4人での協力プレイにある。一人でプレイしても十分にカオスなのだが、友達と一緒にプレイすると混乱は指数関数的に増大する。

    想像してみてほしい。4人のプレイヤーが同じ釣り場で竿を振り、次々と魚を釣り上げては空中で銃撃戦を繰り広げる光景を。魚は飛び交い、銃声が響き渡り、プレイヤーたちは「俺の魚を撃つな!」「でかいのが逃げた!」と大騒ぎする。

    これはもはや釣りではない。完全に新しい娯楽の形だ。

    ゲーム内には3つの異なるロケーションが用意されており、それぞれ独特の雰囲気と魚の種類を持っている。そしてプレイヤーは様々な釣り竿、ルアー、そして最も重要な「武器」をアンロックしていく。10種類以上の武器が用意されており、それぞれ異なる威力と射撃パターンを持っている。

    図鑑コンプリートという名の大量殺戮計画

    一般的な釣りゲームでは、釣った魚を図鑑に記録して達成感を味わうものだ。『Fish Hunters』でも同様のシステムがあるが、その過程が尋常ではない。

    167種類の魚を「発見」するためには、それらを釣り上げて撃ち落とさなければならない。開発チームは「ONE MILLION FISH DESTROYED」という狂気のマイルストーンまで設定している。100万匹の魚を破壊するという目標は、もはやエコテロリズムの領域に達している。

    しかし不思議なことに、このゲームをプレイしていると罪悪感は全く感じない。むしろ次々と新しい魚を発見し、より大きな獲物を狙いたくなってしまう。ゲームデザインが巧妙に中毒性を持たせているのだ。

    190以上のカスタマイズアイテムも用意されており、プレイヤーは自分だけのハンター装備を組み立てることができる。これは『モンスターハンター』の装備カスタマイズシステムを彷彿とさせる充実度だ。

    ボスフィッシュとの死闘が熱い!

    通常サイズの魚を撃ち落とすだけでも十分に楽しいのだが、『Fish Hunters』にはボスクラスの巨大魚も登場する。これらとの戦闘は、まさにこのゲームのクライマックスと呼べる体験だ。

    巨大な魚影が水面に現れた時の興奮は格別で、仲間と連携して強力な火力を集中させる必要がある。ボス戦では単純な銃撃だけでなく、タレット設置やクエストクリアなど、戦略的要素も重要になってくる。

    そして勝利の後には、キャンプファイヤーを囲んでビールを飲みながら仲間と戦果を語り合う時間が待っている。この緩急のバランスが絶妙で、プレイヤーを長時間ゲームに引き込む要因となっている。

    Steam評価は賛否両論だが、話題性は抜群

    Steamでの評価を見ると、423件のレビューで64%がポジティブという「賛否両論」の評価となっている。これは2026年1月30日にリリースされたばかりの新作としては、まずまずの数字と言えるだろう。

    否定的なレビューでは「バグが多い」「ロード画面で止まる」といった技術的な問題が指摘されている。実際、筆者もプレイ中に数回のフリーズを経験した。開発チームも迅速にバグ修正を行っているが、完全に安定するまでにはもう少し時間がかかりそうだ。

    一方でポジティブなレビューでは「友達と遊ぶと最高に面白い」「コンセプトが狂ってて好き」「中毒性がヤバい」といったコメントが多く見られる。バグはあるものの、ゲームの根本的な面白さは多くのプレイヤーに評価されているようだ。

    カジュアル?ハードコア?絶妙なバランス感覚

    『Fish Hunters』の興味深い点は、一見カジュアルな釣りゲームでありながら、実は奥深い戦略性を持っていることだ。

    魚の種類によって最適な武器や戦術が異なるため、プレイヤーは試行錯誤を重ねて効率的な狩猟方法を見つけ出す必要がある。また、限られた弾薬やリロード時間を考慮した立ち回りも重要で、単純な連射ゲームではない緊張感がある。

    同時に、キャンプファイヤーでのんびり休憩したり、美しい景色を眺めたりするリラックス要素もしっかり用意されている。この緩急のバランスが、長時間プレイしても疲れない理由かもしれない。

    価格とアクセシビリティ

    現在『Fish Hunters』は21%オフのローンチセールで7.70ユーロ(約1,049円)で購入可能だ。この価格であれば、話のネタとして購入しても十分に元は取れるだろう。

    ゲームは日本語にも対応しており、他にも英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語など9言語をサポートしている。ただし、Steam Deckでの動作は現時点では未確認となっている。

    サポーターパックも別途販売されており、開発チームを応援したいプレイヤーは追加購入することで、さらなるカスタマイズオプションを入手できる。

    結論:釣りゲームの概念を破壊する革命的作品

    『Fish Hunters: Most Lethal Fishing Simulator』は、間違いなく今年最も話題になる「釣りゲーム」だろう。従来の釣りシミュレーターの常識を完全に打ち破り、全く新しいジャンルを創造している。

    バグの存在や技術的な粗さは確かに気になるが、それを補って余りある独創性とエンターテイメント性を持っている。特に友達と一緒にプレイする際の爆笑レベルは、他のゲームでは決して体験できない。

    もしあなたが「普通じゃない」ゲーム体験を求めているなら、『Fish Hunters』は絶対にプレイすべき作品だ。ただし、魚愛護団体の方にはおすすめしない。


    基本情報

    ゲーム名: Fish Hunters: Most Lethal Fishing Simulator 🐟
    開発者: Pmdk23, Pomadka23, Dos Ivánes
    パブリッシャー: Polden Publishing
    リリース日: 2026年1月30日
    プラットフォーム: Steam (Windows)
    価格: 1,049円 (現在21%オフで828円)
    言語: 日本語対応 (他8言語)
    プレイ人数: 1-4人協力プレイ
    Steam評価: 賛否両論 (64% of 423 reviews)

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  • 命がけ登攀にプレイヤー全員が虜になる! 四肢を一本ずつ操作する革新的クライミングゲーム『Cairn』で人類未踏峰に挑戦せよ

    命がけ登攀にプレイヤー全員が虜になる! 四肢を一本ずつ操作する革新的クライミングゲーム『Cairn』で人類未踏峰に挑戦せよ

    まさか登山ゲームでここまで心臓がバクバクするとは……

    Steam で最初に『Cairn』を見た瞬間、正直困惑した。サムネイルには雄大な山の風景と、一人の登山家がぶら下がっている姿が映っているだけ。「登山ゲーム? クライミング? 何それ、面白いの?」という疑問符が頭をよぎったものの、Steam レビューの 94% 好評という数字に押し切られて、つい衝動買いしてしまった。

    そして実際にプレイしてみると——これが想像をはるかに超える体験だった。

    四肢個別操作という革新システムが生み出すリアル登攀(とうはん)体験

    『Cairn』の最大の特徴は、主人公 Aava の手足を一本ずつ操作する四肢個別操作システムだ。左手、右手、左足、右足を個別にコントロールして岩壁を登っていく。最初は「こんな操作、面倒くさいだけでしょ」と思っていたが、これが大間違い。

    実際に崖っぷちにぶら下がって、次にどの手足を動かすか考えている瞬間——コントローラー越しに Aava の筋肉の緊張を感じるのだ。無理な姿勢を続けていると疲労で手が滑り、バランスを崩すと転落する。この肉体感覚がコントローラーを通じて伝わってくる没入感は、他のゲームでは絶対に味わえない。

    操作は2種類から選べる。自動選択モードでは次に動かすべき四肢をゲームが判断してくれるため初心者でも安心だが、より本格的に楽しみたいなら手動モードがオススメ。四肢の疲労状況を見極めながら、どのルートで登るかを戦略的に考える楽しさがある。

    「縦版デス・ストランディング」と呼ばれる理由

    海外では「Vertical Death Stranding」という愛称で親しまれている本作。確かに『デス・ストランディング』の山道を歩いているときのような、瞑想的で静かな没入感がある。違いは移動が縦方向ということと、一歩間違えば即死という緊張感だ。

    特に印象的なのは、ユーザーインターフェースが一切ない点。体力ゲージも、スタミナバーも、ミニマップも存在しない。プレイヤーは Aava の身体の動きや息遣いから状況を判断する必要がある。手足が震えていれば疲労のサイン、呼吸が荒くなっていれば限界が近い。この「身体で感じる」システムが、ゲームの没入感を極限まで高めている。

    恐ろしいほどリアルなサバイバル要素

    『Cairn』はただの登山ゲームではない。本格的なサバイバル要素が組み込まれており、空腹・渇き・疲労の管理が必要不可欠。特に重要なのがビバーク(野営)システムだ。

    夜になると気温が下がり、適切な装備がなければ凍死してしまう。テントを設営し、食料を摂取し、怪我の手当をして——このサバイバル要素が単なる登攀アクションに深みを与えている。指一本ずつ包帯を巻く細かさには、開発者の並々ならぬこだわりを感じた。

    PC Gamer が 91 点、IGN が 9 点を付けた理由

    海外メディアの評価は軒並み高く、PC Gamer は 91/100 点IGN は 9/10 点を記録。Metacritic でも 85/100 点という高スコアだ。

    特に PC Gamer は「Among the best videogames I’ve played in years(近年プレイしたゲームの中で最高の一本)」と絶賛。その理由は、革新的なゲームシステムだけでなく、プレイヤーが本当に登山家になったかのような体験ができる点にある。

    日本でも評価は高く、ファミ通のレビューでは「個人的なオールタイムベスト級」「今年のゲーム・オブ・ザ・イヤーは本作でいいんじゃないか」という最大級の評価を受けている。Game*Spark では「登山家の苦悩と喜びを描ききった登攀ADV」として紹介された。

    頂上にたどり着いた瞬間の達成感が忘れられない

    『Cairn』最大の魅力は、なんといっても頂上にたどり着いた瞬間の達成感だ。何度も滑落し、装備を失い、それでもあきらめずに登り続けて——ついに山頂の景色が見えたときの感動は、言葉では表現できない。

    プレイヤーは人類未踏峰「マウント・カミ」の制覇を目指すプロクライマー Aava となり、この究極の挑戦に臨む。開発チーム自身がモンブラン登山を行うという徹底したリサーチを経て制作されただけあって、登山の楽しさと恐ろしさが完璧に再現されている。

    Steam Deck でも完璧動作!どこでも命がけ登山が楽しめる

    嬉しいことに本作は Steam Deck Verified に対応。通勤中や旅行先でも、手軽に命がけの登山体験が楽しめる。DualSense コントローラーなら触覚フィードバックにより、岩に手をかけた瞬間の感触まで伝わってくる。

    価格は3,400円(現在10%オフセール中)で、プレイ時間は1周約15-20時間。複数のルートが用意されているため、リプレイ性も高い。体験版も配信されているので、興味がある方はまずそちらをプレイしてみてほしい。

    基本情報

    開発・販売: The Game Bakers(フランス)
    配信日: 2026年1月29日
    対応プラットフォーム: PC(Steam), PlayStation 5
    価格: 3,400円(Steam)
    日本語: 対応(フル音声は英語)
    Steam評価: 非常に好評(94%/1,382件)
    プレイ時間: 15-20時間
    ジャンル: サバイバル・クライミング

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    公式情報:

  • ひよこたちが大暴れ!最大8人で盛り上がるカオスパーティー『Feather Party』。Fall Guysキラーの呼び声高い注目作の魅力を徹底解説

    ひよこたちが大暴れ!最大8人で盛り上がるカオスパーティー『Feather Party』。Fall Guysキラーの呼び声高い注目作の魅力を徹底解説

    ひよこ、再び熱狂を作る。

    Steamで話題沸騰中の『Feather Party』をご存知だろうか。トルコのインディースタジオthreeWが手掛ける最大8人オンラインマルチプレイのパーティーゲームで、現在早期アクセス中ながら「非常に好評(90%)」という高評価を獲得している注目作だ。

    正直、最初にストアページを見たときは「またひよこゲームか…」と思っていた。エスケープ フロム ダ○コフに始まり、最近は「ひよこ」題材のゲームが飽和していたからだ。しかし、実際にプレイしてみると、そのカジュアルな見た目に隠された奥深いゲームプレイと、友達と遊んだときの盛り上がりっぷりに完全にハマってしまった。

    22種類のミニゲームが織りなすカオスな祭典

    『Feather Party』の魅力は、なんといってもバラエティ豊かな22種類のミニゲームだ。サッカー、レース、パルクール、ピンボールなど、ジャンルを問わず様々なゲームが用意されており、どれも物理演算を活かしたカオスな展開が楽しめる。

    特に印象的なのがサッカーゲーム。通常のサッカーとは全く違う、ひよこたちがボールに群がってワチャワチャする光景は見ているだけで笑えてくる。ゴールを決めるよりも、相手プレイヤーを妨害することに夢中になってしまう展開も珍しくない。

    レースゲームでも同様で、コースを走るというよりは他のプレイヤーを邪魔しながら、なんとか1位を目指すというデタラメな展開が待っている。純粋な技術力よりも、運と立ち回りが重要になってくるのが『Feather Party』らしいところだ。

    Fall Guysとは一味違う8人マルチの醍醐味

    よく「Fall Guysみたいなゲーム」と言われることが多い本作だが、実際にプレイしてみると全く違う魅力がある。Fall Guysが最大60人の大規模バトルロイヤルなのに対し、『Feather Party』は最大8人という絶妙な人数設定だ。

    この8人という人数が絶妙で、全員の動きが把握できるのに十分カオス。誰が誰を邪魔しているかもよくわかるため、「さっき俺を落とした奴め!」といった因縁の対決も生まれやすい。まさに友達を無くす系パーティーゲームの真骨頂である。

    また、ボードゲームモードも搭載されており、すごろくのようなマップで各マスのミニゲームをクリアしながら進んでいく。このモードでは戦略性も重要になってくるため、単純なアクションゲームとは一味違った楽しさがある。

    かわいいだけじゃない!奥深いカスタマイズ要素

    『Feather Party』のひよこたちは、見た目以上に表情豊かだ。ゲーム中の様々な場面で感情を表現し、時にはドヤ顔を決めたり、負けて悔しがったりする姿が何とも愛らしい。

    キャラクターカスタマイズ要素も充実しており、様々な帽子やアクセサリーでひよこを着飾ることができる。シンプルながら愛着の湧くデザインで、自分だけのひよこを作り上げる楽しみもある。

    ロビーアイランドでは他のプレイヤーとのコミュニケーションも楽しめる。ゲーム開始前の雑談や、ミニゲームの練習もここで行える。意外にも、このロビーでダラダラ過ごしている時間も楽しかったりする。

    早期アクセスならではの課題と今後への期待

    現在早期アクセス中の『Feather Party』だが、正式リリースは2026年1月を予定している。1000円という手頃な価格設定も魅力的だ。

    ただし、現状では日本語プレイヤーが少なく、マッチングに時間がかかる場合がある。また、ローカルマルチプレイに対応していないのも惜しいポイントだ。友達の家に集まってワイワイ遊ぶというシチュエーションには対応できないのが残念である。

    サーバーの安定性についても、ピーク時には接続問題が発生することもある。しかし、これは早期アクセスゲームでは珍しいことではないし、開発チームも積極的にアップデートを続けているため、今後の改善に期待したい。

    コスパ最強!友達と盛り上がりたい全ての人へ

    『Feather Party』は間違いなく今年注目すべきパーティーゲームの一つだ。1000円という価格で22種類ものミニゲームが楽しめるコストパフォーマンスは圧巻である。

    特に友達グループでDiscordを繋ぎながら遊ぶと、その真価を発揮する。「なんで俺だけ落ちるんだよ!」「さっきのは完全に狙っただろ!」といった罵声が飛び交い、気づけば何時間も遊び続けてしまっている。

    Steam Deckでも快適に動作するため、外出先での友達との対戦にも最適だ。操作も簡単で、ゲーム初心者でもすぐに楽しめるのも大きな魅力といえるだろう。

    海外では既に配信者の間でも話題になっており、フランスの人気配信者が5万人の視聴者を集めてプレイするなど、バイラル性も十分だ。日本でも今後プレイヤー人口の増加が期待される。

    Fall GuysやParty Animalsが好きな方、友達と気軽に盛り上がれるゲームを探している方には、ぜひ一度試してもらいたい。ひよこたちのカオスな戦いに、きっとハマること間違いなしだ。


    基本情報

    タイトル: Feather Party
    開発: threeW
    販売: threeW
    リリース日: 2026年1月19日
    プラットフォーム: Steam
    価格: 1,000円
    プレイ人数: 1-8人(オンラインマルチプレイ)
    日本語対応:
    Steam評価: 非常に好評(90%)
    ジャンル: パーティーゲーム / オンラインマルチプレイ

    購入・公式リンク

  • 猿が駆け抜ける痛快ローグライク! 『ダンジャングル』で味わう中毒性抜群のジャングル大冒険

    猿が駆け抜ける痛快ローグライク! 『ダンジャングル』で味わう中毒性抜群のジャングル大冒険

    サルのゲームってこんなにアツかったのか…!

    Steam で初めて『ダンジャングル』のストアページを見たとき、正直そんなに期待していなかった。ドット絵の可愛いサルが主人公の 2D アクション…「まあ、よくあるインディーゲームだろうな」と軽い気持ちでプレイしてみたのだが、これが大誤算。気が付けば早期アクセス時代から正式版まで、合計で 50 時間以上もプレイしてしまった。

    早期アクセスの段階ですでに Steam で「圧倒的に好評」(97%)という驚異的な評価を獲得し、2024 年 12 月に待望の正式版がリリースされた本作。Dead Cells や Spelunky の系譜を受け継ぐ正統派ローグライトアクションでありながら、独自の魅力がぎっしり詰まった傑作に仕上がっている。

    プレイしてすぐに感じたのは、その絶妙な難易度バランスだ。死んでも「もう一回!」と思わせる中毒性と、確実に上達している実感を得られる成長システムが見事に噛み合っている。これぞローグライクの醍醐味というべき、理想的なゲームループが完成している。

    人間の友人を探すサルの冒険が、なぜこんなにドラマチックなのか

    物語は至ってシンプルだ。主人公のサルが、ジャングルの奥深くへ探検に行ったまま帰ってこない人間の友人を探しに行く…それだけ。だが、このシンプルさこそが本作の魅力の一つでもある。複雑な設定に頭を悩ませることなく、純粋にアクションの楽しさに集中できるのだ。

    ジャングルは謎の腐敗した力によって汚染されており、かつて平和だった生物たちが凶暴化している。サルは様々な武器と魔法を駆使して、7 つの異なるバイオームを駆け抜けていく。寺院、地下室、神秘的な洞窟…どのエリアも手作業で作られた部屋の組み合わせで構成されており、自動生成とは思えないほど丁寧な作り込みが光る。

    特に印象的なのが、道中で出会うベビーモンキーたちの存在だ。檻に囚われた彼らを救出すると、以後の冒険で様々な支援をしてくれる。小さな猿たちが主人公の周りをチョロチョロと駆け回る様子は、見ているだけで心が温まる。単なる機能的な要素ではなく、ちゃんと「仲間」として描かれているのが嬉しい。

    武器と魔法の組み合わせが生む、無限の戦略性

    『ダンジャングル』の戦闘システムは一見シンプルだが、その奥深さは計り知れない。メイン武器 1 つとサブ武器 3 つの合計 4 つの装備スロットに、様々な武器や魔法をセットして戦う。剣、斧、弓、投げ槍から、魔法の球体や盾まで、30 種類以上の武器と 40 種類以上のサブ武器が用意されている。

    さらに特筆すべきはエンチャントシステムだ。火、氷、風、雷の 4 つの属性を武器に付与することで、戦闘スタイルが劇的に変化する。火属性なら敵を燃やし続けるダメージ、氷属性なら動きを封じる効果、風属性なら敵を吹き飛ばす効果…これらを上手く組み合わせることで、自分だけの戦術を構築できる。

    個人的に病みつきになったのは、投げ槍+雷属性の組み合わせだ。槍が敵を貫通して複数の敵にダメージを与え、さらに雷属性で感電による追加ダメージが発生する。敵の群れに一本投げ込んだ瞬間、バチバチと電撃が走って敵がバタバタ倒れていく爽快感は格別だった。

    そしてこのゲームの素晴らしいところは、強力な装備を手に入れるたびにプレイスタイルを変えたくなる点だ。「今まで近接武器を使っていたけど、レア度の高い魔法杖を拾ったから魔法使いに転向してみよう」なんて気軽に方針転換できる。この柔軟性が、何度プレイしても新鮮な体験を生み出している。

    15 種類のクラスで楽しむ、多彩なプレイスタイル

    正式版では 15 種類のクラスが実装されており、それぞれが大幅に異なるゲーム体験を提供する。例えばバンパイア猿は、コウモリや狼に変身でき、通常の回復アイテムが使えない代わりに近接攻撃で敵からライフを吸収する。一方火猿は、すべての攻撃に炎属性が付与され、キルストリークを重ねると巨大な炎の蛇を召喚する。

    筆者が最もハマったのは戦士熊だった。体力とメイン武器のダメージが大幅に上がる代わり、魔法や遠距離攻撃が弱くなる脳筋スタイル。「考えるな、感じろ」の精神で敵に突撃していく爽快感は、まさに熊のような豪快さがある。

    これらのクラスは単なる数値の調整ではなく、根本的にゲームプレイが変わる。同じステージでも、使用するクラスによってまったく違うアプローチが必要になる。この多様性こそが『ダンジャングル』の大きな魅力の一つだ。

    死んでも楽しい! 完璧に調整された成長システム

    ローグライクの生命線とも言える死亡時のロスト要素が、本作では絶妙にバランス調整されている。死ぬと確かに装備やレベルは失うが、獲得した経験値とお金の一部は持ち帰れる。そして何より、解放した武器や魔法、救出したキャラクターは永続的に残る。

    ハブエリアでは、持ち帰った資源を使って基礎ステータスの強化や新しい装備のアンロック、さらには新しいクラスの解放ができる。つまり死ぬたびに確実に強くなっていくのだ。この「死んでも前進している」感覚が、何度でもチャレンジしたくなる原動力になっている。

    特に素晴らしいのは、アップグレードの選択肢が豊富な点だ。攻撃力を上げるか、体力を増やすか、それとも新しい装備を解放するか…限られた資源をどう使うかで、次のランの戦略が大きく変わる。この戦略的な要素が、単純な作業ゲーにならない工夫として機能している。

    Dead Cells を超えた? 2D ローグライクの新たな到達点

    『ダンジャングル』をプレイしていて真っ先に思い浮かんだのは、名作『Dead Cells』との比較だった。確かに基本的なゲームループや操作感は似ているが、本作にはそれを上回る独自の魅力がある。

    最も大きな違いはカジュアルさだ。『Dead Cells』の骨太な難易度に対し、『ダンジャングル』はより多くのプレイヤーが楽しめるよう調整されている。それでいて上級者向けの高難度要素も用意されており、プレイヤーのスキルに合わせて楽しめる幅広さがある。

    また、キャラクターの魅力も本作の大きな強みだ。主人公のサルをはじめ、登場するキャラクターたちは皆個性豊かで愛嬌がある。特にコメディ要素が随所に散りばめられており、プレイ中に思わずクスッと笑ってしまうシーンが多い。この親しみやすさが、ハードコアなローグライクとは一線を画している。

    Steam Deck でも快適! どこでも楽しめるジャングル大冒険

    本作は Steam Deck との相性も抜群だ。操作はシンプルで、携帯機器でも十分に快適にプレイできる。ちょっとした空き時間に「1 ラン だけ」と思って始めたら、気が付けば 2 時間経っていた…なんてことが何度もあった。

    グラフィックも美しく、Switch や PlayStation でも同様の体験が楽しめる。特に Nintendo Switch 版では無料体験版も配信中なので、興味を持った方はまずそちらを試してみることをお勧めする。

    まとめ:2024 年最高のローグライクアクションの一つ

    『ダンジャングル』は、ローグライクアクションというジャンルの魅力を余すところなく詰め込んだ傑作だ。シンプルながら奥深い戦闘システム、豊富なビルド要素、完璧に調整された難易度バランス、そして何よりもプレイしていて純粋に楽しい

    97% の高評価は伊達ではない。Dead Cells や Hades といった名作に並ぶ、新たなローグライクの傑作が誕生したと言っても過言ではないだろう。

    ジャングルの奥で待つ人間の友人を探しに、一緒に冒険に出かけてみないか? きっとあなたも、このサルの虜になるはずだ。

    基本情報

    • ゲーム名: ダンジャングル(Dunjungle)
    • 開発: Patapez Interactive
    • 販売: Astrolabe Games
    • 対応プラットフォーム: PC(Steam)、PlayStation 5、PlayStation 4、Nintendo Switch、Xbox Series X|S
    • 価格: 1,200円(Steam)、1,980円(PlayStation/Switch)
    • リリース日: 2025年12月11日(正式版)
    • 日本語対応: あり
    • プレイ時間: 1ランあたり30分〜1時間、全コンテンツ制覇には50時間以上

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    公式情報

  • ガラスの悪魔がスケボーで月を喰らう『Skate Story』。地獄の9層を滑り抜ける異色のスケートアドベンチャー

    ガラスの悪魔がスケボーで月を喰らう『Skate Story』。地獄の9層を滑り抜ける異色のスケートアドベンチャー

    『Skate Story』。「ガラスと苦痛で作られた悪魔がスケートボードで月を食べる」という、一見すると意味も突拍子もない設定に最初は困惑したものの、実際にプレイしてみるとその奥深さと美しさに完全に魅了されてしまった。

    これは単なるスケートボードゲームではない。6年の歳月をかけて個人開発者 Sam Eng 氏が作り上げた、スケート文化の魂を込めた芸術作品とも呼べる作品だ。ニューヨークの夜を滑る感覚を冥界に移し替えた、唯一無二の体験がここにある。

    この設定、アリなの? ガラスの悪魔と悪魔王の契約

    プレイヤーは冥界の悪魔となり、悪魔王から一枚のスケートボードを渡される。契約の内容は至ってシンプル──「月を食べて冥界の9つの層を制覇し、自分の魂を取り戻せ」。月を食べるたびに重くなった体が下の層へと沈んでいき、最終的に悪魔王との対峙を目指すというストーリーだ。

    最初は「スケボーで月を食べるって何それ?」と思わずツッコんでしまったが、プレイしてみると不思議としっくりくる。ガラスでできた半透明の体が街の光を反射させながら滑る様子は、まさに幻想的で美しい。開発者の Sam Eng 氏がニューヨークの夜をスケートしながら聴いていたシンセウェーブ音楽の世界観が、見事に冥界の設定に昇華されているのだ。

    Blood Cultures が奏でる、極上のサイケデリック・サウンドトラック

    本作の音楽を手がける Blood Cultures は、ニューヨークを拠点とするエニグマティックなアーティスト。彼らが作り出すサイケデリックなサウンドは、まさに「地獄のスケート」にピッタリだった。

    滑走中のチルなトラックから、ボス戦での激しいビートまで、音楽とゲームプレイが完璧にシンクロしている。特に印象的だったのは、長い通路をただ滑り抜けるだけのシーンで流れる楽曲。複雑なトリックは必要ない、ただパワースライドでカーブを攻めて、オーリーで段差を越えていくだけなのに、音楽と相まって言葉にできないカッコよさがある。

    筆者は音楽に詳しくないが、どこか Crystal Castles のような Witch House 系の雰囲気も感じられて、魂で「よく分からんけど好き」と感じてしまう類のサウンドだ。このゲームをプレイするなら、ぜひヘッドホンで体験してほしい。

    70種類以上のトリックと、奥深いスケートメカニクス

    一見すると「雰囲気ゲー」に見えるかもしれないが、本作のスケートシステムは驚くほど本格的だ。基本のオーリーやキックフリップから始まり、最終的には 70 種類以上のトリックを習得できる。

    特に感動したのは、トリックを決めたときの「重み」の表現。スケートボードとガラスの体が一体となって回転する感覚、着地時に足を踏みつけるような生々しい手応え。これらすべてが、実際のスケート文化が持つ「ボードとの一体感」を見事に再現している。

    ボス戦では、トリックで稼いだコンボポイントを「攻撃力」として活用する独特のシステムを採用。月や巨大な敵に対して、360フリップで攻撃を仕掛けたり、パワースライドで回避したりと、スケートが戦闘そのものになる体験は他では味わえない。

    魂を通貨にしたカスタマイゼーション要素

    冥界で集める「魂」を使って、デッキ、ホイール、トラック、ステッカーなどでスケートボードをカスタマイズできる。70種類以上のアイテムが用意されており、自分だけのボードを作り上げる楽しさは格別だ。

    面白いのは、スケートボードが使用するにつれて実際に傷んでいくところ。現実のスケートと同じように、愛用のデッキにも寿命がある。ただし、傷ついたボードにも愛着が湧いてくるのがスケーターの性──ボロボロになったデッキでも、なかなか新しいものに交換する気になれなかった。

    冥界の9層、それぞれが持つ独特の世界観

    各層には個性豊かなキャラクターたちが住んでおり、彼らとの交流も本作の魅力の一つ。物忘れの激しいカエルを助けたり、巨大な哲学者の石の頭と対話したり、洗濯物として逃げ出した悪魔の服を追いかけたり……。シュールながらもユーモラスなエピソードの数々が、地獄という設定を親しみやすいものにしている。

    各層のビジュアルデザインも秀逸で、ドット絵でありながら post-processing の技術によって現代的な美しさを実現している。ガラスの体が光を屈折させる表現や、街の光がボードに反射する様子など、細部へのこだわりが随所に感じられる。

    Steam Deck でも快適、ただし後半は要注意

    Steam 公式認証を受けているだけあって、Steam Deck での動作は基本的に良好。60FPS で滑らかなスケート体験を楽しめる。ただし、チャプター3以降の複雑なステージでは 45FPS 程度まで落ち込むことがあるため、安定性を重視するなら最初から 45FPS 制限をかけることをオススメしたい。

    これぞ真のインディーゲームの傑作

    『Skate Story』は、確実に人を選ぶゲームだ。万人受けするタイプの作品ではない。しかし、その独特の世界観とアート性、そして何より「スケート文化への深い愛情」を感じ取れる人にとっては、間違いなく今年のベスト級の体験となるだろう。

    開発者の Sam Eng 氏が 6 年かけて注ぎ込んだ情熱が、ゲーム全体から溢れ出している。これは単なるゲームではなく、一つの芸術作品として完成されている。

    プレイ時間は 6-7 時間程度と短めだが、その密度は計り知れない。「夢中で遊び尽くす」という言葉がピッタリの、濃縮された体験がここにある。

    基本情報

    タイトル: Skate Story
    開発: Sam Eng
    パブリッシャー: Devolver Digital
    プラットフォーム: Steam, PlayStation 5, Nintendo Switch 2
    プレイ時間: 6-7時間
    難易度: 初心者向け〜中級者向け
    Steam評価: 圧倒的に好評 (96%)
    リリース日: 2025年12月9日
    価格: 2,300円
    日本語対応: 完全対応

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  • クラシックCRPGの申し子『ソードヘイヴン』が遂に正式リリース!バルダーズ・ゲート愛に満ちた骨太ファンタジーRPGの魅力

    クラシックCRPGの申し子『ソードヘイヴン』が遂に正式リリース!バルダーズ・ゲート愛に満ちた骨太ファンタジーRPGの魅力

    ATOM RPGで高い評価を得たAtom Team。今度はファンタジーに挑戦するらしいと聞いたのは、Xをなんとなく眺めていた時だった。

    しかもバルダーズ・ゲートのオマージュ?「また懐古主義的なインディーゲームか…」なんて少し斜に構えていた筆者だったが、実際にプレイしてみると、これが想像以上にしっかりとした作りで驚かされた。

    2024年12月に早期アクセスを開始し、2025年12月17日についに正式リリースを迎えた『ソードヘイヴン: アイアンコンスピラシー』。Steam評価83%の「非常に好評」という数字が示すように、この作品はクラシックCRPGファンの心をがっちりと掴んでいる。

    懐かしいのに新しい、絶妙なバランス感覚

    プレイしてまず感じるのは、開発者たちがいかにInfinity Engineタイトル—特に初代バルダーズ・ゲートやアイスウィンド・デールを愛しているかということだ。アイソメトリック視点、仲間との会話の重要性、選択によって変わるクエストの展開…これらすべてが「あの頃」を思い出させてくれる。

    しかし『ソードヘイヴン』が優秀なのは、単なるノスタルジーに頼らない点だ。クラスレスシステムによる自由なキャラクターカスタマイズ、ターンベースとリアルタイムポーズを自由に切り替えできる戦闘システムなど、現代的な改良がしっかりと施されている。

    陰謀渦巻くノヴァ・ドラコニアという世界

    物語の舞台は未開の地「ノヴァ・ドラコニア」。プレイヤーは孤独な冒険者として船旅の途中で瀕死の男から奇妙なアーティファクトを託され、世界を脅かす巨大な陰謀に巻き込まれていく。王道的な導入だが、これがまた心地よい。

    特筆すべきはスキルチェックの多様性だ。錠前開け、スリ、説得、威嚇など、様々な場面でキャラクターの能力が試される。200まで上がるスキル値と相まって、序盤は失敗続きでも成長を実感できるシステムになっている。

    仲間との絆が物語を紡ぐ

    『ソードヘイヴン』では最大6人でパーティを組むことができる。各コンパニオンにはそれぞれ独自のバックストーリーと個性があり、プレイヤーの選択によって関係性が変化していく。

    面白いのは、スキルの重複問題だ。序盤では錠前開けができる仲間が4人も加わってしまい、「なぜみんな同じスキルを…」と困惑することもある。しかしこれもプレイを進めれば、より専門的なスキルの重要性が見えてくる仕組みになっている。

    戦闘は思考の時間、探索は発見の喜び

    戦闘システムは実に柔軟だ。じっくり考えたいときはターンベース、テンポよく進めたいときはリアルタイムポーズと、プレイヤーの好みに合わせて切り替えできる。命中率の低さに最初は戸惑うかもしれないが、これも成長の実感を得られる要素の一つだ。

    探索要素も充実している。隠し通路、秘密の宝箱、NPCとの何気ない会話から始まるサイドクエスト…クラシックCRPGの「歩き回る楽しさ」がここにはある。

    早期アクセスから正式リリースへの道のり

    約1年の早期アクセス期間を経て、『ソードヘイヴン』は大幅な改良を重ねてきた。初期の「アンチ楽しい」と評された要素—製作道具の破壊率の高さ、極端な命中率の低さなど—は適切に調整され、より遊びやすいバランスに仕上がっている。

    正式リリースと同時にリリースされた2つのDLC「Magus Tower Pack」と「The King’s Hand Pack」は、あくまでサポート向けのコンテンツで、本編を楽しむのに必須ではない。この辺りの良心的な姿勢も評価したい。

    日本語対応で広がる可能性

    本作は日本語表示に対応しており、日本のプレイヤーでも安心して楽しめる。翻訳の質も概ね良好で、クラシックCRPGの雰囲気を損なうことなく日本語で物語を味わえる。

    Steam Workshopへの対応により、MOD制作も可能だ。すでにリスペックポーションや運搬重量増加といった便利MODが公開されており、コミュニティの活動も活発だ。

    今後への期待:Cursed Cityと更なる展開

    Atom TeamはすでにKickstarterのストレッチゴールとして約束された「Cursed City」の開発に着手しており、バージョン1.1での実装を予定している。また、コンソール版の展開も計画されており、より多くのプレイヤーが本作を体験できるようになる予定だ。

    クラシックCRPGへの深い愛と現代的な改良が見事に融合した『ソードヘイヴン』。バルダーズ・ゲートやアイスウィンド・デールで育った往年のRPGファンはもちろん、Divinity: Original SinやPillars of Eternityで現代CRPGに触れた新しい世代のプレイヤーにもぜひ体験してもらいたい一作だ。

    Steam評価83%という高い評価は決して伊達ではない。AtomTeamが紡ぐファンタジー世界の陰謀に、あなたも足を踏み入れてみてはいかがだろうか。

    基本情報

    タイトル: ソードヘイヴン: アイアンコンスピラシー
    開発・販売: AtomTeam
    配信日: 2025年12月17日(正式版)
    価格: 2,800円(12月31日まで10%オフ)
    プラットフォーム: PC(Steam/GOG)
    日本語: 対応
    プレイ時間: 50-100時間以上
    ジャンル: CRPG、アイソメトリックRPG、パーティベースRPG

    公式サイト: https://swordhavenrpg.com/en/sh/stove/
    Steam: https://store.steampowered.com/app/2108180/
    Discord: 公式コミュニティ参加可能
    Steam Workshop: MOD対応

  • ビリヤード×ロシアンルーレット、まさかの組み合わせが生む極限の緊張感『Nine-Ball Roulette』。88%という驚異の高評価の理由とは?

    ビリヤード×ロシアンルーレット、まさかの組み合わせが生む極限の緊張感『Nine-Ball Roulette』。88%という驚異の高評価の理由とは?

    なんで銃を向けてるの???

    Steam で初めて『Nine-Ball Roulette』を見た瞬間、正直驚いた。ビリヤードゲームなのに、なぜかプレイヤーがリボルバーを頭に向けている画像が表示されている。「え、ビリヤードで負けたら本当に死ぬの?」という疑問が脳裏をよぎった。

    まさかビリヤードとロシアンルーレットを組み合わせるなんて、いったい誰が考えついたのだろうか。ストアページを眺めていると、「これまでで最もスリリングなビリヤードゲーム」「最後の一人になるまで排除し合う」という言葉が並んでいる。なにやら物騒な文字が躍っているが、Steam評価は 88% の非常に好評。これは一体どういうことなのか。

    そんな疑問を解消すべく、筆者は恐る恐る『Nine-Ball Roulette』の世界に足を踏み入れることにした。

    まずはビリヤードから理解しよう

    本作の基本は、正統派のナインボールだ。1番から9番までのボールを使い、必ず最小番号のボールから順番に当てていくルール。最終的に9番ボールをポケットに入れたプレイヤーが勝利となる。

    操作は意外にもシンプル。マウスでキューを構えて、力加減とスピンを調整してショット。物理演算もしっかりしており、ボールの動きは非常にリアルだ。「高左スピンに少しの右下回転」など、細かなテクニックも再現できる。初心者でも基本操作は覚えやすいが、上達の余地は十分にある。

    ゲームモードは4-ball、6-ball、9-ball の3種類を用意。4-ball は最もシンプルで、初心者はここからスタートする。慣れてきたら徐々に難易度を上げていけばいい。最大4人でのオンライン対戦が可能で、ボイスチャット機能も搭載している。

    しかし、ここからが本作の真骨頂だ。普通のビリヤードゲームなら、負けても「また次頑張ろう」で済む。ところが『Nine-Ball Roulette』では、ゲームに負けたプレイヤーは必ずロシアンルーレットをしなければならない。

    死のルーレット、その名も「運命の引き金」

    ゲームが決着した瞬間、勝利したプレイヤーの一つ前の打順のプレイヤーがロシアンルーレットの対象になる。リボルバーを頭に向けて、震える指で引き金を引くのだ。

    最初は発射される確率は低い。しかし、命拾いするたびに次回の発射確率が上昇していく。つまり、ゲームに負け続けるほど、死のリスクが高まっていくという恐ろしいシステムだ。そして一度でも実弾が発射されれば、そのプレイヤーはゲームから脱落。最後に生き残った1人だけが真の勝者となる。

    この仕組みが、ただのビリヤードゲームを極限の緊張感あふれる体験に変えている。普通なら「まあ、負けてもいいか」と思える局面でも、本作では文字通り命がかかっている。1ショット1ショットに、これまで感じたことのない重みを感じるのだ。

    プレッシャーが技術を上回る瞬間

    実際にプレイしてみると、このプレッシャーがいかに凄まじいかがよくわかる。普段なら確実に入れられるようなシンプルなショットでも、「これを外したらロシアンルーレット」と思った途端、手が震えてしまう。

    特に終盤、残り2人になったときの緊張感は尋常ではない。相手も同じプレッシャーを感じているはずなのに、なぜか自分だけが不利に思えてくる。キューを構えた瞬間、心臓の鼓動が聞こえてくる。まさにゲームタイトル通りの「心臓の鼓動を感じる」体験だ。

    面白いのは、この極限状態が逆に集中力を高めることもある点だ。「絶対に負けられない」という状況で、普段以上の精密なショットを決められることがある。そんな時の爽快感は、他のどんなゲームでも味わえない特別なものだ。

    『Liar’s Bar』の影響?心理戦要素への期待

    レビューを見ていると、多くのプレイヤーが『Liar’s Bar』との類似点を指摘している。同じくテーブルゲームにロシアンルーレットを組み合わせた作品で、心理的駆け引きが魅力の人気作だ。

    現在の『Nine-Ball Roulette』は純粋にビリヤードの技術勝負だが、プレイヤーからは「ブラフ要素があればもっと面白い」という声も聞かれる。実際、開発チームも今後のアップデートでさらなる心理戦要素の追加を検討している可能性がある。

    技術だけでなく、相手を惑わす心理戦も加われば、本作は完全に別次元のゲーム体験を提供できるかもしれない。

    早期アクセスながら完成度は十分

    現在本作は早期アクセス版として配信中。正式リリースまでは6~12か月を予定しており、その間にゲームモードの追加、キャラクターカスタマイズ機能、トーナメント・ランキングシステムなどが実装予定だ。

    価格は 470円と非常に手頃。この価格でこれだけユニークな体験ができるのは、正直驚きだ。Steam評価が 88% の非常に好評を維持しているのも納得できる。

    ただし、現在はゲーム終了時にのみロシアンルーレットが発生するため、「4-ballモードでも10-15分待つことがある」という意見も見られる。今後のアップデートで、より頻繁にスリルを味わえるオプションが追加されることを期待したい。

    仲間を集めて、命をかけた勝負を

    『Nine-Ball Roulette』は、ただのビリヤードゲームではない。技術、運、そして極限の心理的プレッシャーが組み合わさった、他に類を見ない体験を提供している。

    友達3人を集めて、誰が最後まで生き残れるかを競ってみてほしい。きっと、これまで体験したことのないスリルと興奮を味わえるはずだ。ただし、友情にヒビが入る可能性も覚悟の上で……。

    基本情報

    Nine-Ball Roulette

    • 開発・販売: WaveBox Labs
    • プラットフォーム: PC (Steam)
    • 価格: 470円
    • プレイ人数: 1-4人(オンライン協力プレイ対応)
    • リリース日: 2025年12月5日
    • 対応言語: 日本語含む多言語対応
    • Steam評価: 88%(非常に好評)

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  • 13年の歳月を経て遂にお出まし!月面基地の悪夢を描く『ROUTINE』。レトロ未来の恐怖が蘇る

    13年の歳月を経て遂にお出まし!月面基地の悪夢を描く『ROUTINE』。レトロ未来の恐怖が蘇る

    2012年に初めて発表されてから実に13年。その間に何度も開発が中断・再開を繰り返し、いつしか「幻のゲーム」として語られるようになった『ROUTINE』が、ついに2025年12月4日にリリースされた。Steamでの評価は「圧倒的に好評」(93%)と高く、まさに待ちに待った宇宙ホラーの傑作だ。

    月面基地という舞台設定を聞いた時は正直「またいつものエイリアン系ホラーでしょ?」と思っていた。しかし実際にプレイしてみると、そんな軽い気持ちは開始10分で木端微塵に吹き飛ばされた。これは単なるホラーゲームではない。1980年代のレトロフューチャリズムが創り出す、唯一無二の恐怖体験だった。

    なんだこのCATツールは!操作するたびに没入感が高まる

    本作最大の特徴は、主人公が持つ「C.A.T.(Cosmonaut Assistance Tool)」という万能ツールだ。一見するとバーコードスキャナーのような見た目だが、このツールこそが本作の没入感を決定づける要素になっている。

    従来のホラーゲームなら「Eキーで開ける」で済むドアも、本作では実際にC.A.T.のボタンを押し、モジュールを差し込み、手動でスキャンする必要がある。最初は「なんて面倒な」と思ったが、この一手間が恐怖を倍増させるのだ。

    敵に追われている最中に、震える手でC.A.T.の小さなボタンを正確にクリックしなければならない緊張感。バッテリー残量を気にしながらセキュリティシステムにアクセスする焦燥感。この触覚的なゲームプレイが、プレイヤーを確実に月面基地の住人にしていく。

    80年代の月面基地がこんなに恐ろしいなんて

    舞台となる月面基地「ユニオン・プラザ」は、1980年代に描かれた未来そのものだ。CRTモニターが並ぶ制御室、アナログメーターが並ぶ機械室、木製のテーブルが置かれた居住区域。このレトロフューチャー感が、なんとも言えない不安感を醸し出している。

    特に印象的なのは音響設計だ。古いダイヤルアップモデムを思わせる電子音、蛍光灯のハム音、そしてパトロール中の敵ロボットが発する機械的な駆動音。これらの音が重なり合い、まるで1970年代のSF映画の中にいるような錯覚を覚える。開発初期にMick Gordonが関わっていたというのも納得の、完璧なサウンドスケープだ。

    敵ロボットとの鬼ごっこが異常に怖い

    本作の敵は主に暴走した警備ロボットだが、これらとの遭遇が異様に恐ろしい。なぜなら、基本的に「逃げる」ことしかできないからだ。C.A.T.ツールで一時的にショートさせることは可能だが、根本的な解決にはならない。

    プレイ中、通路の奥から聞こえてくる金属的な足音に何度心臓が止まりそうになったことか。ロボットのサーチライトが壁に映る影を見ただけで、条件反射的に最寄りの物陰に隠れてしまう。これが約7時間続くのだから、精神的な疲労は相当なものだ。

    しかし、この恐怖の中にも絶妙なバランス感覚がある。常に追われ続けるわけではなく、謎解きやストーリー理解のための「息継ぎ時間」が適度に用意されている。この緩急のつけ方が、プレイヤーを最後まで飽きさせない秘訣だろう。

    謎解きの質の高さに感動

    本作の謎解きは、よくあるゲーム的な論理ではなく、実際にその場にいたらどうするかという「常識」に基づいている。例えば、自分のIDバッジを探すクエストでは、実際に自分の胸元を見下ろせば済む。コンピューターが故障していれば、一度電源を切って入れ直せば直る。

    この現実的なアプローチが、ゲーム世界への没入感を大きく高めている。複雑すぎる謎解きでプレイの流れが止まることもなく、かといって単純すぎて退屈することもない。絶妙なバランスだ。

    Steam Deckでの宇宙恐怖体験

    本作はSteam Deck検証済みで、ハンドヘルドでの恐怖体験も格別だ。小さな画面に集中することで、より一層の没入感を得られる。深夜に布団の中でプレイすれば、まさに宇宙の孤独感を体験できるだろう。

    ただし、音響設計が重要な本作では、可能な限り良いヘッドフォンの使用を推奨したい。敵の接近を知らせる微細な音の変化や、機械の異音など、細かな音の情報がゲームプレイの鍵となるからだ。

    物語の後半に待つ衝撃

    詳細はネタバレになるため控えるが、物語の後半では予想外の展開が待っている。単純な企業陰謀論から、より根源的で哲学的なテーマへとシフトしていく構成は、好みが分かれるところかもしれない。

    ただし、この唐突な変化も含めて『ROUTINE』という作品なのだろう。13年という長い開発期間で培われた独特の世界観が、最後まで一貫して表現されている。

    基本情報

    タイトル: ROUTINE
    開発: Lunar Software
    販売: Raw Fury
    配信日: 2025年12月4日
    プラットフォーム: Steam、Xbox Series X/S、Xbox One、Xbox Game Pass
    価格: 2,800円(Steam セール中10%オフ2,520円)
    プレイ時間: 7-10時間
    日本語対応: あり(字幕・インターフェース)
    Steam評価: 圧倒的に好評(93%)

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