空飛ぶ船で雲の上へ!『Everwind』は移動する拠点が生み出す新時代のサバイバルRPG

「サバイバルゲームの拠点は、地面に建てるものだ」 そんな常識、雲の上に置いてきた。

2026年3月17日にアーリーアクセスを開始した『Everwind』をプレイして、真っ先に感じた衝撃。それは「家が飛ぶ」という、シンプルでいて破壊的な快感だ。 木を切り、石を積み上げるボクセル建築の楽しさはそのままに、その「城」にエンジンを積み、バルーンを膨らませ、未知の空島へと漕ぎ出す。Bohemia Interactiveが送り出した本作は、僕らが心の奥に隠し持っていた「移動要塞への憧れ」を、これでもかと肯定してくれる。

飛行船こそがすべて!

本作の最大の特徴は、なんといっても「空飛ぶ島を拠点にする」という発想だ。通常のサバイバルゲームでは、拠点は地面に固定される。しかし『Everwind』では、プレイヤーが最初に作る飛行船が、そのまま移動式の拠点となる。

この「動く拠点」という設計が、ゲーム体験を根底から変える。探索中に死んでも、飛行船にテレポートできる装置があれば安全地帯へ戻れる。資源が尽きた? 飛行船を動かして別の島へ向かえばいい。未知の島を発見した? 船ごと接岸すれば、そこがあなたの新しい冒険拠点になる。

飛行船の操作はシンプルながら奥深い。速度設定、高度調整、そして方向制御。初期状態の船は驚くほど遅いが、これがまた良い。エンジンやバルーンを増設し、Airship Core(飛行船コア)に資源を投入してアップグレードすると、徐々に機動力が増していく。この成長の実感が、プレイヤーを前へ前へと駆り立てる。

海外レビューサイトInsider Gamingのライターは「『もう一つの島だけ』と自分に言い聞かせながら出発するが、遠くに別の島を見つけると数分後には約束を破り、気づけば数時間が経過していた」と評している。まさに、この探索の中毒性こそが『Everwind』の魔力だ。

MinecraftとRPGの間で生まれた新ジャンル

ビジュアルはボクセルベースで、一見するとMinecraftライクに見える。実際、木を切り、石を掘り、ブロックを積み上げるという基本構造は共通している。しかし、『Everwind』はそこにハクスラ要素を大胆に注入した。

敵を倒すと、ランダムな能力値を持つ装備がドロップする。胴装備、脚装備、武器、アクセサリー——それぞれに耐性やステータスボーナスが付与され、自分だけのビルドを組み上げることができる。このRPG的な成長システムが、Minecraftにはなかった「キャラクター育成の楽しさ」を生み出している。

戦闘システムはスタミナ管理が鍵を握る。『God of War』のようなスタミナ+スタンシステムを採用しており、闇雲に攻撃するだけでは勝てない。敵の攻撃を見極め、スタミナを温存しながら反撃のタイミングを計る——ハック&スラッシュというよりは、アクションRPGに近い手応えだ。

クラス選択も重要で、ウォリアー、アルカニスト、エンジニアの3クラスが用意されている。しかも、複数クラスのスキルを横断して習得できるハイブリッド育成も可能。Co-opプレイでは役割分担が明確になり、「俺がタンクで盾を引き受けるから、お前は魔法でサポートしてくれ」といった連携プレイも楽しめる。

「10時間の壁」と開発者の誠実さ

すべてが完璧というわけではない。日本語レビューサイト「さるサルゲームぶろぐ」では、「10時間の壁」という批判が紹介されている。序盤のチュートリアル的な楽しさが、中盤以降の「広大な虚無」を隠すベールに過ぎなかったと感じるプレイヤーもいる。

島は確かに広大だが、敵のバリエーションはまだ少ない。主にスケルトン系の敵が中心で、これはアーリーアクセスという性質上、仕方ない部分もあるだろう。また、飛行船の改修にはリソースを大量に消費し、いったん建てた構造物を解体すると資源が戻ってこない仕様も、プレイヤーの不満を招いている。

夜になると視界がほぼゼロになり、ベッドで眠ることもできず、ただ月明かりを待つだけの時間が訪れる——こうした「不便さによるプレイ時間の水増し」と感じられる設計も、改善の余地がある。

しかし、開発チームの姿勢は誠実だ。公式声明では「プレイヤーのためではなく、プレイヤーと一緒に作りたい」と明言しており、少なくとも1年間のアーリーアクセスを予定。今後のロードマップには、新しい敵、新しい島、農業システム、そしてクラフトアイテムの大幅な拡充が盛り込まれている。

好評率82%が示す「ロマンの肯定」

Steam評価82%という数字は伊達ではない。多くのプレイヤーが「不満はあるが、それでもおすすめする」と答えている。その理由は、本作が持つ圧倒的な「ロマンの肯定」にある。

高評価レビューの中には、MinecraftのMOD環境との比較が見られる。自作の船で旅をする体験を他ゲームで再現しようとすると、複数のMODを組み合わせ、不安定な挙動に悩まされることになる。しかし、『Everwind』はそれを「公式の仕様」として、一定の安定性を持って提供している。

あるレビュアーは「ゲーム開始時から見えていた遠くの島へ、ついに飛行船で到達したとき、20時間のプレイがすべて報われた」と語っている。高く上昇するほど世界が開かれ、危険度も増す垂直設計の世界観。低レベルの野営地から、巨大な多層構造の空中ダンジョンへと進んでいく達成感。この「上へ、さらに上へ」という衝動が、プレイヤーを虜にする。

カピバラと共に、雲の上へ

ちなみに、本作にはマスコット的存在として「カピバラ」が登場する。小さな帽子をかぶったカピバラは、2020年代のかわいい象徴として、プレイヤーから絶大な人気を誇っている。カピバラエディションという特別版も用意されており、かわいいカピバラグッズで冒険を彩ることができる。

Co-opマルチプレイは最大4人まで対応しており、フレンドと一緒に空の旅を楽しめる。拠点防衛、資源収集、戦闘の役割分担——協力プレイが前提に設計されているため、ソロでは味わえない連携の緊張感とチームワークの瞬間が生まれる。

基本情報

開発: Enjoy Studio S.A.

販売: Bohemia Interactive

リリース日: 2026年3月17日(アーリーアクセス)

価格: 3,300円

プラットフォーム: PC(Steam)、将来的にPS5、Switch 2への対応も予定

プレイ人数: 1-4人(Co-op対応)

言語: 日本語対応

ジャンル: サンドボックス、サバイバル、RPG、アドベンチャー Steam評価: 非常に好評(82% – 1,815件のレビュー)

購入リンク

Steam: https://store.steampowered.com/app/2253100/Everwind/

公式リンク

公式サイト: https://everwind.net/

X (Twitter): https://x.com/Everwind_Game

Discord: https://discord.gg/vTbgebwZ9G

YouTube: https://www.youtube.com/@EverwindOfficial

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